(1)訪問介護訴訟
この裁判だが、私のブログでも数回にわたり取り上げてきた。
それで今回の控訴審では「違法とは言えない」として請求を棄却した一方、「賃金水準の改善と人材の確保が長年の政策課題とされながら解決されていない」と介護保険の問題点を認めた。
これでどうなるかは何とも言えない。
解決されない課題だからこそ棚上げになることだってある。
(2)本当に「崖っぷちの介護保険に踏み込んでくれた」のか?
今回の介護報酬改定でプラス改定とされながらも訪問介護はマイナス改定という、財務省や厚生労働省の執念というか屁理屈というか、すごいとしか言いようがない。
様々に抗議運動があるようだが、少なくとも今回の改定で訪問介護のマイナス改定を取り下げることは無いだろう。おそらくこれから訪問介護事業から撤退する事業所は増えるとは思う。
しかし訪問介護は無くならない。
事業を撤退する所もあれば、そこのシェアを取りに行くところもあるからだ。
(3)歴史の一ページとして処理されてしまうのか
「崖っぷちの介護保険に踏み込んでくれた」と言うけれど、この状態が改善される前に崖から落ちてしまわないだろうか?
今までヘルパーやケアマネが色んな軋轢や矛盾の中で苦しみもがいた事も歴史の一ページとして処理されてしまうのだろうか。
少なくとも介護の仕事をしたことを後悔しないようにして欲しいと願う。