これまでのお話
実家じまいをするため、実家の樹齢100年超える樹木の伐採にあたって神主さんをお呼びしてお祓いをすることになった。
2月の朝8時は寒い
私はその時、実家まで車で1時間弱の所に住んでいたので、朝7時ちょっと過ぎに出た。
とても冷え込んでいた
実家に着くともう神主さんが着いていて、お祓いの準備をしてくださっていた。
すごい
神主さんはピシっとしたきれいな衣装を着ていて、厳かだった。
寒くないかちょっと心配だった。
お供え物を祭壇の上に並べて、時間通りにお祓いは始まった。
祓詞(はらいことば)の内容は良く分からなかったけれど、
「今まで○○家を守ってきた木々たちよ。
これまで本当にありがとう。
君たちの役目はこれで終わったので、
なんちゃらかんちゃら・・・。」
みたいな内容を唱えていた、そこの部分だけはなんとなく聞き取れた。
お祓いが終わった後は、それぞれの木の根元に行ってお塩とお酒を撒き(お米も撒いたかな?)、白いギザギザの紙が付いた棒(お祓い棒というらしい)を、木の根元の地面に刺していった。
神社好きではあるが、お祓いはしたことがなかったので、新鮮な体験である。
お祓い後は、とても綺麗な厳かな気持ちになった
これで大丈夫な気がする。
伐採しても・・・
ただ放置していただけだと思っていた庭の木々を、その時とても愛しく思えた。
それらは本当に実家を守っていたのかも知れないと思った。
ちょっと寂しい気持ちになって泣きそうになる。
そっと庭の木々に感謝した。
お供え物は神主さんが持って帰るのも大変だろうと思って、
「うちが持っていきましょうか?」
と言うと、神主さんの顔から がいっぱい出た。
どうやら、お供え物は神主さんにお渡しするのが通例らしい。
知らなかった
はずかしっ・・・
ちょっと気まずくなりながら、お魚とかジップロックにきれいに入れて、神主さんにお渡しした。
勉強になった。
お祓いが終わるころ、関電工のスタッフさんたちが翌日の伐採の下準備として、大きなコンテナを庭に運び入れに来た。
彼らは、お祓いが終わった様子を見て、
「いやー、助かります。良かった、良かった」
と、とても喜んでいた。
神主さんも、関電工のスタッフさんたちに、
「よく拝んでおきましたから、明日は安心して伐採してください」
と言った。
お祓いなんて、もう大昔の習慣だと思っていたけど、現地で工事をする人たちは今でもそれを大切に思っていることを知った。
伐採間際だったけど、気がついて良かった。
今回、急遽お祓いをしてくさった神主さんに心から感謝した。
そして、翌日はいよいよ大木の伐採をおこなうことになる。