現代イスラエル国では、

12年続いたネタニヤフ政権が終わる見込みとのこと。

 

今後の政権は、パレスチナ問題に対して、

強引な武力行使をしない、対話路線の政権であってほしいですね。

 

旧約聖書の領土記述をそのまま現代で実現させようとするのは、

神様の御心ではないと、気がついてほしい……

 

現代パレスチナには、

イスラエル国に武力で抵抗する過激派組織ハマスがいます。

ハマスは、イスラエル側にはテロリストと認定されていますが。

 

アラビア語のハマース(حماس)は、「熱心、熱情」という意味です。

 

つまりハマース(حماس)はイスラム世界の「熱心党」。

 

熱心党といえば……

 

イエス・キリストが選んだ12使徒の中に、

「熱心党のシモン」がいますね。

 

イエス時代の熱心党は、ユダヤ王国の独立を目指して、

ローマ帝国との武力抗争をしていたユダヤ極右過激派です。

 

イエス時代のユダヤ熱心党がやっていることと、

現代アラブのハマースがやってることの本質は、同じだと思えます。

 

神様への熱心すぎる信仰心がベースにある。

熱心すぎる信仰心にのぼせあがって、

信仰表現が暴力的になってしまう。

ひとりよがりの信仰に酔ってしまうんですね。

 

熱心党のシモンの事績は不明。

どの程度の熱心度だったかもわかりませんが。

 

それでもイエスが直々に選んだ12使徒の中に、

熱心党のシモンというテロリストまがいのメンバーがいたのは、

現代人にも大きな希望だと思えます。

 

(※追記 日本語聖書では熱心党とひとくくりにされますが、

 シモンの属するカナナイ派は、比較的穏健派だったようです。

 補足コメントありがとうございました)

 

2000年前のシモンだけじゃない。

きっと現代にも、たくさんの「熱心党のシモン」がいる。

 

たとえば自己実現に熱心な人は、

「自分」という神を信じる熱心党です。

 

世間体を優先して自分を抑える生き方をしている人は、

「世間」という神を信じる熱心党です。

 

永遠に生きておられるイエス・キリストは、

今日も「わたしに従ってきなさい」と、

各種熱心党員に声をかけておられます。

現代パレスチナの過激派ハマースにも。

 

イエスの招きに耳を貸すかは、その人次第ですが。

キリスト教に改宗するとか、

そういう表面的なことを求めておられるのではないと思います。

 

熱心党のやり方が、

まことの神様の御心ではないことを悟る。

まずそこからでしょう。

 

新約聖書のイエス・キリストは、

熱心党のやり方についてはノーコメントです。

イエスは宗教指導をしにきたのではないから。

 

イエス・キリストは、ゲッセマネで逮捕される際、

剣で応戦した弟子を諫めています。

 

 

「剣をさやに納めなさい。

 剣を取る者は皆、剣で滅びる」

 

 ――新約聖書 『マタイによる福音書』 26章52節

 

 

↑イエスが現代の過激な熱心党に言いたいのは、

この一言だけではないかと思えます。

 

悔い改めてキリスト教に改宗しなさい?

そんなことは、二の次、三の次でいいよ。

 

キリスト教徒にも、キリストを無視する過激派はたくさんいる。

宗教の問題ではないです。

 

 

ゲッセマネで剣を抜いて、イエスを守ろうとしたペテロは漁師です。

ペテロは熱心党ではない。

でも、ペテロも時と場合によっては、熱心党と同じことをしてしまう。

 

イエスを十字架刑に追いやったユダヤ宗教エリートも、

インテリ熱心党といえます。

信仰熱心すぎて、モーセ律法を神にすりかえた。

彼らの宗教ルールを守らないイエスは冒涜者だと信じていた。

宗教エリートの信仰熱心さが、イエスを処刑した。

 

私も、だれでも、そういう熱心党になりえるのでしょう。

宗教を信じていない人でも。

 

マスク熱心党、ワクチン熱心党、反ワクチン熱心党、

オリンピック開催熱心党……

熱心党員はどこにでもいる。

 

だからどの宗教に所属しているのであれ、

まず、神に熱心すぎるがゆえの間違いをさとり、

ひとりよがりな宗教活動をやめること。

そこから神様との関係を見直していくしかないと思えます。

 

イエス・キリストが、熱心党のシモンを選んだ事実は、

どんなひどい紛争にも解決の道がある証です。

 

イエス・キリストこそが、

正しい道であり、真理であり、命である。

 

宗教に救いがあるのではなく、

イエス・キリストご本人に救いがある。

 

イエス・キリストに心を向ければ、

熱心党のシモンのように、正しい熱心の道を歩めるでしょう。

 

 

 

 

これは先月の14日、空爆が続いている状況下でのガザ。

 

こんな状況でも、神様への礼拝はぜったい守るマン。

ものすごいド根性。

これこそが真の熱心党、聖地エルサレムじゃないですか。

 

がれきの中でも、立派な礼拝堂が無くても、

礼拝者が神とともにいるなら、そこが聖地エルサレム。

神様との絆は、誰にも奪えない。

 

神を信じて生きるって、こういうことだと思います。

 

日本人がイメージする「神頼み」はただのファッションですね。

ふだんは神様のことなどすっかり忘れてるのに、

自分の手に負えないときだけ、都合よく神頼みをする。

「心が弱いから神に頼るしかできないんだ」

という、軽蔑の対象でもある。

 

でも、イスラム教徒の神頼みは、とても力強い。

インシャーアッラー、神様の御心のままに。

日ごろから唯一絶対なる神様を信頼してなければ、

こんな状況で神様を礼拝なんてやってられないでしょう。

 

ひどい内戦が続くシリアでは、

民間救助隊ホワイトヘルメッツが活躍しています。

やはり神様に全幅の信頼をおいています。
「神頼みをする心が弱い人」に、こんな発言ができますか?
 

 

 

私は、イスラム教の教義は正しくないと思っています。

イエスを神の御子と認めないし、
神の救いの要件として各種戒律を守っているから。

 

しかし誠実なイスラム教徒の、

まことの神をベースとした日常生活は、

たいへん尊敬していますし、あこがれでもあります。

 

名より実。
教義より実態。
 
私の信仰のお手本は、
無教会主義の内村鑑三と、一般イスラム教徒です。
 

実際に神様とどうお付き合いして生きているのか。

穏健なイスラム教徒のあり方は、

私に大きなインパクトを与え続けてくれています。

 

実際に神様を信じて、信じたとおりに生きている人は、

どの宗教であってもたいへん尊敬します。

 

私もまことの神様ご自身に対して、熱心でありたいです。

 

الله أكبر

アッラーフアクバル 神は偉大なり。

 

 

 

 

※ 記事中の聖句引用元/日本聖書協会『新共同訳聖書』
 
※ イエスキリストの純粋な福音を知りたい人には、
 『キリスト教放送局 FEBC』をお勧めします。
 

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