(1)天の時・地の利・人の和
歴史というのは勝者の話(history=his story)であり、敗者は酷評されるのが常である。「勝ちに不思議の勝ち」はあるが、「負けに不思議の負け」は無い。どんなに能力が高くても敗者にはその理由がある。
孟子の言葉に「天の時・地の利・人の和」というものがある。「天(天候)の与える好機も土地の有利な条件には及ばない、土地の有利な条件も民心の和合には及ばない」という意味である。
(2)人心離反とは
では人の心が離れるというのはどういうことか。
文中にあるように「卑怯な者」であり「自己の栄達を優先し、客観的な情報を無視して組織を崩壊させる者」、さらに「能力があり、実績もあるにもかかわらず、愚将と言われる人々」である。
(3)人は過ちを繰り返すもの
特に三番目は、おそらく勝負時を生かせなかったからとも言えるだろう。それを後世になって評価は出来るだろうが、その時にはそうは思っても抗えなかったり、勢いに任せてタイミングでない時に勝負に出たり。
これは結果論と言えなくもないが、その原因を反省し将来に生かすことは大事な学びである。
でもおそらく人は同じ過ちを繰り返す。
だから人なんだが。