なぜ、効くのかわからないが、「不安が飛ぶ」魔法の言葉————ほんとうにわからない・・・・・・! | hermioneのブログ  かるやかな意識のグリッド(の風)にのる

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バシャーリアン。読むことで意識が変わるようなファンタジーや物語に出会ってゆきたい。

 

『『すぐ不安になってしまう』が一瞬で消える方法』ってあまりにもベタではないか、と思い、あまり期待はしませんでした。

(著者の本は『ミラーニューロン』、『口ぐせリセット』『無意識さんの力で無敵に生きる』など多少は読んだことがあり、やや変わっていて、普通のコーチングではないことはわかっていましたが。)

 

 この本はすごい(異様レベル)です。目から鱗の指摘がいくつかあり、さらに、実際に唱える言葉がのっていました。理論自体はなんとなくわかります。

 でも、なぜこの言葉?・・・・でも、きく。

 言葉が好きな人間としては、どうしても見過ごせない、一冊なので、あわてて書いています。

 

★ふつう、無意識が反発せずに、心に受け入れやすい言葉、つまりアファーメーションに関していえば、現在進行形で言おうとか、潜在意識は否定形を理解しないから肯定形で言おうとか。そんなあたりが普通だと思います。

 

 エミール・クーエのDay by day, in every way, I am getting better and better(日々、あらゆる面で、わたしは良くなりつつある)。とか

越智啓子さんの「すべてはうまくいっている」とか。こういうのは理解できるのですが。

 本書のはそういう言葉では、まったくなかったのです。

 

 

 まず目から鱗の一つ目の指摘は「無意識のうちに脳同士がコミュニケーションを取っていて、緊張の場合と同じように不安も他人からうつってくることがある」(p.31 著者のミラーニューロン理論・親の不安症状が子どもに発現していたり)ので、自分の感情と思っていたものが、相手のものだったりする。

 なので、不安にはふたつあり、「解消できる不安は自分のもので、解消できない不安は私のものではなく、他の人から伝わってくるもの」(p.42)→そして、自分のものならリセットできる。(いままではすべて、自分で「統合」せねばと思っていました。)

 

   二つ目は、人間の頭にはつねにプラスマイナスの暗示がバランスを取っていて、例えば「書ける」と唱えたらよさそうなものですが、そう思った瞬間に「バックグラウンドでは「難しくて書けない」という言葉が自動的に働いて、常にプラスマイナス、ゼロにしようとしてしまいます(P.179)」「かわいそうと言った瞬間、ざまあみろ!という言葉が湧いてきて、それは性格の問題ではなく、顕在意識の脳内ではプラスマイナスをゼロにする機能が働くから、だとのこと。割り切ってしまうと、楽。

 

 このふたつ。まず一つ目と関わる魔法の言葉は、

 たとえば、緊張ホルモン(どんどん血糖が出てくる)で頭が真っ白になっているときに

「血糖値の調和」と頭の中で七回唱える、というものです。

 ほかにも「内分泌の安定」「根源の中和」とか妙な言葉があります。これ、言ってみると、なぜか落ち着く・・ような気がします。

 でも、心理や気分だけの問題ではないようです。なんだか、なぜか、妙な解決感がある

 うわー、これは『言葉でホルモンバランス整えてなりたい自分になる』という著者の別の本(下に写真つけました)には、もっとややこしい頭文字ホルモンの名前を七回唱える例がいくつも出ていて、まさか! ありえない! と思っていた、アレです。

 ミラーニューロン理論ならば、カウンセラーの頭の中にある言葉や感覚が、クライアントに深いところでつながっている、ということになるようです。脳がすべてテレパシー基地で、ネットワークをなす、と著者は信じています。(そう、かもしれないです・・)

 

 そして2つ目の鱗がもっと凄いと思ったのですが、

 例えば、自信がない人、また人がほめられると不安になる人に二種類あり、魔法の言葉「美と真実のバランス!」が効く人と、「唯我独尊の喜び!」があるとのこと。実践と理論は本書にゆずりますが、ふつうのアファーメーションではないです。

 その言葉を唱えると、たちまち緊張とストレスが落ちる・・・・・・のは本当でした。しばらくそれを唱えているうちに、まわりが客観的に見えてきて、相手の本音もわかる、という効果も書かれていました。

 

 しかし、言葉がヘンです。なぜ効くのだか、わかりません(脳のプラマイ効果をスルーしてくれるものなのか?)

 

 ほかにダイエット関連、また愛情不足の不安などの場合に「愛される姿」と唱える例があります。

「わたしは愛されている」とか、鏡に向かって「わたしを愛している」と唱えるのなら、従来型アファーメーションでわかりますが、

 

「愛される姿」って、英語に訳せるのでしょうか? だれの姿? だれがだれに愛される? なんだかわからない、半端で、よく言えば詩的な言葉です。おちつかない、不思議な座り方。 

 でも、たしかに唱えると、夜すぐ眠くなったり、あるいは妙にストンと安心したりする。

 

 著者は、無意識の中に降りていって、これらの、ふしぎな、シフトチェンジをうながす言葉を拾い出してくるのだそうです。

 

「人々の優しさ」というのもありました。なんだ、と思いがちですが・・・。

 また突然、意識がからっと晴れ上がり、自信が出てくる言葉に、

沈着冷静と瞬発力!」というものもあります。これは、何か妙に固い言葉で、どうなの? と思ったのですが、唱えたらすぐに、いくらでも仕事に前向きになってしまうというか、瞑想明けみたいな気分に。

 

「豊かな金持ち」という、いくらなんでも、それのどこが魔法、みたいな言葉もあり。

 でも、言うと、これまたヘンな安心感。

 

 読んで三日くらいなので、まだこのくらいの理解なのですが、ふつうの意識状態で理解できるアファーメーションではなく、もしかしたら、これは人間意識をかきまわしてポタッと垂らす「詩」なのかも、と思っています。新しい言葉の世界かもしれません。

 

 

こちらはさらにもっと高度な魔法のようです。

 

『「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える本』大嶋信頼 すばる舎 2017