一、金閣寺
二、鬼揃紅葉狩

三、河内山

 

昼の部はチケット発売に出遅れてしまい、あっという間に売り切れに・・・。

千穐楽直前最後の祝日に滑り込み観劇となりました。

席は3階B席9列目センターブロック。かなり上の方でしたがど真ん中ということもあり、お値段以上の見やすさでした。

なんでこんなに人気なんだろう?と思ったら、金閣寺が中村福助さんの復帰公演なんですね。

最近歌舞伎を観始めた私は恥ずかしながらお名前を存じ上げず、今回初めて拝見しました。

短いシーンでしたが、観客のみなさんの拍手に包まれ歌舞伎座全体がパッと明るくなったようでした。

よくわからない私も温かい気持ちになりました。

福助さんの息子が中村児太郎さんで、復帰公演で息子が三姫の雪姫という大役を演じる・・・そういった事情を踏まえて舞台を観ると、演目自体の面白さとはまた違う楽しみ方がありますね。

高齢の方ほど歌舞伎にハマる気持ちがわかってきたような・・・!

鬼揃紅葉狩は先日雨で中止になった飛鳥山薪能「紅葉狩」の歌舞伎バージョン。

古典芸能の色濃い舞踊モノで、かなり私のツボでした!

能バージョンもいつか観たいなぁと余韻に浸りながらトイレブレイクの際スマホをチェックすると、緊急の仕事の連絡が・・・。

即帰宅となり河内山は観ることができませんでした。

とほほ。

 

出演、坂東玉三郎玉、市川海老蔵

 

初シネマ歌舞伎となりました。

オリジナルの上演は2009年7月、9年前なんですねー。

今回シネマ歌舞伎の過去のラインナップを知り、あれも観たかったこれも観たかったと後悔しきり。

若い頃の自分になぜもっと早く歌舞伎に興味を持たなかったのか!文句の一つも言いたくなりました。

 

今回の演目は泉鏡花の戯曲から。

玉三郎さんと泉鏡花の相性の良さは映画作品で知っていたので、楽しみに劇場に向かいました。

私が鏡花の物語に惹かれる理由のひとつに、神や物の怪が日本に存在し、彼には本当に視えていて、観察・体験してきたかのような描写があります。

学生時代夜叉ヶ池を読んで実際に本物の夜叉ヶ池を見に登山したほどです(夜叉ヶ池は福井県と岐阜県の境界、山の中にあります)。

彼の書く世界では神と人は世界、価値観が異なる存在として明確に書き分けられていて、神は人間の営みに簡単に降りては来ないんですね。

人間の価値観に合わせた感情や言葉も発しない。

普通ストーリー上こう動くだろう、とかそこは感動したり怒ったりするところでしょう、という部分に「ちゃんと」動かない、人間とは異なるロジックで動いている。

そこがおもしろいんです。

海神別荘では海神の公子と贄として海に捧げられた美女の噛み合わない会話、価値観を軸に物語が進んでいきます。

ズレた2人の台詞が波に揺られるように優雅に流れつづけ、次第に緊迫感を増していき、人であることに執着する美女にとうとう公子が怒りを爆発させる・・・。

まるで海神の別荘でひと時を過ごしているかのような没入感がありました。

映画でこれですから、実際に生の舞台を観たらもっと疑似体験出来たんだろうなぁ。

唯一気になったのは、衣装デザインに時代を感じてしまったこと。

上演当時人気イラストレーターであったろう天野喜孝氏による衣装は、時間の洗礼を受けてしまっていました。

通常の歌舞伎の着物であったならば、今観ても古さを感じなかったかも。

文楽は以前から興味はあったのですが、人形浄瑠璃て面白いのかなぁ?と踏み切れずにいたところ、友人が一度観てみたい!と背中を猛プッシュしてくれ一緒に観劇する運びとなりました。

座席は13列西。座席数600名以下の小さい劇場なので、後ろの方でも見やすかったです。

チケット購入後に気づいたのですが、夏祭浪花鑑は歌舞伎座の6月公演で一度観た演目でした。

初見の第一部(浪弁杉由来、増補忠臣蔵)の方がよかったかも、と少し後悔があったのですが、同じ題材がゆえに文楽と歌舞伎の比較、歌舞伎座でやらなかったストーリーの補完が出来、結果オーライでした!

また観るたびに新しい発見があり、繰り返し楽しめるのも古典の魅力の1つですね。

文楽のことを何も知らないまま迎えた当日、1つの人形を複数人で操作、セリフは別の人がしかも複数の登場人物を一人で担当というシステムに驚愕しました!

観る前は人形1つに対し操作する人が一人、セリフも同じ人が喋る、と漠然と想像していたので、独特のインパクトが。

それにしても太夫の仕事量がすさまじい・・・。

一人で女性から男性、老人まで使い分け、物語や情景描写まで・・・。

太夫は歌舞伎ではどちらかというと脇のイメージを抱いていたのですが、文楽では主役ですね。

最初は太夫の語りと三味線の演奏に耳を傾け人形劇を楽しむ、というスタイルだったのですが、不思議なことに物語が進行するにしたがって舞台の人形に視線が集中していき、長町裏の段のあたりでは俺の頭の中では人形を完全に生きた役者として認識していました。

どっぷり感情移入して世界に入り込んでいました。

いやぁ~文楽おもしろい!誘ってくれた友人に感謝です。

 

 

休憩時間ロビーにて出演者の方々が北海道地震の募金活動で記念撮影をしてくださいました。

 

 

 

講師:梅若万佐晴師、梅若泰志師、ほか

会場:増上寺光摂殿下講堂

 

9月29日開催予定の増上寺薪能のチケット購入者を対象に、当日出演予定の演者が演目を事前解説をしてくださるという贅沢な会。

解説というよりワークショップの趣きで、カルチャーセンターで能のお稽古を受けているかのようでした。

生徒になった気分で楽しかったです。

古典芸能のイベントでは珍しく常時写真撮影が自由!

梅若泰志さんの娘さんも講師として参加されていたので、SNS世代ならではのアイデアだったのかな?

演技中(解説とはいえ)の能楽師を撮影できる機会はまずないので、ありがたや~。

能という芸能は不勉強な俺には難しい要素が多く、まだまだ全体の雰囲気を楽しむというスタンスなのですが、能楽師自らストーリーはこうで、このシーンのこの仕草はこんな感情を表現している、と演技を交えて解説してくださると、理解度が全然違いますね。

また演目の歴史的背景や制作サイドの裏話なども交え面白おかしくお話してくださったので、あっという間の1時間でした。

来年もまた参加したいです!(自主勉強もしなければ・・・)

 

 

土蜘蛛の糸の投げ方講習。1個数千円とけっこう経費がかかるそうな。