<艶が~る、二次小説>


古高俊太郎様、花エンド後の話も、もう14話目です涙


相変わらずの駄文ではありますが…良かったら、また覗いていって下さいませキャッ


※俊太郎様の花エンドを攻略されていない方には、多少ネタバレになりますので、ご注意下さい!


【第13話のあらすじ】

秋斉に家まで送って貰った主人公。その夜、無事に家に辿り着いたという俊太郎からの電話で慶喜にそっくりな人を見かけたことを伝える。その後しばらくの間、電話越しではあるが二人は甘いひと時を過ごしたのだった。


現代版ですし、私の勝手な妄想ではありますが…少しでも、俊太郎様を感じて貰えたら嬉しいです…。


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【古高俊太郎~花end後~】第14話




――翌朝。


夜更かしした割にすっきりと目覚めた私は、いつもよりも少し早めに家を出た。


歩きながら携帯の待ち受け画面を見つめて微笑み、俊太郎さんにメールを認めて送信してドキドキしながら返事を待つ。


(…京都も、良い天気かな…)


携帯を握りしめたままいつもの道を歩いていると、道路脇にテレビ局のロケバンらしき車が二台連なって駐車しているのを見つけた。


(…この近くで撮影でもしているのかな?)


野次馬根性丸出しで、まじまじと車の中を見やっていたその時だった。背後から、聞き覚えのある美声が聞こえてきて思わず振り返ると、


(う、嘘っ……!?)


スマートフォン片手に、何やら話しながらこちらへ近づいて来る男性に目を奪われた。




艶が~る幕末志士伝 ~もう一つの艶物語~



(この人は、昨日の……)


茶色のコーデュロイGジャン型ブルゾンの下に、白いVネックTシャツと赤と紺のチェックシャツを重ね着し、ビンテージっぽい加工されたストレートデニムに、茶色のブーツで決めている。


「…そうですね、それがいい……ええ、そういうことなら任せて下さい…」


(…声まで似てる……やっぱ、慶喜さんの…)


彼は、その場に佇んだままの私に、時々微かな視線を向けながら尚も話し続ける。


「彼女なら大丈夫なんじゃないですか?ええ、やり遂げてくれると思いますよ。はい、じゃあまた明日の13時半に…はい…」


話し終えたのか、携帯をレッグポーチにしまうと柔和な笑顔で私に微笑んだ。


「新人さん?」

「へっ?!」


急に声を掛けられて、突拍子もない声を漏らす。


「あれ、違うのかな?可愛いからてっきり、今収録しているドラマに出演している子かと思ったんだけど」

「あの、私は…」


ただ、いつもの通学路にテレビ局の車があったから、野次馬根性で見ていただけ…そう答えようとして、


「え、え……??」


何も言えなくなっていた。


何故なら、彼の端整な顔がすぐ傍まで近づいていたから…。


「……もしかして、どこかで会ったことある?」

「えっ?!」

「なんか、どこかで会ったことがあるような…」


彼は伏し目がちに呟き、何かを考えるように眉を顰める。


(昨日の秋斉さんとの尾行には気づいていないと思っていたけど、もしかして…私達に気付いていたのかな…)


「気のせいかな…」

「あの…ひ、一つお尋ねしても良いですか?」


私は、ドキドキと速まる胸の鼓動を抑え込みながら、首を傾げ不思議そうな顔の彼に勇気を出して尋ねていた。


「…モデルさんですか?」

「そう見える?嬉しいこと言ってくれるね」

「じゃあ、俳優さん?!」

「いや、俺は逆に彼らを生かす仕事をしているんだ」

「彼らを生かす仕事……?」


私の問いかけに答えようと彼がまた口を開きかけてすぐ、携帯の音に遮られ。ちょっと待っててねと、言ってまた話し出す彼に微笑んで、自分の携帯を見やって思わず目を疑った。


(…うわっ、何気にもうこんな時間!行かないと間に合わなくなる…)


私は小声で学校へ行かなければいけないことを告げて頭を下げると、彼は話しを中断し、「またね」とだけ言って胸元で小さく手を振ってくれる。


「また…」


そう呟いて同じように小さく手を振って彼に背を向け、学校目指して走り出して間もなく。


(…え、でも…どうして「またね」なんだろう…?)


ふと疑問に思って立ち止まり、遠くなったワゴン車を見やって彼の姿を探すが、もうバンの中に入ってしまったのだろうか、その姿は無かった。


連絡先も名前も何も分からないままだし、次また会える確率なんてゼロに近いというのに。なぜか、あの人とまたどこかで会えるような気がして。


私は迷わずにその場を後にしていたのだった。


 ・


 ・


 ・


「ふぃ~、間に合った…」


玄関先で安堵の息を漏らして間もなく、俊太郎さんからのメールを受信した。


「来たぁ~…」


周りを窺ってこっそりと携帯画面に目をやると、そこにはいつもの優しい俊太郎さんの想いが込められていて、顔が綻ぶのを堪えることが出来ずに思わず微笑んでしまうのだった。


「私も……」


言いながら、一言だけ。



――今、学校に着きました。今夜も電話待ってます……私も俊太郎さんを感じていたいから。



「送信っと…」


(慶喜さんであろう人と出逢えたこと、秋斉さんにも伝えたほうがいいよね…)


私は、今すぐ二人に連絡したい気持ちを抑えながら携帯をバッグにしまい込み、教室へと向かった。



教室へ辿り着いて間もなく、満面の笑顔で私に声を掛ける祥子に挨拶を返す。


「どうしたの?朝からにこにこしてるなんて珍しい」

「むふふ、じつはね…」


彼女は、私に内緒話をするようにして囁くと、その内容にびっくりした私は思わず目を見開いた。


「え、それ本当?じつは、私達もゴールデンウイークは京都で過ごすことになっているんだ」

「へ?まさか、例の京都にいる彼氏と?」


彼女がそう囁いてすぐ。HR開始のチャイムと同時に担任が教室へとやって来て、私達は無言で目配せをし合う。


“また、この続きは次の休み時間にね…。”


“うん…。”


暗黙の了解で頷き合い、視線を前に向けた途端もう一つの視線を感じてそちらに目をやると、翔太くんの訝しげな瞳と目が合う。


(……?どうかしたのかな…翔太くん…)


その不安そうな瞳は、幕末時代で生きていた頃も良く目にしていた。


こちらも暗黙の了解である。


きっと、翔太くんも私に何か話したいことがあるに違いない。


翔太くんにも小さく頷いて、私は先生の話す言葉に耳を傾けた。でも、頭の中では別のことが渦巻いてほとんどが右から左へ抜けて行くのだった。


~♪


HR終了のチャイムと同時に去って行く先生を見送った瞬間、二人から同時に声を掛けられた。


「あのさ…」

「それでさ…」


二人は顔を見合わせて少し苦笑すると、どちらからともなく譲り合う。


「あ、俺は後ででいいよ…」

「え、いいよ。翔太から話しなよ」

「じゃ、少しだけ…あのさ、話したいことがあるんだ…帰り俺に付き合ってくれないか?」


翔太くんは、真剣な眼差しを浮かべながら呟いた。


「ちょ、ちょっと翔太。この子には彼氏がいるんだからねっ」

「分かっている。俺が話したいのは…そういうことじゃなくて…」


少し驚いた様子の祥子と、困ったような表情を浮かべる翔太くんを交互に見やって、


「翔太くん、部活は?」

「今日は無いんだ」

「分かった、一緒に帰ろう。じつは、私も話したいことがあるの…」


彼が何を話したいのかは分からないけれど、でもなぜか、だいたいの予想がついていた。


きっと、幕末時代でのことに違いないと。


それから、不審がる彼女とは京都旅行の話で盛り上がり、翔太くんとは下校時間が来るまで会話といった会話が無いままいつもの時間が流れた。


 ・


 ・


 ・


――放課後。


「お待たせ…」

「おう…」


先に門前で私を待っていてくれた翔太くんに声を掛けて、一緒に歩き始める。


「話したいことって?」

「ああ、じつはさ…バスケの試合があった日の夜。夢に龍馬さんと高杉さんが現れてさ…」

「龍馬さんと高杉さんが…」


彼の夢の中で、二人は杯を交わし合っていたらしく、何か策が上手くいった時など、二人が場を共にしていた時はよくお酒を飲んで語り合っていたことを話してくれた。


「で、何となく気になって昨日、久しぶりに『玄武館跡地』へ行ってみたんだ。そしたらそこで、」


彼はまた何かを感じ取ったらしい。それは、二人でお墓詣りへ行った時よりも強く確実に。そして、家までの帰り道。


「何度か通っていたから、見知った道のはずだったんだけどさ。いつの間にか見知らぬ道を歩いてたんだよな。で、その時、遠くから聞こえてきた威勢の良い声につられて覗いた剣道場に………いたんだ」

「いたって?」

「……龍馬さんにそっくりな人が」

「ええっ!?」


今は、玄武館跡地として高校が建てられているらしいのだけれど、当時の玄武館は三大道場のうちの一つで。龍馬さんをはじめ、新選組の山南敬助さんや藤堂平助さんらも出稽古に足を運んでいたらしい。


そんな玄武館のすぐ傍に新しく出来ていた剣道場にいたのは……。


「胴着姿で子供たちに指導していたようだったから、そこの師範なのかもしれない。ただの似た人だと思うんだけどさ、お前と古高俊太郎の件があっただろ?だから、もしかしたらって思ってさ…」

「その人も、龍馬さんの生まれ変わりかもしれないね…。あのね、じつは私が話したかったことっていうのもね、」


私は、足を止めて翔太くんを見つめながら言うと、これまでのことを簡潔に話した。すると、翔太くんの顔もみるみる引き攣っていくのが手に取るように分かり…。


「藍屋さんまで…」

「で、昨日見かけた慶喜さんであろう人と、今朝偶然会ってね…」


今朝の出来事も詳しく話すと、翔太くんは苦笑しながら、「なんか、夢みたいな話だな…」と呟いた。


「でも、私達があの時代へタイムスリップしたこと自体が、もうすでに夢みたいなことなんだよね」

「まぁ、確かに……。じゃあ、そんな俺達の想いが、徐々に現世で生きる彼らを引き寄せているってことなのか?」

「たぶん…」

「だけど、どうして彼らはみんなこの時代を選んで来たんだろうな?」

「それなんだけど…」


“私がみんなを引き寄せているのではないか”と、俊太郎さんが言っていたことを話すと、彼はまた真剣な顔で口を開く。


「きっと、何かあるのかもしれないな。お前には…」

「翔太くんまで…」

「いや、それは何となく俺も感じたことがあるんだ。それが何なのかは分からないけど…」


私達は止まっていた足をまた動かしながら、自分たちの存在意義と、いずれあの時代で関わった人達全員と出会うことになるかもしれないということを話し合った。


それぞれの想いが交じり合う日は来るのだろうか?


そして、まだ見ぬ人達との出会いはあるのか。



私は、翔太くんの言葉に耳を傾けながら、幕末時代を懐かしく思い返すと共に、これからのことを想像して期待と不安に心を震わせていた。




【第15話へ続く】





~あとがき~



お粗末さまどした汗


やっとこ、慶喜さんと会話出来るとこまで来たぁキラキラそれから、翔太くんのほうにも新たな展開がハート慶喜さんの仕事はいったい何なのか!?龍馬さんは剣道場で何をしていたのか…。


そして、高杉さんや土方さんや沖田さん達の出会いはあるのか?んでもって、秋斉さんと慶喜さんはどうなるのか。そして、慶喜さんと一緒にいた女性の正体は…。


こちらも、まだまだ謎だらけですね涙


↓で、今回の慶喜さんの私服姿は、こげな感じにしてみましたpnish




艶が~る幕末志士伝 ~もう一つの艶物語~



モデルさんと帽子はともかく(笑)


職業柄、こげな感じのほうが良いのかな?と、カジュアルにしました。まだ、慶喜さんの職業が何なのか、謎のままにしておりますが涙芸能関係者であることだけは確かですなすまいる


次回は、もう一気にGWへ飛んでしまおうか考え中ですきらハート皆さんからも、俊太郎さまと京デートするならどこ?と質問したところ、あの場所、この場所教えてもろたしmaiko


あの場所、この場所。きっちり、GW分二人だけの時間を堪能させたい!


でもって、夜は旅館でしっぽりと…。


ああ…京都行きたいぃ~。


ヽ(;´ω`)ノ


で、沖田ランチ食べたいすまいる


やっぱ、色気より食い気なわたす涙