今回は不登校の子ではなく、不登校の子を持つ保護者について。
私のブログは元々教育ジャンルで、子育て、それも不登校を乗り越えてからの受験をメインにスタートしたこともあり、今でも定期的に不登校に関心のある方が新しい読者になってくださいます。
不登校(厳密に言えば不定期登校)を経て学生生活を送っている娘の様子をお伝えすることで、個人的なブログではあるものの、必ず終わりがあるんだ、と安心してくださる方もいて、アラフォージャンルに移行してからも時々娘の様子を伝えています。
不登校の子を持った親の気持ちって、なった人にしかわかりません。
親はいろいろなことを考えては子供に語りかけたり、そっと見守ったり、登下校に付き添ったり、試行錯誤しながら日々その状況を打破しようと努力しますが、ままならない現実を日々受け入れるしかないのです。
不登校になる前はとても明るい子だったのに
あれだけ普通に学校に通っていたのに
それがある日を境に不登校になるわけです。
残念なことに、不登校は家庭環境、親の教育、しつけ(甘やかし)の問題、子供の性格、○○であるならば✕✕すべき、といった単純な切り口でとらえる方も一定数いらっしゃいます。
そうした要素が不登校の一因である可能性を否定するつもりはありませんし、改善できるものは改善すればいいのですが、同じ家庭環境で育っても不登校になる子とそうでない子はいますし、不登校の理由だって子供の数と同じ数だけあるわけで、そう単純な話ではありません。
実際、親としてどう接するべきか、不登校について知識や経験のある教育関係者、不登校のカウンセリングや治療を専門とする方々のお子様にも不登校の子は数多く存在します
今は便利な世の中になり、発達障害や不登校についてはカウンセリングや治療体制が整っており、学校からも周囲からもカウンセリングや治療、こうすべきなどの助言が受けられます。
親子だけで行き詰まっている時に、そうした相談できる第三者がいることは、プラスになることもあるのですが。
カウンセリングや治療を受ける、受けない、そのタイミングも子供によって違いますし、カウンセリングや治療方針、診断結果が絶対か、というとそれも違うと思うのです。
我が家も親子で試行錯誤しながら長いトンネルを抜けましたが、我が家の経験から他の親子に~すべき、なんて助言は出来ません。
不登校になると、子供だけでなく親も自信を喪失します。
そんな時に第三者から、べき論や否定的な意見を言われると傷つくだけでなく、更に深い迷路にはまってしまいます。
どの道に進もうか、それとももうしばらくこのままでいようか迷った時、どれが正しいか間違ってるかなんて気にせず、親子の直感で好きな道を選択をしたっていいんです
違うな、と思ったらその時また考えればいいんです
心身が疲労すると良い考えも浮かびませんし行動も出来ません。
冒頭にも書きましたが、不登校は経験して初めてその苦労がわかります。
経験した人にしかわからない苦しみがあります
もし周りに何か出来ることがあるとすれば、どんなに長いトンネルでも必ず終わりがある、と信じて見守ることだと思うのです。
親としてどうすべきか、周囲の方が思い付くようなことは、たいていの親も考えていますし、試行錯誤しながらやっています。誰に言われなくても、自分の育て方を振り返ったり、だめだった部分をいくつも思い浮かべては反省もしています。
それでも不登校の子を持つ保護者は結構な割合で、身近な人や相談した人から、べき論や○○が原因じゃないの?なんて指摘を受け心が抉られていたりするんです。
不登校は、親が何かをすれば解決する問題とは違います。
原因は人それぞれでも、不登校を解消するためには、「子供」が自らの殻を破って動くのを待つしかありません。
不登校で悩んでいる、辛い思いをしているのは子供だけではありません。
それを見守るしかない保護者も同様です。
少しでも保護者の苦悩に対する理解と見守る輪が広がりますように。