#ちょっと小耳に(9)

速記用語

前回は、原文帳という速記用ノートと筆記具について書きました。

速記学校時代を含め、練習するときには書道半紙で自作した原文帳を使っていたことや速記用のシャープペンのことも触れました。

 

今回は、速記用語についてです。

原文帳もそうですが、速記用語というものがありますので、いくつかご紹介します。

「原文」速記文字で書かれたもの

「反読」速記文字で書かれたものを読み返すこと

「反訳」速記文字で書かれたものを漢字・仮名交じりの国字で書くこと(普通の文章 

    にすること)

 

以下は、主に早稲田式速記で使われるものです。

「正規文字、変規文字」

早稲田式速記の50音表をご覧いただければ一目瞭然なのですが、50音での基本形で書く文字を正規文字、逆方向に書く文字を変規文字と言います。

変規文字があるのは「さ行」と「た行」です。

もちろん正規文字のみで書いてもいいのですが、速記文字のつなぎ方によっては速記文字を書く方向が正規文字と逆の方向でつなぐ方が書きやすいものがあります。そのための変規文字です。

ただし、楽らくメモ速記では正規文字のみを使います(50音表も正規文字で作成)。

変規文字を覚えると速記の幅は広がりますが、迷わず使いこなせるようになるには更なる時間と練習が必要です。楽らくメモ速記はメモを取るための速記なので、速記者のような速さを求めるのではなく、しっかりと書けることを目指します。メモ取りには正規文字だけで十分対応できます。

 

「ゆりつぎ」

最初の文字の字尾に2字目を重ね書きすることを言います。

例えば、「か」と「か」、「か」と「こ」をつなぐときに使います。

書き方はアルファベットの「Z」を書くような感じです。

ゆりつぎすると、書きやすく読みやすくなります。

ゆりつぎは、攻略(2)あ行・か行から(つなぎ方)で確認できます。

 

「2音文字」

1文字で2つの音を表す速記文字です。

覚えると、書きやすく速く書けるようになります。

例えば、「挨拶」は「あ・い・さ・つ」と4つの音で4文字になりますが、2音文字の「あい」を使うと、「あい・さ・つ」と3文字で書けます。1文字少なくなっただけですが、思いのほか書きやすくなります。

2音文字には「あい、かい、さい・・・わい」などいろいろあります。

 

以上、主な速記用語を簡単にご紹介しました。

用語は覚えなくても速記を学ぶのに支障はありませんが、知っていると速記の世界が少し身近なものになってくるのではと思い、ご紹介しました。

(つづく)

 

これまでの「ちょっと小耳に」

(1)速記の始まりと今

(2)日本の速記はいつから?

(3)第1回議会からの会議録があるのは日本だけ! 

(4)日本の速記方式(前編)

(5)日本の速記方式(後編)

(6)弟子たち

(7)他の速記方式は読めない、書けない

(8)原文帳(げんぶんちょう)