「人類の上位2%以内のIQ(知能指数)の持ち主であれば、誰でも入れる国際グループ」
の会員証が届きました。
実はあまり感動はありません・・・
【後記】JAPAN MENSAの会員数は、2022年期初時点で4220人だそうです。(「2021年度内部組織活動報告」より)
(2022.3.14)
ブログに載せるくらいだから、
うれしいことはうれしいんですよ。
うれしいというか、ありがたい。
メンサの会員証を発行していただき、
ありがとうございます。
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この機会に、メンサの入会条件の
「人類の上位2%以内」
「IQ(知能指数)」
について、思うところを少しばかり。
統計学的には、知能検査の結果で
「IQ131以上(標準偏差15)」
がメンサ入会の目安(条件)です。
ちなみにわたしは、
WAIS-Ⅲ(ウェクスラー知能検査 第3版/標準偏差15)を精神科で受検した結果
IQ149でした。
★わたしは「証明書(医師の診断書つき知能検査結果)が必要な入会判定合格による入会」で入会できました。他にも「メンサ主催の入会テスト合格による入会」が可能ですが、入会のチャンスは「証明書入会判定と入会テストの合計で生涯のうちで3回まで」です。詳しくはJAPAN MENSAの入会方法をご参照ください。
言語性(VIQ) 147 99.9パーセンタイル
動作性(PIQ) 131 98 パーセンタイル
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言語理解(VC) 141 99.7パーセンタイル
知覚統合(PO) 125 95 パーセンタイル
作動記憶(WM) 137 99 パーセンタイル
処理速度(PS) 127 96 パーセンタイル
下位検査評価点
言語性尺度:単語 19 類似 15 算数 17 数唱 17 知識 16 理解 17 語音整列 14
動作性尺度:絵画完成 13 符号 17 積木模様 15 行列推理 14 絵画配列 13 記号探し 13 組合せ 5
全体として年齢平均より非常に高い結果となっています。言語性VIQ、動作性PIQともに年齢平均より高い結果となっていますが、特に「言語理解」において非常に高い結果となっています。
※標準偏差の約3.26倍なので(49/15=3.2666…)
わたしは
「人類の上位0.06%以内(約1600人中ひとり)」
の知能指数(IQ)の持ち主ということになります。統計学的には。
なんですが。
●「人類の上位2パーセント以内=50人中1人」なら、日本だけでも250万人以上が「IQ131以上=メンサ入会条件クリア」の可能性があるわけで、そんなに珍しい存在でもありません。
行きつけのスーパーマーケットや飲み屋で「IQ131以上」のお客さんは普通にいるはずですし(当人に自覚がないだけーー自分の知能指数を知っているひとなんて少数派です)、そもそも、この記事を読まれているあなたが「IQ131以上」の可能性だってあるのです。
ネットによくある「IQテスト」ではなく(悪く言うつもりはありませんが、あれは結局パズルゲームなんで)、
学校などで行われる集団式知能検査でもなく(「この子はどういう勉強方法が適しているか?」などが分かったりするので、集団式知能検査を行う意義はあると思うのですが)、
ウェクスラー式なりビネー式なり、精神科のクリニック(「メンタルクリニック」「メンクリ」)やカウンセリングルームで、臨床心理士さんと1対1で2時間近くかけて行うきちんとした知能検査
を受検したら「IQテスト」「集団式知能検査」の点数よりもずっと高い知能指数が出た、なんてことは十分あり得ます。
わたし自身、ネットに公開されているデンマークだったかどこだったかの「IQテスト」を何度かやってみたことがありますが、IQ120を超えたことは一度もありません。
●知能指数は「頭の良さ、賢さ、独創性」の尺度ではありません。
知能指数を測る知能検査は、もともと知的障がいの有無を調べるために開発されたものです。
IQ85以上なら(80以上でも?)充分なはずです。
それに、実際に知能検査を受検された方なら分かると思いますが、あの検査内容では、世間一般のイメージでの知性やオリジナリティーは測定できません。
「知能指数は、与えられた『どうでもいい(!)』課題に対しても『制限時間内に』『そつなく』こなせるかどうかの尺度にはなるかもしれない」
と言うのは、知能検査には酷でしょうか?
* * *
「高いIQ(知能指数)」「メンサ入会」は、
●「頭がいい、賢い、独創性がある」ことを意味しない
●「知能検査でいい点数が取れた」だけのこと
と、わたしは思っています。
★同様に、「平均的なIQ」が凡庸、「平均より下のIQ」が愚鈍であることを意味しません。
オリジナリティーに欠けるということでもありません。
知能(intelligence)と知性(賢さ wiseness)は別物です。
これは強調しておきます。
【後記】知能指数の限界や取り扱い方について
(イアン・スチュアート 著、水谷 淳 訳、ソフトバンク クリエイティブ、2013)
に、実に的確に指摘している箇所がありましたので、引用します。
IQは、特定の種類の問題解決能力を定量化する統計的手法であり、数学的には都合が良いが、必ずしもヒトの脳の実際の属性とは対応しておらず、わたしたちが「知性」と呼ぶものが何であれ、必ずしもそれを表しているとは限らない。
pp162-163(「第7章 偶然のパターン 正規分布」より)
どんな道具でもそうだが、どういう結果になるかはそれをどう使うかによる。統計的手法を使う人は、その裏にある前提条件とその意味合いを知っておかなければならない。コンピュータにやみくもに数を入力し、そこに使われている手法の限界を理解せずに、出てきた結果を神の言葉のように受け取れば、災難を招いてしまう。
p166(「第7章 偶然のパターン 正規分布」より)