動くファサード
舞台美術の中の建築が面白い。構造上はありえない感じがまた面白くさせるのかもしれない。最近は演劇の舞台を観ながら頭の中で実際の風景に建っていることを想像して楽しんでいる。想像空間にも空間で建てる脳内建築物。そしたら現実でもプロジェクターを使って、リアル世界にとんでもない異界建築を作ってました。まるでNylon100℃の舞台の映像みたいです。制作プロダクションのアーバンスクリーンという名前の通り、街を新鮮な不思議空間に照らし出してくれるなぁ。作る側が工夫すればメディアはそこら中に転がってるってわけですね。
DE KAS
最近書店で「宝島のバンドやろうぜ」でなく、「農業やろうぜ」なる本を見つけて絶句。とうとうここまできてます。日本は流行がおこるとあっという間に広まりますが、責任はとってはくれません。あのバンドブームの終焉の時も楽器をかついで自転車に乗りにくかったように思います。日本では危うい気配をどう乗り切って定着させるかが課題の農業ですが、世界では食文化ときちんとタッグを組んで生活の中にとり込んでます。日本でも説教くさくなく、自給率をあげつつ、おいしくて、身体にも良くて、かっこ良くて、楽しくできないものかと思うわけです。そのためには消費する側も一年中同じレベルでどんな食材も食べるのではなく、旬のもの、近所でとれるものを食べないと。旅をしていると数年前から、そんなイメージを丁寧に作りあげているお店にたくさん出会います。オランダのアムステルダムにあるレストラン「DE KAS」では畑が隣接していて、そこで栽培したハーブの葉っぱをハサミで切ってる姿を見た後、その葉っぱがお皿にのってるというようなお店です。その他料理に使われる野菜、肉、魚も有機栽培をしている契約業者から直接仕入れた、新鮮なものだそうです。それでいてトータルなデザインもきちんとしていて、しかも農業の大切さも感じさせる環境での食事の演出は上手です。こんな風に畑の隣でオシャレな感じを作るのは実は簡単なようで微妙なセンスが必要なのではないでしょうか。こんな不景気の中でも予約をとっておかないと入れないのもうなずけます。
無邪気さの中の
その日は夕焼けがきれいな空だった。人々はその光景をケータイのカメラで撮影していた。一人が撮り始めると、面白いようにみんながマネをして撮影していくよくある一コマだ。そんな時、子供が「お父さん!カメラ貸して!」とせがみ、お父さんがカメラを渡した。その後、みんなのマネをしてカメラを夕焼けの方向に向けるのだけど、シャッターをなかなかきれないでいる。そして一言、「ねえ、お父さん、何を撮ればいいの?」と大声で言った。その言葉が含む重大さに背筋が寒くなるのを感じた。











