タイトルに「民法・行政法を95%正解」と書きましたが記述抜きの話です。
(行政法択一は19問中18問=72点/76点、多肢選択は8問中7問=14点/16点、民法択一は9問中9問=36点/36点、合計122点/128点、正解率は95.3%です)
これまでのブログでは、科目ごとの学習量や学習方法を書いてきましたが、学習配分については調べてきませんでしたので、独学受験生の参考になればと思い、具体的な学習配分を調べてみることにしました。
それでは教材別に各科目の学習量を見ていきたいと思います。
※Pはページ数。( )内は過去問学習のページ数。
<テキスト>
①基礎法学・憲法 582P
②行政法 840P
③民法 1273P
④商法 104P
⑤一般知識 261P
合計3,060ページ
<問題集>
①基礎法学・憲法 1,076P(502P)
②行政法 2,147P(1,053P)
③民法 2,455P(691P)
④商法 122P(86P)
⑤一般知識 92P(40P)
合計5,892ページ(2,372P)
<過去問・予想模試>※1問を2ページとして計算
①基礎法学・憲法 240P(96P)
②行政法 820P(442P)
③民法 270P(108P)
④商法 150P(60P)
⑤一般知識 420P(168P)
合計1,900ページ(874P)
<総合計学習量>
①基礎法学・憲法 1,898P(598P)
②行政法 3,807P(1,495P)
③民法 3,998P(799P)
④商法 376P(146P)
⑤一般知識 773P(208P)
合計10,852ページ(3,246P)
以上が行政書士試験のための学習量のほぼすべてだと思います。(記述式対策は除く)
これ以外にも、判例集や六法やaudiobookなどでも勉強していますが、それは含めていません。
勉強したページ数は、テキストで3,060ページ、問題集で5,892ページ、過去問・予想模試で1,900ページ、全部で10,852ページになります。
肢別過去問が約900ページですから、単純に考えると、私の総合計学習量は肢別を12周まわしたような感じでしょうか。
正確な学習時間はわかりませんが、20ページに1時間かけたとすると、総学習時間は550時間ぐらいになります。
科目別に見ると、民法が3,998ページで36.8%、行政法が3,807ページで35.1%とほぼ拮抗しており、2科目で総学習量の約72%となっています。
私が民法・行政法を高得点できたのは、この二科目に対する圧倒的な学習配分だと思います。
次に基礎法学・憲法が1,898ページで17.5%、一般知識が773ページで7.1%、商法が376ページで3.5%です。
たぶん、一般的な学習配分よりは、民法と基礎法学・憲法の学習時間がかなり多いと思います。
特に民法は行政法よりも学習量が多く、いくら民法択一を全問正解できたとはいえ、時間をかけすぎている気がします。
基礎法学・憲法の学習配分も多く、民法と行政法とあわせると89.4%となります。
つまり、私の行政書士の学習のうち、憲法・民法・行政法の主要三科目でほぼ9割を占めていることがわかりました。
もう少し、一般知識と商法に時間をかけても良かったかもしれません。
さて、最適学習配分には、科目別配分のほかに、過去問学習の配分もあると思います。
過去問ばかりやっててもダメですし、過去問をやらなさすぎもダメだと思います。
以前、行政法と民法の過去問学習占率が本試験の過去問出題率と偶然同じだったことを、ブログで書きましたが、もう一度、過去問学習占率を調べてみましょう。
過去問学習占率は、
行政法で50.3%(2,967P分の1,495P)、
民法で29.3%(2,725P分の799P)です。
過去問出題率は、
行政法で約5割、
民法で約3割ぐらいだと思います。
どうですか?
ものの見事に、過去問学習占率と過去問出題率の数値がほぼ同じです。
この偶然は、試験後に気づいたことなのですが、これはたぶん他の資格試験にも応用できる法則ではないかと秘かに思ってます。(私はこれを「過去問率の法則」と勝手に呼んでいます)
過去問学習が少な過ぎるのでは、と思う方もたくさんいらっしゃるでしょうが、例えば、民法は過去問出題率が3割しかないのに、過去問ばかりやっていては得点できないと思います。
かなり私見ですが、過去問学習占率は過去問出題率に合わせた方が高得点を取りやすいのではないでしょうか。
(まあ、意識して合わせたわけではなく、結果的にそうなっているだけなのですが・・・)
あと、過去問学習占率を全科目の総合計学習量で計算してみると、29.9%(10,852P分の3,246P)になり、約3割です。
この数値がベストかどうかはわかりませんが、記述抜きで180点以上目指す方の参考になるかとは思います。
それでは、次に学習効率面を見てみましょう。
1点得点するのに要した学習ページ数で比較してみましょう。
<学習効率(コスパ)>
①基礎法学・憲法 1,898P÷24点≒79P
②行政法 3,807P÷86点≒44P
③民法 3,998P÷36点≒111P
④商法 376P÷8点≒47P
⑤一般知識 773P÷44点≒17P
合計 10,852P÷198点≒55P
合計値を見ると、1点得点するのに55Pの学習をしていることがわかります。
合格基準180点を得点するのには、55P×180点=9,900ページの学習が必要とも言えます。
仮に20ページに1時間かけたとすると、180点とるためには、9,900ページ÷20ページ=495時間、つまり、約500時間の学習が必要です。(まあ、こんな単純な話ではないと思いますが・・・)
また、科目別に学習効率を見てみると、1点得点するのに行政法が44Pと一般知識の次にコスパが高いことがわかります。
コスパが悪いのは圧倒的に民法です。一般知識の17Pに対して、民法は1点取るのに111Pも勉強していることになります。
民法択一を全問正解したということは、必要以上に勉強しすぎたとも言えますので、もう少し、学習量を減らしても良かった気がします。
さて、以上を踏まえて、私が現時点で考える最適な学習配分は、
行政法40%、民法30%、基礎法学・憲法15%、一般知識10%、商法5%です。
実際の学習配分から、コスパが悪い民法と基礎法学・憲法の配分を下げて、その分、行政法、一般知識、商法を増やしています。
そして、「過去問率の法則」から過去問学習占率は、行政法で5割、民法で3割にします。
たぶん、私がもう一度受験するとしたら、この学習配分を意識して勉強をすすめると思います。(とか言いながら、勉強中に学習配分なんて、考えたことはありませんが…)
なお、科目別の詳細な学習量・教材は以下のブログをご参照ください。
<憲法・基礎法学>
<行政法>
<民法>
<商法>
<一般知識>
記述抜きで180点以上を目指す受験生の参考になれば幸いです。
ところで、横溝先生が著書の改訂版を出されたようです。
もしも昨年このタイミングで出版されていたら、間違いなく買ってましたね。
何せ、昨年の私といえば、
ちょうど今頃は、「ファイナルチェック」を買ったり、
7月下旬に「民法改正攻略本」や「試験直前対策」を買ったり、
8月下旬に「解法スキル完全マスター」を買ったり・・・。
7月になっても、8月になっても、なんだかフラフラしてましたね。
独学だと、とても不安になるんですよね。
今の自分の勉強方法で本当に正しいのか??
もっとわかりやすいテキストがあるんじゃないのか??
って。
そうすると、ネットで調べたり、書店で実際に見たりして、良いと思った教材は買ってしまうんですよね。
でも、今、振り返ると、買って無駄なものは無かったような気がします。
特に「民法改正攻略本」や「解法スキル完全マスター」は独学者の不安が解消される良書だと思います。
もちろん、1度しか読まなかったり、時間が無くて途中で断念した教材も多々ありましたが、
それもこれも、必要な時間だったような気がします。
遠回りしながらも、紆余曲折の末、すべては自己責任で目的地にたどり着く。
それが、独学の醍醐味だと、私は思っているんですけどね・・・。