米FDAは12月18日、Moderna/NIAIDの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン(mRNA-1273、くすり×リテラシー2020年3月17日5月19日7月15日7月29日11月17日11月21日12月9日)に対して緊急時使用許可(EUA)を出しました(FDA2020年12月18日STAT2020年12月8日)。COVID-19ワクチンに対するEUAはPfizer/BioNTech(くすり×リテラシー2020年12月12日)に次いで2番目です。ものすごいスピードで、間違いなく「Operation Warp Speed」といえるでしょう。

 

 FDAのリリースによれば、 よくある副作用は、接種部位の痛み、疲労感、頭痛、筋肉痛、寒気、関節痛、接種した腕のリンパ節腫脹、吐き気や嘔吐、発熱で、いずれもワクチンの副作用としては一般的なものです。Pfizer/BioNTechのワクチンと同様に、「1回目接種後より2回目接種後のほうが副反応があった人が多いので、ワクチン接種後、特に2回目の後は何らかの副作用があるかもしれないと予期しておくことが重要」と書いてありました。「Moderna社およびワクチン提供者に対して、接種時のエラー、重篤な有害事象、多臓器炎症症候群(MIS)、入院や死亡に至った症例をすべてVAERSに報告することを義務付け」ている点も同じです。

 

 日本でもいよいよCOVID-19ワクチン導入が迫ってきています(くすり×リテラシー2020年12月18日)。そのタイミングで鳥集さんが「知らずに打ったら後悔する3つのポイント」として①mRNAワクチンは新しくヒトで本格的に使われた実績がほとんどない、②有効性95%は「100人接種したら95人防げる」という意味ではない、③長期的な安全性はまだ不明--を挙げていました(文春オンライン2020年12月18日)。いずれももっともな指摘で、特に②はナイスです(くすり×リテラシー2020年12月5日12月11日)。