これは、2015年7月にとある給餌ポイントに設置していた定点カメラに写った1匹の猫さんの写真。
背中、腰、足 … 全ての骨が浮き上がり骨と皮だけの痛々しい姿でした。
誰の目に見てもギリギリのところで生きていることが窺え、一刻も早く保護してあげなくては命尽きてしまうと心を痛めました。
それから何度も何度も保護を試みるも、この給餌ポイントは悪条件な場所にあることもありなかなか保護出来ず時間だけか過ぎていきました。
その間、定点カメラに何度も姿を見せなくなり
「間に合わなかったのかも
もう…命尽きてしまったのかも」
と、諦めかけたこともありました。
それでも定点カメラの性能が100%というわけではないので、給餌を続けていると
生存確認が出来…そんなことを繰り返し1年以上経過した時でした。
2016年9月4日、
やっと本当にやっとこの子を保護することが出来ました。
捕獲器を持ち上げた時の衝撃は今でも忘れません。
中に猫さんが入っているとは思えなほど軽かったあの記憶は今でもこの手に残っています。
その子の体は、生きていることが奇跡と思えるほどに紙のように薄く痛々しい姿をしていました。
「待たせてゴメンね
よく頑張ったね、もう大丈夫だよ」
この子を車に乗せ泣きながら運転し給餌ポイントを後にしました。
被災地のご協力者さんのお宅で捕獲器からケージに移ってもらいその姿を改めて確認し、涙が止まりませんでした。
骨格は立派な大人なのに肉が全くなく、よく生きてこれたと、驚き涙しました。
差し出した「ちゅ～る」を必死に舐め、その後「a/d缶」を一心不乱に１缶食べてくれました。
最初に定点カメラ写った姿を見た時にその姿に驚き悲鳴を上げる程に痩せて危険な状態だった子が、時間が掛かったけれど、こうして無事に保護出来た。
この子が生きることを諦めなかったから、そして保護を諦めなかったから、助け出せた子…
希望を捨てなかったから保護出来た奇跡の子なので、この子の仮名は「のぞみ」としました。
保護後「のぞみちゃん」は、いつもお世話になっている「Hさんご夫妻」が保護っ子預かりボランティアさんになってくださり初期ケアをしてくださいました。
被災地では定点カメラには写っていましたが、給餌にいった時は一切姿を見せたことも無いほど警戒心が強かった「のぞみちゃん」ですが…
驚くことに「Hさん」の魔法なのか、「のぞみちゃん」は「Hさん」のお家についてからはすぐに心を開きこんな姿を見せるようになりました
心配していた「のぞみちゃん」の健康状態はというと、血液検査は致命傷になるほどの数値はありませんでしたが、白血病キャリアだと判明しました。
もっと早く保護してあげられていれば…と、自身を責めました。
でも「のぞみちゃん」は、白血病キャリアだったからこそ超特急で幸せを掴むこととなりました。
白血病キャリアの「エド君」と「アル君」を家族に迎えてくださった「Uさん」が、是非我が家にとおっしゃってくださり保護後すぐにお見合いに来てくださいました
そして、「のぞみちゃん」は、10月22日にトライアルに入り、無事にトライアルを経て11月5日に正式に「Uさん」のお家の子になりましたぁ～
大好きな「アル君」が2016年1月にお月様になり、1匹になってしまった「エド君」が寂しそうだからそろそろお友達をと思い始めていた時に、「のぞみちゃん」が保護されました。
これは運命だと思いました、「アル君」が導いてくれたのだと
「のぞみちゃん」は、「ウィンちゃん」という新しいお名前をつけていただきました
「エド君」と「アル君」と同じである有名な漫画の登場人物だとかw
「ウィンちゃん」を保護したのが2016年9月4日…1年が経ちました。
「Uさん」のもとで「ウィンちゃん」は、幸せを謳歌しています
生きていることさえも奇跡だった ウィンちゃんが
こんなにも幸せになれて感無量です
ママさんと パパさんと エド君と
そして…お月様になったアル君と
みんなと一緒に これからもずっとずっと幸せにね
*～*～*～*～*～*～*～*～
*ウィンちゃんの今までの記事*
・【9月4日の活動報告 (その1) 】諦めなくて良かった…ガリガリな「のぞみちゃん」をやっと保護
・【9月4日の活動報告 (その2) 】「のぞみちゃん」を通じ"心はいつも一緒"を実感し感謝しました
・【保護っ子情報】やっと保護できたガリガリな子「のぞみちゃん」の…驚きのその後のご報告♪
・【保護っ子情報】ガリガリな「のぞみちゃん」、少しふっくらし幸せになる準備が整いましたぁ♪
もう保護は無理かもと、何度も何度も思ったけれど保護できた「ウィンちゃん」が沢山の事を教えてくれました。
諦めたら終わりいつも自身に言い聞かせ活動していますが、それを身をもって教えてくれました。
毎週末、東京から福島へ通い給餌をし命を繋ぎ少しずつですが保護を進め…
6年と半年。
辛いことも多くありますが、保護した子が幸せになってくれると力が湧きます。
幸せなご家族のお手伝いができて良かったと嬉しくなります。
この活動に賛同し応援ご支援ご協力をしてくださっている「皆さま」のお陰です、心より感謝申し上げます。
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