Hardnutのブログ -106ページ目

世界三大ガッカリ

世界三大ガッカリと云うのをご存知だろか?

超有名観光名所だけど実物を見たら「えっ、こんなもの?」と言ってガッカリするもので、そのトップ・スリーがシンガポールのマーライオンとコペンハーゲンの人魚像、そしてブリュッセルの小便小僧と云うことになっているらしい。

ブリュッセルの観光名所グラン・プラス(Grand Place)の市庁舎を背にして「王の家」に向かうと右手の角にGodivaとチョコレート博物館が見られる。この広場を囲む荘厳な建築物は壮観だけれど、同時にこの富はどう蓄積されたものかと訝る。小便小僧は回れ右して市庁舎横の小路を入ったところにある。ブリュッセル郊外には「アフリカ博物館」というのもあり、見ようによっては、ベルギーは旧コンゴからこんなにたんさくのものを持って来ましたと見ることができ、あまり気分はよくない。


誰かが言っていたのだけれど、「白い汗」と「黒い汗」というのがあり、白い汗は白人を搾取して築いた富で、黒い汗というには黒人を搾取したもので、確かに欧州はアフリカから略奪したり搾取したりということがあったけれど、それ以上に欧州内で白人同士で搾取したりされたりということをして築かれた富の方が圧倒的だということだった。


アパルトヘイトで痛めつけられた南アのアフリカ人の反動が今の混乱の遠因だろうが、彼らのトラマウは深刻だ。

ケニアのアフリカ人の、それも仕事絡み丁々発止をやるような相手ではない、その辺の物売りだったりゴルフ場のキャディやホテルのウェイターなどと冗談を言ったりからかったりというユルイ関係だと、本当に屈託もなく楽しい連中だれけど、南アのアフリカ人にはなんとなく鬱屈したものを感じてしまう。

英エコノミスト誌からの翻訳記事で「南アフリカ経済の今 - 新政権内で主導権争いが始まった」というのがインターネットで見られる。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1470


南アフリカのトラウマ

まずは日本の話から。来月の選挙にむけて民主党がマニュフェストを公表した。評価するしないと両論するが「バラマキ」「大盤振る舞い」と批判の急先鋒は、昨年の今ごろ定額給付金をもらうのはさもしいとか言っていた人たちで、どっちもどっちのこの人たち何なんだろうと思う。選挙民を甘い話で誘っておいて政権奪取後約束を履行できないときはどうするのだろう。繰り返すがこれは現在の日本の話。


週が明けた昨日・月曜日から南ア各地で賃上げ要求ストが始まった。ゼネストという規模にはなっていないが、公共部門・国立病院からテレビ局などもスト突入を予告しており、このまま行けばゼネストになる。

今年5月に就任した新大統領のヤコブ・ズマは、昨年、政権担当政党であるANCの総裁で黒人二代目大統領であったタボ・ムベキを党総裁のポジションから引きずり下ろした上で今年4月に総選挙を実施して黒人三代目大統領となった。そのプロセスは現実的であろがなかろが甘い話と空約束オン・パレードで、一般の国民は財源をどうするかとかと云うことに関係なく給料を上げろ。医療費をタダにしろとズマを担いできて、実際に大統領になったら話が違うじゃないかとストでカツアゲをする訳だ。

もうひとつ、南ア黒人はW杯の人質に取っていることを自覚してこれを最大限利用しようとしているフシがある。


これらもアパルトヘイトの反動と思うのだけれど、南アのアフリカ人は過去に徹底的に搾取されたのだからそれを取り戻す元のは当然と考える人たちが多く、特に富める白人からは盗んでも強盗をしてでもその富を奪い返すのは当然と考える者もいるくらいだ。これが南アの犯罪、特に殺人事件が他に例を見ないなどの多い理由のひとつではないかと思うのだがどうだろうか。いずれにしても、当たらずとも遠からず、かな?


アパルトヘイトを構築した白人は本当に搾取一辺倒だったかと云うとそう云うことではなく、確かに隔離政策ではあったけれども福利厚生などでもそれなりに一般的労働者の生活水準を高めようという努力はしていた。

ところが南アのアフリカ人はそうは思わないだろう。

昨年暮れに南アへ行った際に一般労働者の最低賃金を聞いて驚いた。日給を米ドルに換算すると約US$7.00/日。同じ時期ケニアはUS$2.30/日。マラウィUS$1.00/日。特に南アの物価が他のアフリカ諸国と比べて特別高いという訳ではない。ちなみに、インド南部の田舎でも日給はUS$2.00/日以下のころがある。昨日スーチー姫に有罪判決を出したミャンマーも一般労働者の日給はUS$1.00/日程度だ。


制度としてのアパルトヘイトは消滅したけれど、アフリカ人の心に残されたキズは当分癒えそうにない。

アパルトヘイトは悪か?

南アの人種隔離政策アパルトヘイトのことを日本で話題にしようものならば、「100%罪悪」と判断され口にするのも憚れるし、冷静になって考えても、観念的に悪であるということに議論の余地はない。

しかし、仕事がらみで南アの英国系白人やオランダ系(ボーア)のアフリカーンの人たちと親交があり、かれらの歴史的背景や個々の話を聞くと、彼らは彼らでいろいろな言い分があることが分かり複雑な気持ちに思いになる。

アパルトヘイトと云う精緻で冷徹な仕組みを構築しアフリカ人を差別していた事実ははっきり認知するけれど、白人たちの感情を聞き、被差別側のアフリカ人たちのことを思えば何も言葉にできずただ押し黙るしかない。

知り合いの南アの20代の白人女性には親友で同年代の黒人女性がおり、双方信頼しあい一緒に食事をしたり買い物へいったりと言うことには全く抵抗がないのだけれど、お互い一緒に住居をともにすることはしたくないと言うのだ。


「白人に散々虐げられた」と思う南アのアフリカ人は、政権がアフリカ人の手に渡って時間が経つと、こんどはアフリカ人がかさにかかって白人に攻めかかる。

W杯予選で日本が本選出場を決めた後の6月9日の朝日新聞社説に「南ア新大統領・庶民派への不安と期待」と云う論説が載り、マンデラ、ムベキに次いで5月に三代目アフリカ人大統領に就任したズマに慎重な政治運営を期待するというような内容で「白人の地主・企業家との格差は以前大きい。不況で貧困層や失業者の不満が強まっている。この危機をどう乗り切っていくのか。隣国ジンバブェのように白人地主の土地の強制収用という強行策にでれば大混乱を招くだろう。」と言っているのだが、この筆者は実態を知らないようだ。

南ア北部ジンバブェと国境を接するLimpopo州でアフリカ人が白人農場主に「ここはかつて私の先祖が住んでいたところだから出て行ってくれ。」と云う要求をするLand Claimはジンバブェと同時期のかなり前から発生しており、「狙われたら最後。裁判などは無意味だから結局土地を明け渡すしかない」と言ってアフリカ人所有になった農園がかなりの数になっている。

問題は、園芸地帯で果樹がメインこの地区では、アフリカ人農園主は農薬散布などの手入れをしないたの、害虫が大発生してきちんと管理している近隣の白人の農園にも虫害が及ぶなどの深刻な問題が既に発生している。

「まぁ、仲良くやってくれよ。」と呑気なことは言えるけど、現実は難しい。