しょうこう水木(ショウコウミズキ)2


しょうこう水木(ショウコウミズキ)はマンサク科トサミズキ属の落葉低木である。
「しょうこう」にどういう漢字が充てられるかははっきりしない。
トサミズキ属の名づけ方から類推すれば朝鮮半島の地名であろうか。
原産地は朝鮮半島である。
樹高は1~2メートルである。
葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。
長さは5~9センチで、表面は緑色、裏面は灰白色を帯びる。
開花時期は3~4月である。
葉の展開に先立って花を咲かせる。
枝から穂状花序(柄のない花が花茎に均等につく)を垂らし、淡いクリーム色の花を8~12輪くらいつける。
花びらは5枚で、花径は15~30ミリくらいである。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、9月ころに熟して割れる。
写真は3月に小石川植物園で撮った。
学名:Corylopsis gotoana var. coreana


★韓国に固有の花をまた一つ
 見つけ違いはどこにあるかと


しょうこう水木(ショウコウミズキ)

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姫立金花(ヒメリュウキンカ)2


姫立金花(ヒメリュウキンカ)はキンポウゲ科キンポウゲ属の多年草である。
原産地はヨーロッパ及びシベリアで、山地の林の中や林の縁に生える。
草丈は5~20センチくらいである。
葉は心形である。
葉には艶があり、縁には浅いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は2~4月である。
花径2~3センチの光沢がある黄色い花をつける。
5枚の花びらのように見えるものは萼片である。
園芸品種には白花やクリーム色のものもあり、八重咲きもある。
和名は花や葉の様子が立金花(リュウキンカ)に似ていることからつけられたが、属は異なる。
欧州金鳳花(オウシュウキンポウゲ)として表示するところもある。
写真は4月に箱根湿性花園で撮った。
学名:Ranunculus ficaria


★寒さにはとても強いよ湿気にも
 姫立金花は北国育ち


姫立金花(ヒメリュウキンカ)

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黄花花韮(キバナハナニラ)2


黄花花韮(キバナハナニラ)はユリ科ハナニラ属(イフェイオン属)の多年草である。
原産地はウルグアイである。
種小名のセロウィアナム(sellowianum)でも流通している。
草丈は10~20センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
葉は仲間の中でも特に細い。
開花時期は3~4月である。
花の色は黄色く、花びらは6枚である。
内花被が3枚、外花被が3枚からなる。
花びらのつけ根は漏斗状で、先は星状に開く。
写真は3月に川口グリーンセンターの山野草展で撮った。
学名:Ipheion sellowianum


★花韮に黄色い花もあったかと
 奥の深さに驚きながら


黄花花韮(キバナハナニラ)

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片栗(カタクリ)2


片栗(カタクリ)はユリ科カタクリ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、山地の林の中に生える。
海外では、朝鮮半島や中国にも分布する。
草丈は10~20センチくらいである。
種子が地中に入ってから8年ほどの間は花をつけない片葉の状態が続き、それからやっと2枚の葉を出して開花する。
開花時期は3~4月である。
花を咲かせた後、5月ころに葉も枯れて、地中で球根のまま休眠する。
昔は片栗粉の原料とされたが、今はジャガイモ、サツマイモにとって代わられて、本物の片栗粉は薬局でしか手に入らないという。
病後の滋養用に使われているそうである。
俳句の季語では「片栗の花」が春である。
写真は3月に川口グリーンセンターで撮った。
学名:Erythronium japonicum


★柳腰揺らし片栗一人咲き
 かげろうような命火燃やし
☆儚げな片栗の花出会えたる
 妖精の君永久に変わらず


片栗(カタクリ)


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耳形天南星(ミミガタテンナンショウ)2


耳形天南星(ミミガタテンナンショウ)はサトイモ科テンナンショウ属の多年草である。
本州と四国に分布し、山地や雑木林などに生える。
草丈は30~60センチくらいである。
茎には暗紫色の蛇紋がある。
小葉7~11枚を1組とする葉が2枚つく。
葉の形は長い楕円形で、縁には不規則なぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は4~5月である。
葉に先立って開花をする。
仏炎苞とよばれる部分の先端の両脇が耳のように横に張り出しているのが特徴である。
名の由来もこの姿からきている。
この「耳」の部分が目立たないのは蝮蛇草(マムシグサ)である。
仏炎苞の筒の部分は淡い緑色の地に紫色のぼかしが入っている。
仏炎苞の舷の部分は濃紫色ないし暗紫色をしている。
仏炎苞の内側は艶がある。
秋になると真っ赤な実をつけた果穂が目立つが、有毒で食用にはならない。
もっとも、実になってからでは、他のテンナンショウ属との判別はむずかしくなる。
写真は3月に都立薬用植物園で撮った。
学名:Arisaema limbatum


★耳形の仏炎苞を目印に
 ひょろりと伸ばす不思議な姿


耳形天南星(ミミガタテンナンショウ)


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江戸菫(エドスミレ)2


江戸菫(エドスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
菫(スミレ)と叡山菫(エイザンスミレ)との自然交配によって生まれた。
特徴は叡山菫(エイザンスミレ)の形状を受け継いで葉の形が「菊葉」となることである。
葉は深く3つに裂け、その裂片がさらに細かく裂けている。
花の色は紫である。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンターの菫展で撮った。
学名:Viola eizanensis × mandshurica


★あれ変だ葉っぱが違う江戸菫
 小さな花も秘密がいっぱい


江戸菫(エドスミレ)

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雪割一華(ユキワリイチゲ)2


雪割一華(ユキワリイチゲ)はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草である。
本州の滋賀県から九州にかけて分布し、林の中や渓流沿いなどに生える。
「雪割」は早春植物を意味し、「一華」は一茎に一輪の花を咲かせるという意味である。
草丈は20~30センチくらいである。
根際から生える葉は3小葉からなる。
小葉は三角状の卵形でミツバの葉に似ていて、裏面は紫色を帯びる。
開花時期は3~4月である。
茎につく葉は茎先に3枚が輪生し、その中心から花柄を立てる。
花は薄く紫色を帯びている。
花びらは8~12枚くらいである。
ただし、花弁のように見えるのは萼片である。
写真は3月に川口グリーンセンターで撮った(植栽)。
学名のkeiskeanaは、幕末から明治に活躍した医師で植物学者の伊藤圭介にちなんでいる。
圭介はオランダ商館のシーボルトのもとで植物学を学んだ。
学名:Anemone keiskeana


★ぽつぽつと瑠璃の蕾を開かせる
 雪割一華春を知らせて


雪割一華(ユキワリイチゲ)

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菊咲一華(キクザキイチゲ)2


菊咲一華(キクザキイチゲ)はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草である。
北海道から本州の近畿地方にかけて分布し、林床や草原に生える。
「菊咲」は菊に似た花を咲かせるという意味であり、「一華」は一輪の花を咲かせることを意味する。
似た花に東一華(アズマイチゲ)があるが、菊咲一華(キクザキイチゲ)のほうが葉が細かく裂けている。
草丈は15~20センチくらいである。
開花時期は3~4月くらいである。
花茎の先に白ないし紫の花を1個つける。
花弁に見えるのは萼片である。
写真は3月に川口グリーンセンターの山野草展で撮った。
学名:Anemone pseudo-altaica


★北国に春の訪れ知らせ咲く
 菊咲一華の花は小さく


菊咲一華(キクザキイチゲ)

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葵菫(アオイスミレ)2


葵菫(アオイスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、丘陵地や道端、低山などに生える。
草丈は3~8センチくらいである。
全体に毛が多い。
葉は円心形で先が円い。
その形が双葉葵(フタバアオイ)に似ているというのが名の由来である。
双葉葵(フタバアオイ)は徳川家の家紋「葵の御紋」に用いられているものである。
開花時期は3~5月である。
花の色は白に近い薄紫色である。
同じところに咲いていても、色の濃さは様々である。
葉は花が終わったあと大きくなる。
俳句では、「菫」「菫草(すみれぐさ)」「花菫」などが春の季語である。
写真は3月に牧野記念庭園で撮った。
学名:Viola hondoensis


★樹の下でひと塊に花開く
 葵菫は春風に揺れ


葵菫(アオイスミレ)

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播磨菫(ハリマスミレ)2


播磨菫(ハリマスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
菫(スミレ)と有明菫(アリアケスミレ)の自然交雑種である。
やや湿り気がある明るい平地を好む。
葉は細長い楕円状の披針形で、先は丸い。
花びらに紫の筋が目立つというのが特徴である。
距は短めで、下側の2枚の花びら(側弁)に毛が生える。
種子はできず、地下茎や根で増える。
写真は3月に大船植物園の菫展で撮った。
学名:Viola mandsurica var. mandsurica X betonicifolia var. albescens


★紫の筋がなにやら床しくて
 播磨菫は鎮座まします


播磨菫(ハリマスミレ)

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