「GM、雨の日ってよく眠れませんか?
ボク休みの日に雨降ってると、
食事の時以外はずっと寝れるんですよ」
と仁田が言ってきた。
いかにも自分には
情緒的な部分があるような口振りだが、
私は騙されない。
「オマエの場合は外が雨だろうが晴れだろうが、どっちみち寝てるんだろ!
オマエの桁外れな睡眠力なら、
大地震や大火事が起きても怪しいもんだな」
と言いながら、
実は私も雨は嫌いではない。
もちろん、家にいる場合だが…
安全が確約された家の窓から外を見てると、
何とも言えない守られてる感がある。
あの雨音には確かに催眠効果もある。
知らず知らず、母の胎内にいた時の記憶を
呼び覚ますのかもしれない。
休みの夕方にゲリラ豪雨…
激しい雨音をBGMに
部屋で酒を呑んでる時なんか、
至福の気分に浸れるものだ。
(外出中の人には悪いけど…)
しかし、風の音は別だ。
一昨日の台風で久し振りに聞く轟音は、
心をざわつかせるに充分だった。
翌朝、恐る恐る窓の外のバルコニーを見ると、案の定植木や鉢が散乱していた。
毎年数回は同じ目に遭うので、
最近は麻紐でしっかり縛っているのに
まんまとぶち切れていたのである。
今日の休みはせっせとその後片付けだった。
でもネ、
昔から私には台風一過の楽しみがあるのだ。
それは、強風によってへし折られた、
公園や道端に落ちてる木の枝を拾うこと。
木の枝なんて、
普通は故意に折らないと手に入らないのだ。
もちろんそんなことはしないが、
落ちてるモノなら拾うだけで済む。
しかもタダで…
梯子や脚立から落ちる心配も、
高枝切りバサミもいらない。
折れた木の枝をバカにしてはいけない。
流木もそうだが、
売ってる店だってあるぐらいだ。
自然の造形美は見てて飽きない。
一本一本、同じ形がない。
そう。アートなのだ。
私は、自分好みでイイ枝ぶりを見つけると、
すかさず家に持って帰るのである。
これは、毎年習慣となっている
紅葉の落ち葉拾いと同じなのだ。
ただネ、
ホントに気に入った枝には
なかなか巡り会えないのである。
長さや太さ、曲がり具合…
一年に一本も巡り会えないことさえある。
この世界(どんな世界?)もシビアなのだ。
結局、今回の台風での収穫はゼロ。
だからといって、
もっと凄い台風を期待してるわけではない。
人間が抗うことのできない自然現象に対し、
一矢報いる私なりの遊びである。
ところで…
“そんなモノ持ち帰ってどうすんの?”
という方もいらっしゃるだろう。
別にどうもしない。
小遣いを稼ぐわけでもない。
部屋に置いておくだけだ。
しかし…
人工物に囲まれた部屋の中で、
一切加工されていない自然そのままの枝には、圧倒的な存在感がある。
木(trees)の温もりには、
やっぱり癒されるものである。
さて…
こんなことを書きながら、
気持ちはどうしても北海道へ…
生まれ故郷だし、
知り合いや友人も各地に散らばっている。
北海道電力に勤める親友もいる。
自分にできることは、
いち早く復旧することを祈りながら
普段どおりの経済活動を続けることと、
楽しいことを考え続けること…かな。
ガンバレ、北海道❗
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「Trees」
“Sally Free And Easy”
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メンズビギ マルイシティ横浜店 GMより
コチラも見てネ❗

