蒸れないブログ -52ページ目

二杯目 しゃっほー5.5J 「櫃代’s(ブルーブルー) レポート編」 その1



Blue Blue report


指先まで熱が侵食する。

全身が湯の放つ熱量に侵され侵略される快感に浸りながら

それでも、頭はどこか冷めきっていた。


正直、わしはそれを知って何をしたいのじゃ?

あの娘をどうするつもりなのじゃ?


思考は、迷走、流転、回帰に至り、再び迷走を繰り返す。


一度として、同じ景色を回ることなく、かくして足は一歩も進んでいないような錯覚。


どこか、思考のループの中心でもう一人の自分が、無駄な思考を繰り返す愚かな自分を、蔑み見ている。


どうにかしようと、何かの答えを得ようと無駄な思考を繰り返す自分


それを眺めて立ちすくんでいる自分


はたしてどちらが本物の自分であろうか?


奇しくも、二人の自分は、同じものを求めていた。



(それも・・・知らぬことには解の出ない問であろうよ)


だからこそ、開会の言葉をついたのだ

「さてよ、憂鬱多弁(ブルーブルー)。お主のそろえた報告を聞かせてもらおうか?」


湯気の向こう、蒼い瞳がこちらを覗いた。

今は、黒髪に戻った憂鬱多弁。その呪いの残り香こそが、その瞳だった。


青くて、痛んだ、虚ろな瞳。


別に魔眼というわけではない。

ただ、青い。碧くて蒼い。

蒼いだけ・・・。


それでも十分に異形であったし、怪奇であった。


怪奇現象:深戒櫃代が・・・・・・


                 



               ――――温泉まんじゅうを口いっぱいに頬張っていた。


「温泉まんじゅう・・・すげぇよ、甘味の環境適応能力はついに地殻エネルギーを制したね。この膨大な大地のエネルギーをフルに使って、編み出すものが甘味っていうのが、そもそも昔の日本人が偉大な所だよな。むしろ、温泉まんじゅうは、この地球の代弁者と言っていいんじゃないだろうか?いや、そうあるべきだよ。温泉卵なんて邪道だよ。温泉まんじゅうこそ、家庭で作られるようにするべきなんだ。そもそも、日本は環太平洋造(ry」


と、本当に1200文字にわたる台詞を、そのまま書いていてもいいのだが、さすがにわしの思考が停止しそうなので止めておく。





(これに、わし何を期待しておるんじゃろうなぁ。


                       本当に大丈夫かの?)




◆ ◆ ◆




「さて、主に依頼した件だが・・・」

「まんじゅう喰うか?」

話の腰を折るように、憂鬱多弁は、ずいぃと温泉まんじゅうを差し出してくる。

「いらぬッ!!」

「魔王といってもまだ子供だな・・・、これを温泉で食べる意味は霊脈を得たに等しいぞ?」

「にわかで身に付けた魔術師用語(霊脈:レイライン)を使うでない!

はぁ・・・そんなもん、喰うた所でどうにもならんわ。

だいたい、味覚なら、もう子供ではないぞ。

聞いて驚け、わしはあの納豆を2か月前についに克服したッ!」

「・・・・どうせ、ひきわり納豆を、パスタにでも絡めて、ヒノキちゃんに調理させたんだろ」

「何でお主が知っておる!?」

「粒食え粒、糸引き納豆がグローバルスタンダードだ」

「くぅ・・・・粒は、まだのぉ・・・・」


と、次に反撃にでようと口を大きく開けた時に、突然口にものを詰められた。

「まふっ!?、温泉まんじゅう?」

「それでも食ってろ、甘いものは冷えた心を温める。『僕が言うのだから、間違いない』」


・・・・・。


やはり、おそろしいの。

恐ろしいくらいの、

吐き気がするくらいの


やさしい生き物よ。


「それに、そんなに期待されても困る。僕は探偵じゃない。確かに、魔王、お前の言うとおり、僕はこの手の専門家だし、蒐集も得意だ。けれど、君のくれた仕事はどちらかというと、僕の業務内容からは逸脱してるんだ。そんな、『絶望もあるいは食う覚悟を持っている』、そんな目をされても困るんだよ。」


「ふん、馬鹿にするでないわ。そのような、主の勘違いが、多くの人間を不幸にしておることを、まだ理解しておらぬようだな。」

「以前に受けた忠告は肝に銘じているよ。僕は優しくないし、残酷だし、薄情だ。柄原だったら、『グロでサドでブラック』だとか言うんだろうな。

そうあるべきだし、そのように努めてるよ。」


「ならば、大人に気を利かすようなクソガキの真似などするでない。つまらなく、平常、正常に、無感情に口上を語るように報告せよ。」


「いいだろう。だが、条件に一つ頼みがある。」

「なんじゃ?」

「なぜこんなことを調べようと思った?」

「・・・・・、ふむ」

わしは一拍置いた。


「・・・・何も今に始まったことではない」


◆ ◆ ◆



「わしの太古の友人、偉大なるマーリンがそう言い始めたのがはじめじゃった。

ぬし、最先端科学のうちに超ひも理論があることは知っておるか?詳しくは知らぬが、あれにまつわるものの中に、大統一力場というものがある。この世の力というものは、すなわち、重力、電磁力、弱い力、強い力に分けられるが、これらすべてはもとより一つの巨大な力であったというものじゃ」

「ああ」

「神秘学には、アカシックレコードや、そのほかのことを鑑み。わしら魔術師は、世界を構成する原初の要素は限られていると考えておる。

つまりな、憂鬱多弁。

コンピューターにたとえて説明しよう。

電子世界がそれを起動させるためには何が必要じゃ?


一つ目は、

機械そのもの=ハードが必要じゃ。これをわしらは空間と呼ぶ。


二つ目は、

電源、エネルギーじゃ。

これが先ほど述べた大統一力場。罪罰ユダの呼ぶ超能力がこれに近い。


三つ目は、

メモリー、記録保存アーカイヴス。すなわち、アカシックレコード。

Aliceの日記帳の正体よ。


四つ目は、

それらに意味を与え秩序を構成するプログラミングじゃ、これは、まさしくお主があやつる言霊と呼んでいる力じゃ。


そして、最後、

五つ目は、

コンピューターの前に座っている人間、すなわち意志、或いは、神、或いはヤハウェ(我はある)。ならば、

この場合、これは春咲小羽ということになるな。


今、コンピューターにこそ例えたが、別に、コンピューターに限らずすべてのものがそうなのじゃ。マクロでみてもミクロで見ても同じ構造を持つ、フタクタル性質を万物は持っている。人間だって例外ではない。


逆に、この世にあるすべての現象は、この5つの要素のいづれかによって成り立たねばならぬ。


だがの、呪いは違う。


「なんで?呪いって、魔法の一形態じゃないか。お前たちの理論をお前たちで否定するなよ」


「確かに、決められた方法を持って、相手を呪殺するのは、われわれの魔法使いの専売特許じゃ。だが、ちゃんと理論がある。主らが人を殺すとき拳銃に弾を込め、相手を狙い、急所に向かって引き金を引く。それくらい道理的なことをこなさねばならぬ。だが、わしの言っているのは、そういうことではない。この場合の呪いは、単純に悪意を持って発動する、理論もくそもない、条件もくそもない、ただやたらに不条理で無差別な人を殺す悪意のことじゃ。

ジャパニーズホラー映画のあれじゃ。リングとか貞子とか見たことあるじゃろ?

あれは、魔法でも何でもない。

怨念、怨嗟、恐怖。

そんなものと魔法は何の関係もない。

それらの精神的なファクターを必要としても、それ自体が意志をもって行動することなどあり得んのじゃ。


マーリンがそれらの異常性を提唱してから、今日に至るまでロンドンにある魔術協会の最高学会は、常にこの問題の解明と正体を追い求めてきた。


つい先月ヒノキといったロンドン学会での議題がまさにそれじゃ。


その学会では、ここ東アジア、および極東アジアに注目しておっての。特に日本のある時点からの呪いの普及の異常性が取りざたされておる。


まぁ・・・・それだけでも調べるに十分な理由となっておるが


だがしかしの、わしがお主に依頼し、特にこの日本に最大の注目を置いた理由は、あの2008年でのお主に起きた現象がきっかけじゃ。」


「ぼく?」


「ぬしは、死戯という呪いにかかっていたそうだの?

罪罰ユダも。


百を超える殺人を持って修羅と化し、千を持って鬼と化す。万を持って死戯に至り、即ち、己が生み出した万の負の想念を持って、死を食らう化け物と成る。

死戯に至る人間は、あらゆる欲に勝る殺人衝動を有し、殺人を嗜好し始める。

死戯は、自らが殺した人間の怨念の分だけ力をつける。


たしか、そのようなものであったの?


じゃが本来、魔法の理論でいえば、人を殺した者は、そのカルマにより精神を壊され、殺人衝動や殺人嗜好を得ることはあっても、お主たちの様に、より多く殺せるように肉体的能力的補強はされることなどない。心の問題が体の問題と入れかわっとる。


そして、その呪いはついにあの2008年において世界をも滅ぼしかけた。お主という最も完成された器を得ての・・・。


あの時は、小羽のお陰で何とかなったが、未だ、その原因は何であったかは分かっておらぬ。

ただ、はっきりしている事は、ここ日本で何かがあった。


あのような恐ろしいものが生みだすほどの何かがあったのじゃ。


わしは確信したよ。世界を滅ぼすほどの呪いをこの土地は生み出したのじゃ。

呪いとは何か、それを解き明かすカギはここ日本にあるとな。」


わしはのぼせる前に、湯に上がり、寺の屋根に跳んだ。


「まずは、ぬしに、問おうぞ。この日本での、呪いの変遷 そして」


ああ、これこそ本題であろうよ。


「眞時みみことは・・・『眞時』とは、なにものじゃ?」


憂鬱多弁は、こちらを見あげ


「ならば、語って聞かせるので、聞き耳たててもらうぞ、魔道の王よ」


そう言って、憂鬱多弁は語り始めた。


「話は日本国成立の時代にまでさかのぼる」


◆ ◆ ◆


Case1 「出雲の謎」


日本には、各地域の伝説、民話を編纂した風土記なるものがある。

しかし、風土記の編纂には、一つの大きな謎があった。

それが、出雲における出雲風土記編纂の謎である。

出雲国風土記は、わずか数年で完成したほかの風土記に比べ圧倒的にその完成が遅い。20年も編纂にかかったのである。

しかも、編纂者は、役人ではなく、神官であり、なぜ、当時の朝廷がこのようなことを許したのかは、憶測が呼ぶところであるが


こと、出雲に関すれば、遥か昔、大和政権誕生にまつわるすべてにおいて、破格の待遇を受けているのだ。


日本には昔から、霊的呪力が、土地を支配する上で大変な意味をもつとされてきたが、

朝廷は、当時ばらばらであった日本国を統一するため、かれら、出雲の民の呪力を必要としたという。

それは、同時に、出雲だけは敵に回したくなかったともとれる。


彼らは、出雲の民の呪力の何を恐れたのか?


太古日本において、出雲には、一つの信仰があった。

龍蛇信仰とその呪いである。


一説によれば、大和政権はこれの呪力を最も恐れたとする説がある。

そして、その呪力は強大で、今日においてなお、朝廷が一度として滅びたことはないのである。


◆ ◆ ◆


「日本における、神話によらない呪いの話はおそらくこれが初期じゃないか?あとは卑弥呼の時代にまでさかのぼるが、まぁ、そこまで行くと僕にも追い切れない」


「龍蛇信仰とは、蛇神信仰の一つじゃろう?蛇神信仰自体は、日本各地にある。その中でなぜ出雲なのじゃ?」


「それは黄泉に深く関係するものであったとする人間もいるな。この場合、蛇は蛇でもウミヘビを信仰するものだったんだけど。古代日本でも、現在と同じく、すべての生命の源泉は海だとされていた。その海から太陽が昇ってくる東にある朝廷に対して、出雲は太陽の落ちる西にある。当時の朝廷には西に陽が没する出雲の海は、黄泉つながっており、その黄泉からの使者が海蛇だったとする説がある。」


「西の海から何か恐ろしいものが来た・・・・か」


「ああ、実は、こういった海から恐ろしいものが来た、という話は日本各地に残っている。お前がさっき言ったリングって映画にも、貞子の母親が何故貞子を孕んだのかという所でそんな話が出てきたんじゃないか?」


「どうであったであろうな、あまり深くは覚えておらぬ。」


◆ ◆ ◆


Case2 「厭魅蠱毒事件」


民間のレベルで呪いが広く広まったのは、奈良時代であろう。

この時代に、厭魅蠱毒事件が多発したという。

厭魅蠱毒とは、道教の呪術用語であるが、この場合日本で使われた意味は、『人を呪い殺す』まさしく、今の我々が持っている呪いの概念である。


呪術師でもない人間が人を恨み、呪い殺す。


そういう事件が多発したのだ。


これを、解決していたのが道教の流れを組む呪禁道である。呪禁道は、当時、典薬寮に収められる、一学派であり、簡潔にいえば、呪術によって治療する医者の扱いであった。


だが、そもそもが厭魅蠱毒といえば、道教の流れを組む、呪禁道も無関係ではなく、当時の政府は、陰陽道の発展とともに、呪禁自体が危険視され呪禁道は、衰退の一途をたどることとなる。


平安時代、となると、あれだけの霊的措置を施したにもかかわらず、平安京は魑魅魍魎が跋扈する魔都へと変貌する。その怪異な世界において、また厭魅蠱毒事件は続いていた。


ここからは、皆が知っていると思う。

この時はやった厭魅蠱毒こそ

『丑の刻参り』である。

この丑の刻の参りが流行することで、呪いは日本において一般のレベルにまで広まったのである。



だが、ここで一つ呈しておきたい一つの事実がある。


それは驚かれるかもしれないが、『丑の刻参り』は、本来、人を呪い殺す類の呪法ではないということだ。


丑の刻参りとは、京都貴船神社の祭神タカオカミの神が丑の年丑の月丑の日に貴船山に降臨したことに由来する心願成就の法であり、貴船神社が縁結びの神であることからも、それが消しておどろおどろしいものではなないことが分かる。


では、どうして呪いとして、丑の刻参りが認知されるようになったか?

それは、呪禁道の衰退にもかかわりのあった陰陽師による影響が大きい。

平安時代、陰陽道といえば、そう、安倍清明である。『鉄輪』で語られた事件、或いは、『橋姫』の事件以来、丑の刻参りは呪いとして突然定着した。


さらに、陰陽道は丑の刻に鬼門との関連を持たせ、本来の意味付けとは違う意味を持たせてまで、丑の刻参りを呪いとして定義づけた。


しかし、丑の刻参りが呪いとして成立する以前の時代において、これら二つの事件の犯人はどうして、丑の刻参りを呪いに使おうとしたのであろうか?どちらも、夫の浮気から愛する者への復縁を祈願するものであることから、縁結びと関係がないわけではないが、こんな邪悪なことを、神聖な神が降臨した日にするものがいるだろうか?


その理由はなぞに包まれている


だが、


その後、陰陽道が日本における呪術の隆盛を極めることからも、わかるが日本に呪いを広めた存在と、呪禁道と陰陽道に縁があったことは間違いのない事実である。


◆ ◆ ◆


「こうしてみると、明らかに、誰かが橋姫や鉄輪の妻に、丑の刻参りを本来の方法でない用途で行わせたとしか思えぬな。」

「明らかに、意図的に呪いという流行は作られた。その呪いという概念を作って広めた『なにかの存在』を感じざる負えない。」

「その前の奈良時代の厭魅蠱毒事件についても同じことが言えるかもしれぬ」

「だけどさ、ここでいう、陰陽道も、呪禁道も魔術なのだろう?だったら、魔術協会のほうが詳しいんじゃないか?」

「ぬしなぁ、言ったであろう?そもそも、呪いは魔法ではない。第一、一般人に使える魔法なんてないんじゃ。そんなことお主が一番よく知っておろう?

わしらが、魔法という奇跡に到達するためどれだけのものを犠牲にし、どれだけ論理的に研鑽を積んできたか知っておろう?

ここでも異常なのは、われわれ魔法使いがこれを行ったのではなく、何の血脈もなく、霊脈をもたぬ一般市民が、さも当たり前のように、人を呪い殺すほどの呪法を使えたことよ。しきたりはあるようじゃが、こんなものは明らかに魔法とは呼べぬ。だが、のう、わしはその二つの呪術に関して言えば問題にするべきはそこではないと思うぞ?」

「なんだっていうんだ?」

「この二つの魔術、どちらも中国の魔法体系じゃろ。つまり、西の海から来たということじゃ。本家本元の大陸の方では、この魔術体系は、一般人にこのような呪いの伝播は起こしておらぬ。

のう、憂鬱多弁。日本に渡ってきた、陰陽道や呪禁道とやらは、本当に大陸のそれと同じなのか?いや、それを広めた人物とやらは、本当に『大陸から来たのか?』」

「わからない、けれど、何か恐ろしいもの・・・それだけでいうなら、確かに西の海から・・・・来たのかもしれない。」


◆ ◆ ◆


Case3 「台密」


呪いといえば、仏教界においては密教である。仏教において、神秘主義をとるということはさほど異質なことではないが、仏教の本筋は科学技術にあるという見解が普通であろう。何しろ、日本において仏教とは、宗教としての側面もあるが、大陸からの最新科学技術を取り込むための玄関口であったのである。


日本において密教といえば、真言宗をさすもことがほとんどであるが、このとき、空海によってもたらされた神秘主義は、同時にもたらされた科学技術と天文学を含め、結果として日本に深く浸透した。

この時、歴史上、空海と対比し覚えることになる仏僧こそ天台宗の最澄である。

密教といえば、真言宗と前述のべたが


実を言えば、日本に最初に密教を紹介したのは最澄で、だれよりも密教を夢想に求め続けたのは天台宗であった。


ただ、最澄が中国で必死に収めた密教はいわゆる傍系であった。

その後、本流である空海の持つ密教を必死に取り入れようとしたことからも、最澄が密教に入れ込んでいたことは間違いがない。


空海と最澄は、その後互いの仏教感からすれ違い、ついに、最澄は空海の持つ密教を得ることはなかったが


最澄は最澄でその後天台宗における密教を確立した。

これを真言宗の「東密」に対し「台密」と呼ぶ。

だが、ここまでの話を聞く限り、亜流と思わしき台密ではあるが、その完成度は異常に高い。

真言宗にはない、神仏が存在し、修法が存在する。

そしてそれらを確立させた天台宗は、当時国家最大の宗教となるまでに成長したのである。


この「台密」が確立されるまでにはもちろん円仁、円珍などの活躍も存在するが、ここまでの成長を遂げた過去にどのような努力があったのかは、誰も知る由はない。


さて、密教には加持という作法があり、これは、明らかに「呪禁」なのである。


最澄の天台宗が急激に発展した陰には、基礎において「呪禁道」があることは間違いない。


◆ ◆ ◆


「またも、呪禁か」

「呪禁道が衰退し、後に陰陽道。陰陽道が衰退すれば、密教と、殊、基礎には呪禁の影がある。もともと、中国の道教が下地になっているのだから、中国密教界で、呪禁の作法があるのは当然だとも言えなくもないが・・・。

ここで、僕が、魔王、お前をここに呼び出した理由が出てくる。

それはお前が最も知りたい事の一つだ。」

「なんじゃ?」

「ここ大原は、天台宗の土地、そしてこの寺は天台宗の寺。

僕は、ここで、一つの名前を見つけた。」


そう言って、憂鬱多弁は、一冊の文書をとりだした。


「お主のぉ。それは、明らかに国家レベルでの歴史書物であろう?それをどうして、風呂の中に持ってくるかの?湿気は致命的じゃぞ」

「この土地をいきなり、温泉にしたのはお前のほうだろ?まぁ、いい。正直、正規のルートで手に入れたわけじゃないんだ。どっちにしろ言い訳ができるようなものじゃないんだよ」

「で、なんじゃ?」

「最澄が書いた書物だが、ここに、眞時(さねとき)という名の男の記述がある。この時は、呪禁師を名乗っているが、妙な男で、この男、いろいろな所に現れては、弟子に何かを吹き込んでいる。」

「お主、何が言いたい。」

「僕は、この男こそ、今までのすべての流れを組む男だと思っている」

「はぁ?何を言っておる。平城京が生まれ奈良時代から平安時代の密教が発展するまで、何年たっておると思っておるのじゃ?」

「それだけじゃない、今回は、この眞時という男、年を経るごとに奈良から京都、京都から大阪、大阪から四国、今の香川県あたりにさらにここから30年かけてあらゆるところで目撃例がある。四国の香川県に移動するまで本当に生きていたらどうみつもっても130歳以上、テロメアの限界を超えている。正直人間かどうかも怪しい。」
「香川県・・・高松市・・・・・つまり、ヒノキの故郷か・・・・・」

「さぁ、ここからが、本筋だ。魔王。僕は今回、なんで、羽白美晴が、ヒノキちゃんにこだわるか、ヒノキの父、眞時清十郎という男に執着するか、そのあたりの因縁と思わしき事例を語ることになる。」



三杯目へ
 

目次 しゃっほー作品

絵 しゃっほー5.5J




今回のお題は:『大人な私と秋の古都を巡る温泉旅行』でした。





ごめんなさい、絵未完成です・・・。





当時高校二年生から、二年経て大学生。


ちんまいお体は成長した様子・・・・・。







新塵碕行の蒸れないブログ
























◆ ◆ ◆


注意:これからの文章は、しゃっほー4及び5の作品からつながる内容になっています。


もし、気になる方がいれば


過去の作品を読了の後、読まれることを推奨いたします。<(_ _)>





過去しゃっほー作品目次


◆ ◆ ◆




一度、二度吐くと、ぐっと息を吸い込んだ。


肺が、膨張するに従い、臓物が押しのけられる感覚にもだえる。


「うん、ナイススメル、この硫黄の香りをたどっていこう。」














そこには――桃源郷があるという。














人間は誰しもがそれを求め夢想する。万里雄=ハインケルこと私の場合もまさしくそう。


そもそも、今までの私は間違っていたのだ。


つい去年まで、私はカメラマンとしての崇高な何かを求め、戦地の中を駆け回っていた。


戦場カメラマン――当時の私には、それが最も神々しく勇気ある聖職に思えていたのだ。


だが、行くたびの戦場を抜けようとも、心は疲弊するばかりで、何かを得ることはなく。虚しさと惨めさ虚空感のみが俺を支配していた。





そんな、さなか、地元ロンドンでのこと。





私は魔法使いに出会ってしまったのである。


そこにいたのは、この世で最も汚れた美しい天使だった。


俺は思わずシャッターを切り、切り続けた。





ああ・・・出会った。出会ってしまった。私の桃源郷。





私は心の安らぎに出会った。いまもその時の感覚を求め夢想している。





「おっと、この湯気と湿気・・・・・・」





間違いない――天使はすぐそこにいる。この林の中を進むのもここで終わりだ。




ああ、天使の声が聞こえる。


相手は誰だ?




いや、それは違う。




彼女、天使は美しさをはき違えている。


ならばこそ、彼は勇気を奮い立たせ、声を大にしていった。




◆  ◆  ◆





「ちょっと、大人になった私・・・・・・」


そんな事をつぶやきつつ、この世で最も汚れたなんとやらは、左右の双丘の膨らみ具合を手のひらで確認しつつ、満足げに妙な感慨にふけっていた。







「そうかぁ?」


「気のせいじゃないかしら?」







気のせいである。







「なったのっ!!」







京都府京都市左京区北東部にある温泉街、大原。


天台宗の総本山、比叡山もほど近いここで、彼らが使っている湯は、温泉旅館のものではない。


ここは、天台宗の寺、境内の中の中庭である。







「しかし、便利よねぇ。魔法。」


「であろ?陰陽五行説でも同じことはできるがの、これはエレメンタル系でのウィッチクラフトとケルト魔術の合わせ技じゃ。


石でも砂利でも、近くに湯があれば、属性変換して、こうしていつでも風呂に入れる。


日本はいいのぉ、火山国じゃから、その気になればどこでも入りたい放題じゃ。


理論構成自体は、イギリスのマーリンが作ったものじゃが、何分、あいつの生きとったころはアーサー王があっちゃこっちゃしておった上、ここと違って、イギリスは古期造山帯で、温泉もでにくかろ?


生きとったらさぞ悔しがっとたじゃろうなぁ」


「無視するなぁ!!」





黒髪の少女=hinokiは叫ぶ。





「しかしなぁ、無視するわけではないが、どう見たってどう考えたって、お主それほど成長しとらんぞ、ヒノキ。」


「なら、あなたが霊薬(エリクサー)でも煎じればいいじゃないの?魔王。


それとも、そういうのは苦手なの?」


「Alice~、それは酷というものじゃ。


煎じた煎じた、一度どころか、あまりに毎日せがむのでほぼ毎日作っておるし、パラケルススも土下座するような出来よ。が、まったく効かん。効いてもあれじゃ。望み薄もいいところ」


「かわいそう・・・・」





「お願いだから、同情もしないでよ・・・」








◆  ◆  ◆





と、以上のような下りはさておき




どうして私が現在このように自分の容姿の一部についてなじられているかというと





「ねぇ、本当に、こんな処にsakuraちゃん―羽白美晴がいるの?」


「何を言う。わしはこれでも魔王じゃぞ?魔法を統べる者の王。それが、一極東の魔法使いの居場所くらいわからんわけがなかろう?」





という口車に乗り、日本に半年ぶりに帰国したそうそう。あまりいい思い出のない京都へ(ここ大原には来たことがないけれど)大層なちんちくりん魔王につれてこられたのが始まりだった。


ちんちくりんという言葉を、何分各所が小さいと定評のある私が言うのも何なんだが、この魔王とか呼ばれる存在は、私なんかよりよっぽどちんまいのだ。外見年齢8~9歳。


どう見てもその尊大な態度と合わせもってクソ餓鬼のようにしか映らないのだけれど、悔しいが、魔王と渾名すに偽りないという他ない。


sakuraちゃんこと、羽白美晴が、魔法使いだと明かしてもらったとき、その力の一端を見せてもらったが、魔王は、もはやその次元をはるかに超越していた。


明らかにゲームバランスを崩壊させた厨キャラとも揶揄されるべき、存在で、仮に私が高校一年生でネトゲ廃人やってたときに、こんな魔王みたいなキャラが出てくるゲームを見た暁には、クソゲーオブザイヤーの板をあらすほど書き込んでいたに違いない。



ブログには誹謗中傷のレスを付けまくって炎上確定な勢い。





「そう言って、実際ここ半年間、世界各地を放浪してるじゃない?ロンドンでは変なのに絡まれる羽目になるし、あなたが、sakuraちゃんの居場所を知っているというから、弟子になってついてきているのに、知らないのなら、お別れだから。」


「別れて何とする?大体、魔法を教えてくれと言って弟子入りしたのはおぬしの方であって、なにも、わしのせいではないぞ」


「ああ、そう。・・・・ただたんに温泉に入りたかっただけじゃないの?


「何か言ったかの?」


「なにもぉ?」





しかも、そんな不愉快なキャラと一緒にいなくてはならない上、私の立場は弱い。


ひたすら後ろを金魚のフンのように、もう少しかわいく言えばヒヨコの様についていくしかないのだ。


突然姿を消したsakuraちゃんの行方を捜すためパニクっていた私はよりにも寄って、こんなわけのわからない、魔王に弟子入りしたのである。


その上、まだ魔法のことを何も知らない私に、ゲッシュ『聖誓』と呼ばれる、悪魔の契約の如く絶対破れない呪いみたいな誓いをさせられたのである。





(ああ、・・・・・ごめんね。sakuraちゃん。私、いつあなたに会えるかわかんない。)





「まぁ、冗談抜きに羽白の娘には会えるじゃろう。今回ではなく、そう遠くないうちにな。今回とてその布石、いや、最も重要な一手じゃからのう」


いちいちしゃべり方がうざい、厨二かしら


「おや、何か言ったかの?」


「別に何も・・・・、はぁ」


「女子が、早々ため息をつくものではない。女であればそれもまだ色気はあるが、まぁ、お主は色のある方ではないからな。百害あって一利なしじゃ」





「あんたみたいに、男か女かもわからないようなカマに言われてくない」





「男とか女とかそういうのでわれを括るな。


そういうのは人間の領分じゃ。


わしには、男性器もあるし女性器もある。


卵巣もあれば精巣もあるでな。


当然卵子も精子もあるので、一人でも繁殖が可能じゃ。


お主らの様に、分担して種の安定を狙うほど狡猾でもなければ不完全でもない」




「ホムンクルスっていうのは、その狡猾で不完全な人間から出来たのでしょ?」


「だからと言って敬う義理はなかろう?


お主だって父親はともかく母親は相当毛嫌いしているではないか?


創造主と言えば、お主ら日本人は神さえ敬っておらぬ。





まぁ、さて、そんなことはどうでもよい。寺じゃ。寺を捜しておる。」




「ここどこだと思ってるの?京都よ?寺社仏閣の類は、吐いて捨てるほどある」





「大原の天台宗の有名な寺じゃ。主はあれか?台密というのを知っておるか?」


「なによ、それ。とにかく、天台宗の寺で有名なところなのね?」


「大まかには、大原のXXX-○○じゃ」


「住所があるなら先に言ってよ。×××-○○ね。」





私は携帯電話を取り出して、ネットで地図を引き出す。さらにGPS起動、現在位置確認。





「転送魔術起動、プログラミング開始、ファイル28解凍、起動、入力、実行。





魔法アクティブ





――ッ!」





携帯であらかじめ『プログラミング』しておいた魔法を起動させる。


こちらの実行と同時に、発動させる魔法。


私なりの私の魔法だ。


オリジナルと言っていい。


そもそも、魔王が数学は魔法だと言ったことが始まりだった。


魔法とは、魔王によれば、学術的な一手法であるらしく、


科学が、現実の現象を解析して数式を作り理論を構成するものであるのに対し


数学や、魔法とは―科学とはまったく逆の手順―つまり、予め頭の中で勝手に作り上げた数式を現実に適応するのが魔法らしい。


そういう意味では、


「錬金術というのは、魔法の中の科学。数学というのは、科学の中の魔法と呼べるのかもしれんな」


だそうだ。


ならば、数学で世界を作り上げた電子世界こそは、まさしく魔法の世界であろうと、そう思ってやってみたら出来てしまった。


ひきこもり廃人中にみにつけたC言語がまさか役に立つとは思わなかったけれど・・・・。




―それはさておき、魔法はいつものごとく成功し、転送は完了され一気に目的地へ。




「お主の魔術は便利じゃのぉ」


「魔王が言うと皮肉よね。」


と、私は携帯を開いたついでに、ネットにつなぐ。


最近、携帯小説にはまっているのだ。突然、神の如くおもしろい作家がデビューする世界なのだが、


ここ最近、また、新しい神作家がご降臨なされたのだとか。


そのチェックがまだなのだ。


(sakuraちゃんのお陰で日向(リアル)に出歩くようになっても、やっぱり日陰(ネット世界)は手放せないのよね)





「で、ここで何をするの?」


「ん?風呂に入るのじゃぞ?」





やっぱり、風呂に入りたかっただけだった。





◆ ◆ ◆







「で、なんであなたがいるの?Aliceさん?」


「何って、お風呂入ってるのだけれど?」







ええそうでしょうとも、私にもそうしているようにしか見えないもの。







「ここはさっきまでお寺だったんですよ。


そこの魔王が魔法で枯山水を温泉にするまでは!


偶然裸で寺の庭でくつろいでいたわけがない」





「あら、偶然裸でお寺の庭を楽しんでいたのかもしれないじゃない」





「変態だ!」





「ひぃ君とお楽しみだったのに―」





「え?あの蒼い人も来てるんですか?」





「今は蒼くないけれどね―」





うわぁ・・・あの人来てるんだぁ、対応困るなぁ。一応私にとっては疫病神なんだけど、やさしい人ではあるんだよなぁ。それに、あの人がいなかったら多分sakuraちゃんとも会えなかったわけだし。





「で、あんたはあんたで、何で魔法使っておいて、そんな高いところでこっち見降ろしてんのよ。ていうか、女でもないのに女風呂覗くな。」





「ん?女風呂とは、女性器が付いていれば入れるものではないのか?」





「男性器が付いていれば入ってはいけないところなのっ!!!・・・ん?ちょっと待ちなさい。あなた、この前お風呂入ったのはいつだった?」





「なんじゃ、お主。おとついじゃが?」





「何!?それ、不潔ッ!!キモッ!すぐ洗ってあげるから降りてきなさい!」





「誰がキモイじゃッ!いいか、お主、よく聞けヒノキ!


わしは、その女子中学生が往々にして文脈無視で乱発する三文字が大嫌いじゃ!


言われると相当傷つく言葉ベスト3!


わしのグラスハートに亀裂が入るぞ!





大体じゃな、わしはホムンクルスの上、


汗やらゴミやらは魔法で常に何とかしておる!


そんな原始時代から変わらぬ、身の清めなど必要ないんじゃ!」







「そういう問題じゃない!大体何?何でそこまで体洗うの嫌がるの?」


「シャンプーが目に入って怖いッッ!!」


「子供かッ!!」


「目に入ると、染みるぞ?シブシブして目も充血するぞ!?なんて野蛮な風習じゃ!」


「毎日最低一回風呂に入って体洗うのが現代社会の常識!」


「そんなバブル期に家庭用湯沸かし器が開発されてからの常識が、1000年以上生きておる我を束縛できるものか!!」





「そんなんだから、あなた髪ぼさぼさなのよ!」


「これはこういうスタイルじゃ」


「そのうち、体に蚤がわくから!」


「わくか!大体主なんかより、ほれ!肌のきめ細かさやと白さを見よ!わしの方が上じゃ!お主なんぞに今さら美を語られとうない!」





ぐぅ・・・言い返せない。大体肌が白いのは、お前がもやしっ子だからだとか、ロリぃ(或いはショタぃ)からであってガキに勝ち負けを求められたくない。





だいたい、私だって、一般的にみれば、紫外線から隔絶された(ひきこもり)生活を送っていたせいか、くすみ一つない、みずみずしい肌なのであって、・・・・一般的に、高レベル・・・・・・て・・・・あれはなに?





目の前で、「やれやれ、不完全て大変よね」と言わんばかりに、


私たちの様子を、


数百段上から俯瞰するように、


下等生物を見るように


絶対零度の凍てつく眼で眺めている(注意:hinokiちゃんのルサンチマン私観が入っています)Aliceさんの『肌』に目が移る。





いや、白人だから、白いのだから当たり前だけれど





(なに、あれ?みずみずしいっていうか、生まれたてっていうか、くすみ一つないっていうか、それでいて、胸大きいし、細身で、とにかくあれは何?)





完全に異次元レベルで完成された最良の肌―そう思わざる負えない完成度だ、当惑、いや、女の私が言うのもなんだが、魅惑されてる。





(さわりたい・・・)





「ん?何?ヒノキちゃん???え?」





ぷにっ





(やわらかい・・想像以上に柔らかいっていうか、これなにでできてるの!?柔らかすぎるわよ!筋肉ないの?それともこれが筋肉の柔らかさなの?だったら、私の筋肉って何よ?肌って何よ?うわっ!すいつくすいつく!ものすごくすいつく!)





ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた





「え?何?何で触ってくるの?何?何なんです!?」





(うわっ!いきなり敬語になった!?なにこれ、恥ずかしそうに、それともおびえてるの?ちょっと触られただけで?なにこれ、かわいい!うわ、びくびくしてる。感度良さそう。それにしてもほんとに白い、しろすぎない?)





ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた


ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた


ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた


ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた





「ちゃ、ちょっ、やんっ、やめっ、やめてください!なんなんです!?何か言ってください?セクハラ、セクハラです!」





(うわ、耳まで真っ赤だ~、蒼い人がいってた通り、あの尊大な態度って強がりなんだ、うわぁ、うわぁ、うわぁ~、なにこれもっといじくりたい)





「Aliceさんてさ・・・・」


「え?」


「口だけいっつも経験豊富なお姉さんぶってるけど、何?まだしてないの?」


「な、ななな、何言ってるのよ!あなた!!!」


(あ、敬語じゃなくなった、強がってる強がってる)


「へぇ、じゃあ・・・」


駄目だ、かわいすぎる。もう、これはsakuraちゃんとしてるみたいに。





「ねぇ、Aliceさん?」


わたしは、その怯える彼女の耳元で






注:青少年の人格形成に多大に影響があるものと判断し


    卑猥な言葉に伏せ字をおかせて頂く事を


     心よりお詫び申し上げます。


「×○▼((Y‘>+*?‘P‘=’’。:;」





「ちょ、やめて、そんなことない!」





「>*P(H=)~={=*???」





「いや!ちょ、やめ、もう!」





「$%‘PLI(OM?>}{」





「―やあああああああああッッッ!!!」





次の瞬間、Aliceさんから、黒い穴が染みだした。


中からにゅるりと・・・・え?なんですか、これ?




◆ ◆ ◆





「怖いよぉ・・・・チェシャ猫怖いよぉ・・・・ハンプティダンプティの中身が・・・グロイよぉ、もうネズミ―映画の不思議の国、見られないよぉ・・・・・」






sakuraちゃん、私一つ大人になったよ、パンドラの箱ってあるんだ。消して開けちゃいけない世界ってあるんだよ。ホラー過ぎるよ。トラウマだよ。


Aliceさんだけは怒らしちゃいけない。




「ふんっ、そうしてしばらく、心の底から震えていなさいよ。まったく、不完全って、体にまでコンプレックスもっちゃって大変よね。私には一生わからないわ」




(うわぁ、強がってる強がってる。今さら必死になってキャラ元に戻そうとしてる。もう手遅れだよ。私には、もうあなたが相当可愛い生き物にしか見えないよ)




「だいたい、肌なんて、黒くても白くてもきれいなものはきれいよ、柔らかさも関係ない。胸なんて、大きくても肩こるだけだし。まぁ、何であなたがそんなに必死になるのか分からないわけではないけれど・・・・。」




「嘘つくなッッ!!!!





私は!私は!!!本当に気にしてるんだッッ!!!


友達(豊乳薬)と一緒に、この世(貧乳から)、逃避(に)げようとしたんだッッ!!!





そんな気持ち、彼方なんかにわかってたまるもんかッッ!!!!」




「過去のいい台詞をアレンジしたからって、あなたの貧乳に同情する人はいないわよ」




ですよね。


だとおもいました。


よくわかっておりますとも。


ぐすっ・・・・




「いや、むしろ貧だからこそいい!」




「あなた、何、野太い声で開き直ってるのよ」




「え?私、何も言ってないですけど?」




突然の大きな声に慌てふためき周りを見渡す。




「「ん?」」




そこには、腹の出た親父がカメラを持って佇んでいた。




◆ ◆ ◆




万里雄=ハインケルに一片の悔いはない。


彼の人生に何があろうとも、彼の勇気ある一言は確実に多くの悩める人生に答えを与えたはずだ。問題ない。


彼の勇気は尊く、潔かった。




次の瞬間、天使が携帯電話を取り出して彼に呪いをかけようとも




まばゆい光のうちに、爆炎の中、物理的に上空高く舞う羽目になっても




彼は何かを成し遂げたような満ち足りた顔でいたという。




新塵碕行の蒸れないブログ









彼が最後にとった一枚は盗撮サイトの片隅で、今もネットの海を漂っているという。












蛇足的ですが文章を付けました。





え?内容が薄いって?





温泉回ってそんなもんだよ(`・ω・´)ゞ





しゃっほー4や、5に参加していただいた方はご存じでしょうが、僕の作品は、この次のしゃっほー関連、二杯目の記事が本番なところがあります。





今週中に何とかあげますのでよろしく





しゃっほー4.及び5の僕の作品の真相に迫る話になっています。





先に「この物語はフィクションです、実際に存在する逸話伝説をもとにしていることはあっても現実とは何ら関係はありません。虚実を交えてお送りしております。





でも、まったくの嘘というわけではないよ





ぼくが、しゃっほー4で奇跡のお題だといった理由。


すべての物語はヒノキ一つでつながったのです。





伝奇小説書きとしての新塵碕行をご堪能ください。





次回「しゃっほー5.5 ブルーブルーレポート編」


---☆しゃっほー5.5j参加者様リスト☆---





赤組しろなさん


   出題お題:『秋刀魚』


   担当お題:『警告』


タイマン勝負!



白組さぺさん


   出題お題:『警告』


   担当お題:『秋刀魚』


--------------------


赤組波木 優さん


   出題お題:『タツノオトシゴ』


   担当お題:『こんな料理みたことない!!』


タイマン勝負!



白組汰由さん


   出題お題:『こんな料理みたことない!!』


   担当お題:『タツノオトシゴ』


--------------------


赤組まめさん




   出題お題:『いつもの放課後』


   担当お題:『落ち葉』


タイマン勝負!



白組雨雪しずくさん


   出題お題:『落ち葉』


   担当お題:『いつもの放課後』


--------------------


赤組Pちゃんさん




   出題お題:『猫の魔法使い』


   担当お題:『はさみ』


タイマン勝負!



白組かな☆カルにゃんと目指せ銀河いちっ!さん


   出題お題:『はさみ』


   担当お題:『猫の魔法使い』


--------------------


赤組新塵碕行さん






   出題お題:『微笑う少女・笑う少女・嗤う少女・哂う少女・ワラウショウジョ・涙笑う少女』


   担当お題:『大人な私と秋の古都を巡る温泉旅行』


タイマン勝負!



白組のらくらさん


   出題お題:『大人な私と秋の古都を巡る温泉旅行』


   担当お題:『微笑う少女・笑う少女・嗤う少女・哂う少女・ワラウショウジョ・涙笑う少女』


--------------------


赤組七日*+.~あめんば募集中なんだZE★~vV.+* さん




   出題お題:『レンズ越しに』


   担当お題:『食欲の秋』


タイマン勝負!



白組誠CCO@民法ゴロ合わせさん




   出題お題:『食欲の秋』


   担当お題:『レンズ越しに』


--------------------


赤組kikumaluさん






   出題お題:『クラス対抗! 男子! 女装? コスプレ? 障害物競走』


   担当お題:『海のもずく…あっ間違えた。もくず』


タイマン勝負!



白組らららんさん




   出題お題:『海のもずく…あっ間違えた。もくず』


   担当お題:『クラス対抗! 男子! 女装? コスプレ? 障害物競走』


--------------------


赤組狛上古都さん




   出題お題:『机のらくがき』


   担当お題:『ハロウィンの魔女達』


タイマン勝負!



白組浜吉Zさん






   出題お題:『ハロウィンの魔女達』


   担当お題:『机のらくがき』


--------------------


赤組rariwarawatoさん



   出題お題:『麦秋』


   担当お題:『チアガール』


タイマン勝負!



白組桐原佳月さん










   出題お題:『チアガール』


   担当お題:『麦秋』


--------------------


赤組服部 由宇さん



   出題お題:『栗』


   担当お題:『水玉模様』


タイマン勝負!



白組今岡の孫-Imoka-さん








   出題お題:『水玉模様』


   担当お題:『栗』


--------------------


赤組七味ばちこさん



   出題お題:『パンツマン』


   担当お題:『花鳥風月』


タイマン勝負!



白組博さん



   出題お題:『花鳥風月』


   担当お題:『パンツマン』


--------------------


赤組天三津甘栗さん



   出題お題:『涙雲』


   担当お題:『温暖化につき秋でも水着でOK☆』


タイマン勝負!



白組りゅうぴん
←5.5J主催者(私です)


   出題お題:『温暖化につき秋でも水着でOK☆』


   担当お題:『涙雲』


--------------------