エイドリアン・ライン監督

 

鉄工業の街ピッツバーグで昼は溶接工をしながら,夜はMAWBY’S BARで踊る主人公アレックス(ジェニファー・ビールス1) )。

プロのダンサーになる日を夢見てバレエ団に入団したいのですが,一歩が踏み出せないでいました。

彼女を取り巻く友人も自分の夢に向かって進んだり挫折したりしています。最後には見事なパフォーマンスを見せてくれます。

 

 

ネバーエンディング・ストーリー」とは音楽担当ジョルジオ・モロダーつながりです。

 

 

アレックスはダンスが好きでその道に進みたいと思っていますが正式なレッスンや教育を受けていないので,オーディションを受けるのにも気後れしています

 

 

それでもバー(MAWBY’S BAR)で踊っているわけですからプロですよね

 

舞台に立って音楽が始まると体が音楽を感じる,そして動き出す。

体にスイッチが入り,踊り出すと別人になった気になる

時々踊りたくてたまらなくなる。自分を消したくなる・・・そんな感じのことがあるっていうのは幸せだと思います。

 

周りのバイプレイヤーもいい味出しています。

 

コメディアンを目指して厨房に立ってハンバーガーを作っているリッチー

 


アレックスの親友でプロのスケーターを目指しているジェニー

 

元バレリーナでアレックスを応援しているハンナ

 

アレックスやジェニーを自分の店(トップレスクラブ)で働かせたいジョニー

 

アレックスの友人はみんな夢を持ってがんばっている,青春だなぁ

親友のスケート競技のシーン

最近のフィギュアスケート競技を見慣れているためか,ジャンプやらスピンやら,とっても今のレベルには届かないレベルだということが分かりますね。

 

専門家ではないので良くは分かりませんが,ダンスは今でも通用するんじゃないでしょうか。

あまりストーリーとは関係のないところで,ストリートダンスの場面がありました

傘をさしながら踊る男子がムーン・ウォークを踊っていました。

マイケル・ジャクソンのムーン・ウォークは超有名ですが,最初に披露されたのが1983/05,ビリー・ジーンをステージで歌った時といわれています。この映画の撮影はもっと前なので,普通にストリートダンサーが踊っていたのでしょうか

 

 

ジェニファー・ビールス,この映画撮影時は18歳くらいでしょうか。きれいでしたね。

 

バレー団の願書に記載した生年月日は12/19/63とあり,1963/12/19生まれは実際のジェニファー・ビールスの生年月日です。

 

彼女は現在もきれいなままで年齢を重ねたようです。

 

この映画,夢に向かって踏み出していくといったベタな青春映画ですが,こういうベタな映画はそれなりにイイもんです。

でもどうしても違和感があるのがニック役のマイケル・ヌーリー。

 

何でこんなにヒゲの剃りあとが濃い毛むくじゃらのオヤジ(失礼)を選んだかなぁ。

現実世界では美男美女のカップルばかりじゃないことは十分承知していますが,映画くらいもう少しいい感じに配役してもらいたかったです。

 

同年代の男優だとライアン・オニール,マーティン・シーン,ハリソン・フォード,クリストファー・ウォーケン,デビッド・ソウル,サム・シェパード,ジャン=マイケル・ビンセント,マイケル・ダグラス,サム・ニール,リチャード・ギア,ジェフ・ブリッジス,いくらでもいそうなんですけど……

製作費の関係で予算が限られていたってことでしょうか

 

 

それでもニックは含蓄のある言葉も発しています。

ニック   「すべてを手放し,いちからやり直す」

ニック   「本当に望むものを追い求める」

アレックス 「どうやったの?」

ニック   「深呼吸して飛び込んだ」      これいいね。

 

最後にもニックがいった言葉

「夢をあきらめたら終わりだぞ」 "When you give up your dream, you die."

 

最後のオーディションでのダンスは圧巻です。たとえ代役の踊りでも・・

アイリーン・キャラの歌う,“What’s a feeling” はBillboard Hot 100で1983/05,6週連続で1位になっています。

日本のヒットチャート All Japan Pop 20でも1983/09,1位を記録していますし,1983年の年間ランキングでも1位でした。

ちなみに年間ランキング2位はポリスの「見つめていたい」でした。

この曲は AFI(アメリカ映画協会)が選ぶ アメリカ映画主題歌ベスト100(2004)の中で 55位に選ばれています。

またこの曲はアカデミー賞歌曲賞を受賞しています。

なおこの映画からもう一曲,Billboard Hot 100(1983/09)とAll Japan Pop 20(1983/11)両方で1位になった曲があります。

"Miniac" マイケル・センベロの曲です。千円でベロベロのセンベロです。これもなかなかイイ曲ですね。

 

 

 

 

 

1)ジェニファー・ビールス

イェール大学卒業の才女です。

大学在学中にこの映画のオーディションに合格しました。アレックスの役には4000人の候補があったともいわれています。

同じ大学だからでしょうか,ジョディ・フォスターと友達です。

クエンティン・タランティーノとも親交があり,パルプ・フィクション(1994)撮影前には時々彼女に家に泊まったことがあったようです。

「フラッシュダンス」以降も映画出演はそこそこありますが有名な映画ではないようです。

 

2)ジョルジオ・モロダー

イタリア人の音楽プロデューサー,作曲家,シンセサイザー奏者です。

コール・ミー」でも触れたようにドナ・サマーのプロデュースが有名ですが,そのほか数多くの歌手と関係ありました。松田聖子の楽曲までプロデュースしています。

 

映画関係ではアメリカン・ジゴロ (1980),ネバーエンディング・ストーリー(1984)もよかったですが,なんといってもトップガン(1986)でしょう。

以前にこの映画を取り上げた時は “Top Gun Athem",ふられた気持 You've Lost That Lovin' Feelin'のことを紹介しましたが,なんといってもトップガン(1986),ベルリンの "Take My Breath Away"でしょう

この曲もアカデミー賞歌曲賞を受賞しています。

なお, “Top Gun Athem"を作曲したハロルド・フォルターメイヤーはジョルジオ・モロダーの弟子といった関係です。