風見鶏 -14ページ目

初恋の約束

ぼくの恋愛はたぶん人より遅い。


初恋は小学6年生。



それまで、まったく人を好きという感覚がわかんなかった。


「好きな人いる?」


って、言われても「おらへんよ」


うそではなく、ほんとにほんと。



そんなぼくも、恋愛を経験した。


あいつと。



あいつが「わたしの好きな人教えてあげる」って、


花火でそらに字を書いた。



ふたりで一緒におなじとこに隠れたっけ。



告白が信じられなくて、なんて答えていいかこまっちゃったね。


ふたりが好きだってことふたりだけの秘密だったね。


なんかペースつかまれちゃってたな、一ヶ月早く産まれたあいつに。



そんな小学生の恋。



あいつだけが、ぼくを知ってた。


「ひであきは冗談ではそんなこと言わないよ。」


今でも、あいつはそんなふうにぼくをかばってくれる。





そんなぼくらはふたりで密かに約束したんだ。


「結婚式にはお互い呼び合おう」って。





それから、10年くらいたったかな。


あいつは結婚した。


約束通りぼくを式に招待して。


ぼくがあいつに約束を果たせるのはいつになるかな?


ごめんね、待たせちゃって。

よわいということをしる

よわいということ。

ダメなことやと思ってた。

そんなボクを変えたくて、

一生懸命、つよくつよく、つよくつよく。

どんだけボクはつよくなったんでしょう?



つよくなりたいから、

だれにも頼らず、ひとりで乗り切ろうと思ってた。

自分ひとりでだれかを支えなきゃなんて思ってた。

そんな勘違いさっさと捨てちまえ!



今のボクはよわいとつよいが同居して、化学反応してる状態。

いつでもどちらに化ける。

人間ってそんなもんなんだ。

だから、友達や恋人がいるんだ。

将来結婚して、パートナーとともに困難をのりこえてくんだ。



ふたりで、それがムリなら何人でもいいや。

困難はひとりで乗り切らなくていいよ。


だって、尺度は違えど、みんな弱いんだもん。

だから、束になってつよくなればいいんだ。

夢をなくしたヒト

ボクの彼女だった人。

夢は住宅設計をすること。

自分の望む道へといった。

ボクと彼女が一緒だったころ。

彼女はある個人住宅の設計に携わることができた。

「あそこにわたしの建てた家があるんだよ」

そんなこと、うれしそうに言ってたっけ。

そんな彼女、ボクの自慢でもあり、うらやましくもあり、ボクの焦りにもなり。


別れて、ずいぶんたったね。

ひさしぶりに、彼女と話したとき、気がついちゃった。

住宅設計、どこか他人事の様で。

あきらめのような。

そこには夢がなかったよ。


いい人と出会ったんでしょ。

やっぱ、気がついてほしいな。

もう一度夢みてよ。