里桜「白雪」(サトザクラ「シラユキ」)


里桜(サトザクラ)は主に大島桜(オオシマザクラ)を母種とする園芸品種の総称である。
平安時代から人為的な交配や野生のものから選抜育種などが行われ、200以上の種類がある。
分類上はバラ科サクラ属の落葉高木である。
樹高は5~10メートルくらいである。
白雪(シラユキ)はその中の1つである。
明治時代の後期に荒川堤で咲いているものが発見され命名された。
その後、関東地方を中心に広まり、公園などでも栽培されている。
開花時期は4月中旬である。
葉の展開に先立って花を咲かせる。
花の色は白く、花径4センチくらいの大輪である。
花びらは5枚で丸く、一重咲きである。
萼筒や花柄には毛が生える。
写真は4月に多摩森林科学園で撮った。
学名:Prunus lannesiana cv. Sirayuki


★白雪と名づけられたる花びらの
 丸みやさしく春の陽受けて


里桜「白雪」(サトザクラ「シラユキ」)2


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金雀児(エニシダ)


金雀児(エニシダ)はマメ科エニシダ属の落葉低木である。
原産地は地中海沿岸地方である。
日本へは江戸時代の中期に渡来した。
本州の関東地方より南では庭植えができる。
樹高は2~3メートルくらいである。
よく枝分かれをし、先は弓のように垂れ下がる。
葉は3出複葉といい、3枚の小さな葉で1セットになる。
小葉の形は倒卵形である。
開花時期は4~5月である。
前年の枝の葉の脇に1つずつ花をつける。
鮮やかな黄色ないし暗い赤色の蝶形の花である。
満開になると、枝いっぱいに蝶が群がり飛ぶようである。
なお、エニシダという読みは、旧属名のヘニイスタ(genista)の日本語なまりだという。
また、ヨーロッパでは枝箒とされ、ハリーポッターなどで空を飛ぶ箒もこの樹でつくったものだという。
全草にアルカロイドを含み、誤食すると危険である。
俳句の季語は夏である。
写真は5月に箱根湿性花園で撮った。
学名:Cytisus scoparius


★金雀児は揺られ揺られて夢枕
 風吹くままに蝶よ花よ


金雀児(エニシダ)


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キルタンツス・マッケニー2


キルタンツス・マッケニーはヒガンバナ科キルタンツス属の多年草である。
属名の片仮名表記は「キルタンサス」とするものもある。
原産地は南アフリカのナタール地方である。
キルタンツス属は南アフリカにおよそ50種が分布し、海岸などに生える。
日本へは明治時代の後期に渡来した。
いま日本で流通しているものは、ほとんどが園芸品種という。
属名はギリシャ語で「曲がった花」を意味する。
草丈は20~30センチくらいである。
根際から生える葉は線形で、灰白色を帯びる。
開花時期は2~4月くらいである。
茎先から細長い筒状の花を数輪下向きにつける。
黄花品種の他に、乳白色、ピンク、淡いピンクなどのものもある。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Cyrtanthus mackenii


★不思議なる花の形で手招いて
 キルタンツスはどこへいざなう
☆薄紅の小さな笛を吹き鳴らし
 夕日に染まるキルタンツスは


キルタンツス・マッケニー


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蕗蒲公英(フキタンポポ)2


蕗蒲公英(フキタンポポ)はキク科フキタンポポ属の多年草である。
ユーラシア大陸に広く分布する。
日本へは明治時代の中期に渡来したそうである。
名前は牧野富太郎博士がつけたそうで、それまでは款冬(カントウ)と呼ばれていた。
蕗蒲公英(フキタンポポ)は、花が蒲公英(タンポポ)に似ており、葉が蕗(フキ)に似ているというところからきた名である。
款冬(カントウ)のほうは、冬に氷を叩き割って生えるという意味があるそうである。
日本では主に栽培をされているが、野生化もしている。
栽培されたものは福寿草(フクジュソウ)の代わりに正月用に使われるという。
これは、葉を切り取って出荷するのだそうだ。
草丈は30センチくらいである。
開花時期は室内で12月ころ、庭では2~4月になる。
花径3センチくらいで、蒲公英(タンポポ)よりも少し小さい。
葉は款冬花(かんとうか)という生薬で、鎮咳去痰作用がある。
花の写真は2月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った(植栽)。
葉の写真は7月に都立薬用植物園で撮った(植栽)。
学名:Tussilago farfara


★めずらしい蕗蒲公英の姿見て
 思わず知らず笑みのこぼれて


蕗蒲公英(フキタンポポ)

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水仙(スイセン)'スイートネス'2


水仙(スイセン)'スイートネス'(Sweetness)はヒガンバナ科スイセン属の多年草である。
ヨーロッパで改良された園芸品種の1つである。
国際的な分類ではジョンキラ系及びアポダンサス系のグループに入れられている。
これは原種のジョンキラ水仙(Narcissus Jonquilla)及びアポダンサス水仙(Narcissus Apodanthus)の特徴を示すグループである。
その大きな特徴は強い香りがあることで、「芳香水仙」とも呼ばれる。
形状としては、1茎1~5花で、花被片は広がるか反り返る。副花冠はカップ状か煙突状か朝顔状で、多くは横に広がる。
花茎を数本出すことが多い。
スイートネス(Sweetness)はジョンキラ水仙の系統である。
ジョンキラ水仙は和名でいうと黄水仙(キズイセン)のことである。
草丈は30~40センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
開花時期は3~4月である。
花は中輪で、花被片と副花冠はともに鮮やかな黄色である。
花にはよい香りがある。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Narcissus cv. Sweetness


★芳しい香りともない咲き出ずる
 スイートネスは色もすっきり


水仙(スイセン)'スイートネス'

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花うらら(ハナウララ)2


花うらら(ハナウララ)はベンケイソウ科エケベリア属の多肉植物である。
原産地はメキシコである。
エケベリア・プリドニスの園芸品種である。
葉は小形で、直径10~15センチくらいの密なロゼット状となる。
葉の先と縁が赤みを帯びる。
開花時期は4~5月である。
伸びた花茎の先を垂らして、淡い黄色で筒形の花を鈴なりにつける。
写真は3月に川口グリーンセンターの温室で撮った。
学名:Echeveria pulidonis cv. Hanaurara


★伸びた茎地面につくほどびっしりと
 小花鈴なり黄金の色に


花うらら(ハナウララ)

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ナルキッスス・ブルボコディウム2


ナルキッスス・ブルボコディウムはヒガンバナ科スイセン属の多年草である。
原産地は地中海沿岸地方の西部である。
英名はペチコートダフォディル(petticoat daffodil)である。
「ダフォディル」は水仙のことである。
そこから流通名をペチコート水仙(ペチコートスイセン)ともいう。
英国王立園芸協会の12分類ではブルボコディウム水仙(ブルボコディウムスイセン)として独立している。
草丈は10~20センチくらいである。
根際から生える葉は細い円柱形である。
開花時期は2~4月である。
花茎の先に1つずつユニークな形の花を横向きにつける。
花の色は淡い黄色から濃い黄色である。
特徴は漏斗状の副花冠が発達していることである。
花びら(花被片)は細い披針形であまり目立たず、ラッパのような副花冠が目に飛び込む。
変種や園芸品種が多いという。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Narcissus bulbocodium


★ユニークな花の形が面白く
 副花冠と聞き納得をして


ナルキッスス・ブルボコディウム

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水仙(スイセン)'フォーチュン'2


水仙(スイセン)'フォーチュン'(Fortune)はヒガンバナ科スイセン属の多年草である。
ヨーロッパで改良された園芸品種の1つである。
国際的な分類では大杯水仙(タイハイスイセン)の1つとされる。
大杯水仙(タイハイスイセン)というのは、イギリス王立園芸協会(Royal Horticultural Society)の定義では、1茎1花で、副冠の長さが花被片の3分の1以上あるが花被片の長さは超えないもののことである。
本種が作出されたのは大正時代である。
草丈は30~50センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
開花時期は3~4月である。
花径が10センチくらいある大輪で、バランスのとれた美しさがある。
花被片は淡い黄色で、副冠はオレンジ色をしている。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Narcissus cv. Fortune


★柔らかな色合いをしてにっこりと
 春の歓び伝えるように


水仙(スイセン)'フォーチュン'


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日陰躑躅(ヒカゲツツジ)2


日陰躑躅(ヒカゲツツジ)はツツジ科ツツジ属の常緑低木である。
本州の関東地方から九州にかけて分布し、山地の崖や谷沿いなどやや日当たりの悪い場所に生える。
樹高は1~2メートルである。
樹皮は灰褐色ないし灰白色をしている。
葉は細長い楕円形で先が尖り、互い違いに生える(互生)。
葉の表面は濃い緑色、裏面は淡い黄緑色で毛が生える。
開花時期は4~5月である。
花の色は淡い黄白色で、ツツジの仲間ではめずらしい。
枝先に2~4個の花をつける。
花径は3~4センチの漏斗形で5つに裂ける。
雄しべは10本である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
写真は3月に埼玉県の川口グリーンセンターで撮った。
学名:Rhododendron keiskei


★めずらしい黄白色の花つける
 日陰躑躅は谷間に咲いて


日陰躑躅(ヒカゲツツジ)

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カロライナジャスミン2


カロライナジャスミン(Carolina jasmine)はマチン科(フジウツギ科)ゲルセミウム属の常緑蔓性低木である。
原産地はアメリカ合衆国の南部からメキシコ、グァテマラにかけてである。
ノースカロライナ州やサウスカロライナ州に生えてジャスミンのような香りがするというのが名の由来である。
樹高は1~3メートルくらいである。
葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉には柄があり、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
葉の質は革質で、両面とも濃い緑色である。
また、常緑であるが秋には紅葉する。
開花時期は4~5月である。
葉に脇につく花は花径2センチくらいの黄色い漏斗状で、先が5つに裂けて横に広がる。
萼片は5枚、雄しべは5本である。
全草が有毒で毒性も強く、皮膚炎や呼吸麻痺を起こす危険があるので注意が必要である。
写真は3月に都立薬用植物園で撮った。
学名:Gelsemium sempervirens


★鼻先を寄せてみたけど匂わない
 どんな香りか楽しみ後に


カロライナジャスミン

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