「御意!」という呪文(大嶋信頼さん)・そして「禁断の方法」へ————脳を楽しくするものとは | hermioneのブログ  かるやかな意識のグリッド(の風)にのる

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バシャーリアン。読むことで意識が変わるようなファンタジーや物語に出会ってゆきたい。

 

きょうは「魔法のボディワーク」的な、書きたいことがひとつあったのですが、朝、心理学者大嶋信頼さんのブログ「緊張しちゃう人たち」をのぞいたら、また新たな呪文が発令されておりました※。

「御意!」です。

 

 引用は以下、小さい字にしています。部分的な赤字は私です。(呪文とは、大嶋さんの独特の考案による、やや意味不明、不思議な言葉で、それを唱えると、なぜかストレスがふっと消失するものです。普通の散文ではこの効果がありません。この凄さについては自分でも

https://ameblo.jp/hermione3/entry-12358604413.html

を皮切りに、何回か記事を書いています。)

 

「御意!」の引用は以下です。

 

http://insight-fap.jugem.jp/?eid=2478

 

 

★次から次へと出費が~!」とさらに帯電して、気がついたら貧乏神様が隣の席に座って仲良くしてた、という感じ。

 

「貧乏神!退散!」ということにするために「御意!」という言葉を使い人の話を聞いちゃいます。

 

おばちゃんの他の人(へ)の悪口を「御意!」と心の中でつぶやきながら聞いていると「なんだか面白くなってきた!」という感じになります(「家政婦の三田は見た!」的な感じ)。

 

姑から電話があって「あんた!いつこっちに来るの?」と場の空気が読めない発言があった時も「御意!」と唱えていると「あれ?姑の話を聞き流している!」となるわけです。

 

「御意!」って心で唱えていると「余計なことを言わない!」となるから「墓穴を掘らない!」となります。

すると、無駄な時間とお金を使わない、という不思議な循環になるんです。

 

★どういう流れで語られているかというと、「お金持ちになるには」というツカミから始まっているのですが、人から何か言われたときに、脳にストレスを帯電させないために

 

「御意!」

 

 と心中で唱えろというものです。

 意味としては、「おっしゃるとおりですね」ですが、そう言ってはだめなのです。

 呪文でなければ!

 

 ここが大嶋さんの突き抜けて面白いところです。

 

 意味で自分を説得するというのは、論理的な流れで、脳は別に楽しく(面白く)ありません。意味よりも、言霊です!

 

 「御意!」は、昨日まで「猫侍」「猫忍」にはまりきっていた私の時代劇脳(フィクションという自由な領域でリラックスしている深部)に、クナイのようにずぶりと刺さる感じがします。

 そして、たぶんシナプスが刈り込まれ? 帯電が落ちます。

 

 なので思わずこれをシェアしたくなって、書いています。

 

 「おっしゃるとおりですね」では、自分の脳にもスルーされてしまいます。

 でも時代劇の「御意!」を唱える(背筋がのびてきりっとなる感じ)と、自分の意識がちょっとヘンなスタンスにスライドする。

 近所の人や家族との日常の会話なのに、「御意!」とは! と、脳が違和感に驚き、楽しくなります。

 

 そして上の引用では、お金がもうかる、ということに帰結していますが、そのあとに、さらにこの話を敷衍し、(御意!を唱えて)相手に逆らわず、相手が同意してYESと感じるように受け答えすると、三度ほどで相手の脳とシナプスがつながってしまい……というさらにすごい「禁断の方法」へと誘導されます。

 

 

★それが「禁断の方法」です。

 

普段の会話で私たちの会話って、相手に「YES」と言わせることを意識していません。

 

子供に対して「早く起きなさいよ!」と言ったら「うるせえな!」という不快な言葉が返ってきます。

 

逆にいうと「うるせえな!」という不快な言葉が返って来るってわかっていながら「子供のためだから」と自分を犠牲にしていることになります。

 

(中略・将来の心配をしてしまうから)子供から不快な言葉が返って来るのがわかっていて、「早く学校の支度をしなさいよ!」ということをやってしまうんです。

 

これが「相手の気持ちを考えてこれまでやってきた!」という不快感につながります。

 

「YES」を言わせる、という手法はこれとは全く違うもの。

 

子供が「YES」と答える問いかけをしちゃう、と「子供を自由にコントロールすることができる!」というのがこの禁断の方法になります。

 

子供がいつまでも寝ている状況で「YES」と言わせるのって意外と簡単。

 

「もうちょっと寝ていたいのね!」というと「おう!」と言います。

 

「静かに放っておいて欲しいのね!」というと「おう!」という「YES」の答えが返ってきて、そのまま部屋のドアを閉めると子供は「あれ?」となります。

 

子供は「いつもとパターンが違う!」と不安になって、時計を見たら「やばい!遅刻しちゃう!」となって慌てて支度を始めます。

 

そして、キッチンに降りてきて「なんだよ!もっと早く起こしてくれよ!」と言われたら、ここでも「もっと優しく早く起こして欲しかったのね?」と言ってしまうと「おう!」と子供は拍子抜けしたような感じで返事をして慌てて家から出ていきます。

 

これを続けていくと「あれ?これまで勉強をしなかった子供が一生懸命に勉強をするようになった!」という感じになってしまうんです。

 

これは何が起こっているのかというと「子供がYESと答えるような質問」を考える時に、髪の毛がニュルニュルと子供の方に伸びていく感じで、シナプスがどんどん成長して太くなり「子供の脳のネットワークにがっちりとつながる!」となります。

 

子供の脳に「YES」の質問で成長したお母さんの太いシナプスが接続した時に「思い通りに動かせちゃうやろ!」となるから「禁断の方法」なんです。

 

これはご主人に対しても同じ。「御意」と内心返しつつ答えると、相手はそれに対して、YESと答えざるをえず、そうなるといつのまにかこちらの手の内、大嶋さん流にいえば、ネットワークがつながって、相手が言うことをきいてくれるようになる……

 

 「おっしゃるとおりですね」で、相手をたてていると、相手も仏性が出てくるとか、相手は自分の鏡だから穏やかになる、とか、これまでそういう言説が、よく語られていました。

 それも納得できる論理ですが、ちょっと危険な言葉で「呪文」の極意を語るこの大嶋さんのブログの強烈さのほうを、私の脳は喜ぶ感じです。

 

 これからは時代小説を読むたびに、「御意!」が赤字で目に飛び込んできそうです……。

 

※「御意」は「緊張しちゃう人たち」の前の記事を確認しましたら、すでに2日くらい前に登場していました。が「シナプスの刈り込み」がメインの話題だったので、しっかり見ていませんでした。