<艶が~る、二次小説>


古高俊太郎様、花エンド後の話も、もう15話目です涙


相変わらずの駄文ではありますが…良かったら、また覗いていって下さいませキャッ


※俊太郎様の花エンドを攻略されていない方には、多少ネタバレになりますので、ご注意下さい!


【第14話のあらすじ】

学校までの道のりの途中、慶喜らしき男に偶然出会う主人公。その後、翔太から龍馬にそっくりな人を見かけたことを聞かされる。


現代版ですし、私の勝手な妄想ではありますが…少しでも、俊太郎様を感じて貰えたら嬉しいです…。


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【古高俊太郎~花end後~】第15話



「うわ、まだこんな時間なんだ…」


──AM:6:45

予定の時間より早く目覚めてしまい、枕元の時計を見て苦笑した。


(どれだけ、この日を心待ちにしていたことか…)


昨夜は、いつものように俊太郎さんと話し、電話を切ってからも明日の遠足が待ちきれない子供の様に、なかなか眠れなくて何度も目覚めては寝るの繰り返しだった。



あの後、翔太くんから龍馬さんの事を聞いた私は、すぐに俊太郎さんと秋斉さんにメールで連絡をした。


慶喜さんにそっくりなあの人と偶然出会ったこと。そして、翔太くんが龍馬さんにそっくりな人を見かけていたこと…。


俊太郎さんの方には、友人とその彼氏もゴールデンウィークに京都で過ごすことになっているらしいとのことも連絡して、すぐに二人から返事を貰った。


秋斉さんからの返信メールには、きっといつかまた彼らに必ず会えるということと、私が中心となってみんなが引き寄せられているということについても同感だということ。そして、ゴールデンウィーク中に準備を整え、12日にオープン予定だとも書かれてあり。


俊太郎さんの方からは、龍馬さんのことも含めて同じようにいつかまた必ず会えるだろうということと、ゴールデンウィークが待ちきれない…ということが書かれていた。


そんな風にメールや電話で話をしたり、私達と同じように彼氏と京都旅行をすると言っていた祥子とも、二日目以降メールなどで連絡を取り合いどこかで会えたら会おうということを話し合い、翔太くんともこれからのことを話したりしながら一日一日を費やし…。


今日やっと、心待ちにしていたゴールデンウィーク当日を迎えたのだった。



「この二週間、長く感じたなぁ。でも、今日また俊太郎さんに会える…」


初めて俊太郎様と出会った場所や、所縁のある場所を巡る二人だけの旅。ベッドの中で微睡みながら、京都へと想いを馳せる。


まだまだ起きる時間では無いけれど、じっとしていられなくなって荷物の最終チェックをし、お風呂場で髪の毛をブローし終わると、また部屋に戻って早々に着替えを済ませた。


「これも着けて…」


水族館で買って貰ったイルカのペンダントを首から下げて、鏡台の前に立ち小さく頷く。


準備万端になり、時間を見計らってキッチンへ行くと、まだ眠そうな父がいつもと同じようにソファーに座りながらコーヒーを飲み、母もコーヒーを飲みながら新聞を読んでいた。


「おはよう」

「おはよう、あらもう着替えたの?」

「うん、もう出掛けたいくらい」


笑顔で言う母に一つ頷いて、もう一度明々後日の夜までには戻るということを伝える。


「今度は、お土産買って来てね」

「あ、俺の分も忘れるなよ」

「分かってますって」


二人からそう言われ、微笑みを返しながら大きく頷いた。


それから、三人で朝食を済ませた後、今日も仕事だという父を見送り、予定の時間より少し早いけれど、のんびりと駅を目指すことにした私を、母は笑顔で送り出してくれる。


「祥子ちゃんや、俊太郎さんによろしく。あと、なるべくメールしてね」

「はぁい」


母に見送られた後。


最寄り駅から品川駅へと辿り着き、ゴールデンウィークを見越して指定席を確保していた私は、新幹線の改札を入り休憩室で俊太郎さんにメールを送信した。


今、もう品川駅に来ていること。9:16発の新幹線に乗るというのに、まだ20分近く待たなければいけないということと……


早く会いたいということを認めて。


すると、


「…もうじき会える……か」


すぐに返事を受信して、時間通りに京都駅改札口へ向かうということと、その一言が書かれていた。


と、その時──


「もう時間です。行きましょう」

「ああ…」


その声に振り返り、少し離れた場所にあるベンチを去ろうとしていた男性二人に目を奪われた。


「ん……?」


黒い帽子に伊達メガネをかけた男性は、白のVネックT-シャツの上から黒っぽいジャケットを重ね着し、ブルーデニムに黒いブーツ姿で颯爽と歩いて行き、もう片方の男性は、グレーのスーツ姿で荷物を持ちながらその男性を追いかける。


(…誰かに似ている……帽子にメガネでよく分からないけれど…あれは…)


「もしかして、もしかしたら…」



艶が~る幕末志士伝 ~もう一つの艶物語~



(あの髪型といい、どこかワイルドな雰囲気といい。高杉さんに似ていた気がする…)


私はすぐに荷物を持ち彼らを追いかけたが、その姿はどこにも無く、それぞれのホームへ足を運んでみたものの、二人を探し出すことが出来ずにいた。


「はぁ…はぁ……駄目だ…」


もしも、さっきの男性が高杉さんだったとしたら。


どこで何をしている人なのか、また会う事が出来るのか…。息を切らせながらその場に佇み、ふと携帯の時計を見て自分の乗る新幹線の時刻が迫っていたことに気づいた私は、仕方なくホームへと急いだ。


(こういう時に限って、あっという間に時間が過ぎるんだよね…)


その後、しばらくしてやってきた新幹線に乗り込み、京都へ辿り着くまでがまた長いのだと思いつつ、走り出した新幹線の窓辺を見つめながら、これまでのことを考えていた。


俊太郎さんの幼馴染として生を受けていた秋斉さんとも出会い、それからすぐに慶喜さんかもしれない男性と出会い、翔太くんも私と同じように、ずっと会いたがっていた龍馬さんにそっくりな人を見つけ。


そして、今度は高杉さんに似た男性を目撃した。


(となると、土方さんや沖田さんとも会える日が来るのだろうか…)


俊太郎さんと出逢えたことが全ての始まりだったとして…。


今まで私の傍で起こっていたことは、本来なら夢物語として片づけられるべきことなのかもしれない。でも、現に私はこうしてあの人達と出会い、また再びお付き合いをさせて貰っている。


神様が、私の小さな願いを叶えてくれたとしか思えないような出来事ばかり起きているし、これからどんなことが待ち受けているのか分からないけれど、この運命みたいなものをしっかりと紡いで行きたい。


そんな風に思っていた。


 ・

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あれから、約2時間。


京都へ近づく度に心臓が大きく高鳴る中、ホームに降りた私は改札口で待ってくれているであろう俊太郎さんの元へと急いだ。


下りエレベーターがとてもゆっくりに感じて、思わず前の人を抜かしたくなる気持ちを抑え込みながら改札へ向かってすぐ、柔和な笑顔でこちらを見つめる俊太郎さんを見つける。


「……俊太郎さん」


今日の俊太郎さんは、グレーのパーカーの下に黒のVネックTシャツを着て、加工されたネイビーデニム姿という少しラフな格好で決めていて、その格好良さに見惚れながら改札を抜けると、こちらの荷物を持って貰うと同時に、もう片方の手で抱き寄せられた。


「よう来たな」

「はい、この時を待ちきれなかったです…」

「相変わらず、かいらしいことゆうてくれはる」


柔和な笑顔、甘い声。優しい温もりが私を癒し始める。


「また東京へ帰すその日まで、ずっと一緒や…」

「俊太郎さん…」


それから、ゆっくりと歩き出す俊太郎さんにさっき起こった出来事を話しながら、案内されるままに歩き出す。


「高杉はんなんやろうか…」

「帽子にメガネ姿だったのではっきりとは分からないのですけど、何となく雰囲気が似ていました」

「…そうか。それぞれの動向が気になるが、もしも同じ境遇なら…きっと、また会える」


そして、駐車場までやって来ると、俊太郎さんは一台の車の前で歩みを止めた。次いで、ポケットから取り出した鍵を車に向けて自動で鍵を開けた後、私に助手席へ乗るように促し、後部座席のドアを開け私の荷物を置いて運転席へと乗り込む。


「まずは、八坂神社へ行かへん?」

「はい!また行きたいです」

「それから、家で昼飯を用意しとるそうやさかい、真っ直ぐ向かうがええか?」


初日は、俊太郎さんの家に泊まることになっていたから、違った意味でドキドキしていたのだけれど、俊太郎さんのお母様が私の為にお昼を用意してくれていることが嬉しくて、私は笑顔で一つ頷いた。


「なんか、嬉しいです…緊張しますけど」

「いつも通りにしとったらええ。もう、嫁にもろたような感じでおるようやし」

「よ、嫁…」

「いずれはな…」


ゆっくりと車を出して京都駅から少し走って行くと、京都タワーが見えてきて、建仁寺や二条城、京都御所なども見えて来る。


修学旅行でもこの辺りは訪れたけれど、二人きりで訪れる京都の町はまた違った感じに見えた。



それから、あの頃と同じように八坂神社の境内を歩き出す。


「…懐かしい」

「そうやな…」


不意に俊太郎さんの逞しい腕がすっと差し出され、嬉しい気持ちを抱きながらその腕に寄り添った。


(相変わらず、温かいなぁ…)


ゴールデンウィークともあって人が多いけれど、そんなことは全然気にせずに私達はゆっくりと歩みを進めた。


五月の暖かい風が木々を揺らし、同じように私達の髪を揺らし頬を掠めて行く。


「あの日、出会えたこともそうですけど、今もこうして一緒に来ることが出来たことに対して、神様にお礼をしたいと思っています」

「同じく…」


本殿を前に二人並んでお参りをし終わると、今度は私から俊太郎さんの腕に寄り添った。


「お腹が空きました」

「色気より食い気やね…」

「はいっ」


ふっと微笑み合って、またゆっくりと歩みを進める。明日はどこから行こうとか、どこの旅館に泊まることになっているとか、お互いに話しながら。


でも、私は…。今、俊太郎さんの隣で寄り添っていられることが何よりも嬉しくて、正直、行きたい場所はあるけれど、二人でいられるのならどこからでも良いと思っていた。


そして、俊太郎さんのご家族とも会えるし、もしかしたら俊太郎さんの子供の頃の話とかも聞けるかもしれない。


私は、これからの四日間を想像して、一人顔が緩み過ぎるのを必死で堪えていた。





【第16話へ続く】





~あとがき~


お粗末さまどした汗


そして、恒例となってきました、旦那様の服装なのですが!


↓今回の俊太郎さんは、こがな感じをイメージしましたpnish




艶が~る幕末志士伝 ~もう一つの艶物語~



私の中で、俊太郎さんは…玉木さんで動く時もありすまいる勝手ながら、これに遭遇してUP涙


そしていよいよ、京都へやってきた主人公ハート三泊四日の京デートがスタートしましたきゃはっまずは、二人(俊太郎さんと主人公)が出会ったその日に訪れた、八坂神社へ行き、その後俊太郎さんの実家へきらハート


いずれ、主人公ちゃんが嫁ぐであろう家やから、まずはそこへ行って一晩過ごし、次の日から俊太郎さんのお店へ行ったり、京めぐりをしながら…夜は、旅館で二人だけの一時を過ごすということにさせていただきましたきらハート


俊太郎さんの実家(呉服屋)が、京都御所の近所にある上京区にあるという設定ですキラキラ近辺には、壬生寺、二条城など…新選組所縁の土地もあるっちゅうね涙


そして、祥子とその彼氏とのダブルデートの時にも一波乱あるやも…。というか、季節はまだ春なんですね汗ここでは…。


あと、風邪なのですが!僕ちんも私も完治!までは行きまへんが、治って来ましたきらハート今、喉からくる風邪やマイコプラズマらしいものが流行っているそうですので、皆はんも気を付けて下さいね涙


今回も、遊びに来て下さってありがとうございましたキャッ