<艶が~る、妄想小説>


前から歩いてきた男性は?


いろいろ悩みましたが…。

俊太郎様を少しでも感じていただければ嬉しいですなく


第1話

(注意)俊太郎様花エンドの続きですので、俊太郎様をまだ攻略していない方や、花エンドを攻略していない方には、ネタバレになります。ご注意ください!



【古高俊太郎~花end後~】第2話


「……しゅんたろう…さま…」


前方から歩いてくる男性に目を奪われた。


長袖の白いシャツにブルーデニム姿の彼は、俊太郎様かと思うほどそっくりで、その場を動けずにいた私の横を、ゆっくりと通り過ぎていく…。


「……あっ…」


(……どうしよう……)


私はすぐに振り返り、彼に声をかけようと思ったその時、彼もふと立ち止まりこちらを振り返った。


(…俊太郎様……)


俊太郎様への想いでいっぱいになった胸をドキドキと波打たせながら佇んでいると、彼は不思議そうな顔をしながらゆっくりとこちらに近づいて来る。


「…………」


間近で見る彼は、俊太郎様そのもので…。
私は思わず自分の手を握り締め、彼を見つめながら声を振り絞る。


「あ、あの…私…」


彼は、優しい微笑みを浮かべたまま次の言葉を待ってくれているようだった。


「……どこかでお会いしましたか?」


節目がちなその表情も、低く落ち着いた声も…すべてが、俊太郎様と同じに見える…。


「いえ……あなたとお会いするのは初めてです…でも…」


私は、その言葉の先を口に出せずにいると、彼はふっと微笑み言った。


「……まるで子猫のような目ぇして…迷子にでもなっとったんどすか?」
「……え…」


一瞬、また俊太郎様との思い出が甦る……。



「あんさんは、まるで子猫のような目をする時がある…その度に守ってあげたくなるんや…」



私が寂しい思いをしていた時、俊太郎様はそっと私を抱きしめその温もりを分けてくれた。


あの時の、優しげな眼差しがここにある…。


そう思った時、彼の瞳が大きく揺れた。


「……あなたは…」


彼が眉を顰めながらそう呟いた瞬間、私は思わずその手をそっと握り締め想いを告げる…。


「……会いたかっ…たんです…ずっと…」


初めて会った人なのに、こんなことを口走ってしまうなんて…変な子だと思われているだろうな…。


でも、彼に触れずにはいられなかった…。


……想いを告げずにはいられなかった。


あの時の俊太郎様の言葉を信じるなら、今、目の前にいるこの男性はきっと……。




*艶が~る妄想小説* ~もう一つの艶物語~



「……愛したんは、○○だけや…たとえ結ばれへんとしても、わては…あんさんの情を忘れへん…」



あの日の言葉を思い出し、大粒の涙が頬を伝っていく。


「こないかいらしい子を泣かせるとは…」
「えっ…」


ふと、顔を上げると、紛れもないあの懐かしい笑顔がそこにあった。


「あんさんへの想い…忘れてはおまへんえ」


そう言いながら、彼は人目も憚(はばか)らず私を強く抱きしめた。

それと同時に、ふわっと懐かしい香りに包まれる…。


「しゅ、俊太郎様…」



彼は、俊太郎様の生まれ変わりだった。


前世での自分の記憶を持ちながら転生した人もいる…という話を聞いたことがあったが、彼も、古高俊太郎としての記憶を微かに持ちながら、この現代に生きていたのだ。



「もう離さへん、わてだけのものや……」


強く抱きしめられたまま、耳元で甘く囁かれ…懐かしい温もりと共に、再び彼の想いを受け止める。


あの頃の想いを抱いたまま、私たちはまた廻り会えたのだった。




『第3話』 へつづく。





~あとがき~



うーん(⊃∀`* )

難しかったぁ~涙


二人が出会うシーンは、一番大事だから考えてしまいましたっ涙


すぐに俊太郎様の記憶が戻らないようにしたほうがいいかな?とか、それとも、今回みたいにわりとすぐに記憶を取り戻したほうがいいのかな?とか(笑)


こればかりは、本当に選ぶのが難しかったっす354354


でも、俊太郎様も、主人公と同じくらい…いや、それ以上に思いが強ければ…すぐに彼女に気がつくだろうって思って、こんな感じにしてみましたキャッ


これから、現代で二人がどんなふうに生きていくのか…。
幸せになって欲しいって思います泣

俊太郎様は、現代で生きるなら…どんな設定が良いでしょうかね??


今のところ、呉服屋の若旦那とか(笑)

剣道か、柔道の先生とか(笑)


そんなんしか浮かびません(ノ∀≦。)ノ


今回も、読んで下さってありがとうございましたにこっ