おはようございます
今、増加傾向にあって、注目されている耳管開放症。ご存知ですか?私は、恥ずかしながら、つい最近まで知りませんでした。耳管狭窄症は知ってたんですけどね。
病名が示す通り、ふだんは閉じていて、必要に応じて開くようになっている耳管が、開きっぱなしになっちゃうのが開放症、閉じたまま開きにくいのが狭窄症です。
耳管がどこにあるか?というと、鼓膜の内側、中耳から鼻腔につながっています。おとなで3.5cmくらいの長さ。ものを飲み込んだり、あくびしたりすると開きます。
(東洋療法学校協会編『解剖学』より)
何のためにあるか?というと、中耳内圧を外気圧と同じにするため。耳管は、ものを飲み込むときに開くようになっています。高速エレベーターの上昇・下降や、新幹線がトンネルに入ったときなど、耳がつまったようになりますね。そんなとき、唾液を飲み込むと治るでしょ?耳管を通じて換気されるからなんですね。
ふだんは閉じているはずの耳管が、なぜ開きっぱなしになってしまうのか?その原因のひとつで、今増えてきているのが、メタボ対策による急激な体重減少なんですって。耳管の周りには脂肪組織があるんだけど、急にやせると、そこの脂肪も減ってしまって、耳管の締まりが悪くなるんだとか。
女性に多いのが、妊娠やピルによるもので、ホルモンの影響らしいんですが、なぜそうなるのか、まだわかってません。妊婦さんの5人に1人くらいがなるようです。
激しい運動や熱中症による脱水、シェーグレン症候群による粘液分泌低下、腎透析、低血圧、中耳炎、外傷、三叉神経障害、上顎の前方けん引などでも起こり、鼻を強くかむことでもなってしまうことがあるとか。
そういえば、子どものころ、早くスッキリしたくて、ビービー鼻かんでたら、「鼻かむのに、そんなに強くかんじゃいけません。耳が悪くなっちゃうでしょっ。」って、叱られた記憶が…。それって、これ?
耳管開放症のおもな症状は、
① 自声強調 … 自分の声が、グワングワン響く
② 耳閉塞感 … 耳がふさがったような感じ
③ 自分の呼吸音が聞こえる … 呼吸に合わせて鼓膜が動く
④ 低い音が聞き取りにくい
⑤ フワフワするようなめまい感、立ちくらみ
前かがみになったり、横になったり、お風呂に入ったりすると、症状が軽くなるという特徴があります。つまり、耳管周辺の血管拡張によってうっ血すると、耳管がむくんで閉じるからなんですね。
当然のことながら、ストレスにさらされると、アドレナリンが末梢血管を収縮させますから、↑これらの症状が悪化します。
症状の程度は、軽症から重症まで、人それぞれ。したがって治療法も人それぞれですが、軽症の人は漢方薬治療で治ることがあるようです。
この続きは明日。参考にしたのは、田中耳鼻咽喉科HP 、金沢市立病院耳鼻咽喉科耳管開放症HP 、東北大学耳鼻咽喉・頭頸部外科教室耳管開放症外来 、私の耳管開放症(自声強調)が治るまで 、耳管開放症情報交換の場 でした。
一天一笑、今日もいい1日にしましょう。
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