深津絵里「ひとりずつのふたり」
画像は収録の『Sourire』
現在は女優として活躍している深津さんの、変名やユニットも含めての6枚目のシングル曲。
イントロの口笛の音も穏やかに、軽快なステップで散歩するようなライトな質感の曲となっています。スピードもほどよく、フンフンフーンと鼻歌で歌いたくなるような、心地いい曲です。
そんなわりと陽な雰囲気の曲ですが、歌詞の内容は“別れた恋人の事を思う”というものなので、けっこう寂しい感じです。それもまだ少し未練があって、思い切った、というよりは時が穏やかに解決した、みたいなのが透けて見えています。
歌詞に使われている言葉が、♪嘘つきだから笑顔で手をふる~ や、♪どうしてですか 難しいね 忘れるのも忘れないことも~ とシンプルながらキレイめなフレーズで、生々しさも極力抑えられているので、全体としてライトで明るい雰囲気が保たれています。別れてもう会わない二人の事を、“ひとりずつのふたり”と表現するのも上手いです。個人的には♪空が破れるこんな夜は~ という表現が素敵ですね。
サビのメロディがそこそこキャッチーで、そのうえ流れがとても良いのでスルスルッと聞けます。2番後のDメロが、それまでの展開(リズムとか)とはかなり違うメロディで、それも面白いです。
深津さんのボーカルは突出して上手いわけではないですが、安定していて素直な歌唱は高感を持てます。なにより柔らかな声質が耳に心地よく、ライトで穏やかな曲調にも合っていました。一応女優として大成してからも、役名で歌を歌ったりしているようですが、あまり音楽活動のイメージがないので、しっかりしたボーカルは意外かもしれません。
で、深津さんの曲はかなーり前にあるアーティストさんからリクエストがあったのですが、ようやくCDを手に入れて書く事ができました。こんなもんでよろしいでしょうか?てか、この曲、そのアーティストさんのイメージにも合っているのでカバーしたりしてはどうでしょう?ねぇ、Yさん(笑)
「ひとりずつのふたり」深津絵里
作詞:坂元裕二
作曲:藤井尚之
編曲:安部“ohji”隆雄