不登校・引きこもり専門カウンセラーの田中勝悟です。

 

今回で不登校の繊細さについてのお話は最後です。

 

最後は、感情のコントロールについてお話をしたいと思います。

 

繊細過ぎて感情が暴れてしまう

不登校になる子どもは非常に繊細な子どもが多いとこれまでお話をしてきました。

 

繊細・感受性が強い子どもは、時として自分の感情をコントロールすることができません。

 

感情を押さえることができず、暴走してしまうことがあります。

 

逆に感情を抑え込み過ぎてしまい、感情がマヒしたかのような状態になることもあります。

 

もともと思春期は暴走気味な自分の感情と上手に付き合うための時期でもあります。

 

しかし、感受性が高すぎる不登校の子どもはそうした感情を押さえるためだけにエネルギーを使いすぎしてしまい、かえって疲弊してしまうことも少なくありません。

 

不登校の子どもは感情を押さえることに必死

不登校の子どもは学校生活では非常におとなしく過ごしていることが多いです。

 

だからこそ、「え?なんであの子が不登校に!?」と親も教師も困惑することも多いのです。

 

表面的に見ればそうなのですが、不登校の原因をしっかりと押さえると、なぜその子が不登校になったのかが自ずと見えてきます。

 

もちろん、これは推測の範囲を超えないことが多いので、一つの仮説として置いておくことが大切です。

 

こうした子は自分のいろんな感情を押さえることに必死であることが多いです。

 

なぜ、必死かというと、理由は2つ。

 

1) 自分の気持ちがわからないから。

2) 周りに迷惑をかけたくないから。

 

ちょっと簡単に説明をさせていただきます。

 

自分の気持ちがわからないから押さえるしかない

不登校の子は、感情は膨れ上がっているものの、自分の気持ちが全くわからないことが多いです。

 

例えるなら、イライラしているのに、「この気持ちがイライラしている」とは全く分からない状態です。

 

???

 

と思った方もおられるかもしれませんが、こうした自分の気持ちがわからないというのは、不登校・引きこもりではよくあるものです。

 

ある不登校経験者の引きこもりの人は、常に泣いてしまうのですが、本人も「なぜ泣いているのかわからない」と話していました。

 

何回か話をして、初めて「そっか、怖いから涙が出るんだ」と泣く意味について語りました。

 

それくらい、自分の気持ちがわからないのに、感情だけは暴走して出てきます。

 

その中で困惑して生きているのが不登校・引きこもりの子の姿でもあります。

 

自分の気持ちがわからないからこそ、暴走する感情を押さえようと必死なのです。

迷惑をかけないために感情を押さえている

人は感情のままに行動することは許されていません。

 

例えば、怒りのままに相手を罵倒したり、殴ることは社会的・倫理的に許されていません。

 

また、落ち込んだ時に、その様子を人に見せすぎるのもあまり良いものではありません。

 

周りに迷惑をかけないために、感情はいくらかコントロールしないといけません。

 

これは幼少期の頃に、自然と身についてきます。

 

赤ちゃんは「泣く」ことでお乳をもらったり、オムツを変えてもらったり、抱っこしてもらったり、要求を通そうとします。

 

お母さんは、赤ちゃんが泣けばすぐに飛びついてお世話をしてくれるので、赤ちゃんは泣くことで要求が通せることを学びます。

 

しかし、1歳~2歳になってくると、そうした感情のままに泣いたりわめいたりしても、要求が通らなくなってきます。

 

むしろ、怒られることが増えていきます。

 

そうした中で、徐々に子どもは「感情のままに行動してもダメなんだ」ということを学びます。

 

そして小学校などで集団活動に参加する中で、「人に迷惑をかけないように感情のままに行動してはいけない」ということを学びます。

 

そのため、人の迷惑にならないように、感情を押さえるようになるのです。

 

しかし、その取り組みは感受性が人一倍強い不登校・引きこもり気質を持つ子供にはかなり大変なことでもあるのです。

 

暴走する感情を押さえるために、必死でそのためエネルギー切れから不登校になってしまうのです。

自分の感情を上手にコントロールできるようになるために

自分の感情を上手にコントロールできるようになるためには、まずは自分の気持ちを言葉に出せるようになることです。

 

実態のわからないものをコントロールすることはできません。

 

しかし、自分の気持ちがつかめるようになるためには、時間がかかります。

 

ある子は、お母さんに同じことを一日に何度も話しました。

 

急に夜中に起きてきて、お母さんに「話を聴いて」と何時間も話すのです。

 

このお母さんは一生懸命聞き続け、この子は頑張って学校に行けるようになりました。

 

このように何回も言葉に出していくことで、徐々に自分の中に落とし込んでいき、自分の気持ちをコントロールしていく術を身に着けていくのです。

 

カウンセリングルームはぴっとでは、子どもの状態を適切に把握したうえで、適切な関わり方をレクチャーしていきます。

 

そうすることで、子どもにしっかりと関われるようになり、不登校が改善していきます。

 

不登校・引きこもりでお悩みの方はどうぞご利用ください。

 

こちらの記事もどうぞ

不登校の繊細さ①独特の感性・人とは違う感覚

不登校の繊細さ②人に合わせ過ぎてしまう

不登校の繊細さ③裏の裏まで読んでしまう

不登校の繊細さ④自分の気持ちがわからない

不登校の繊細さ⑤感情のコントロールができない

 

 

カウンセリングルームはぴっと

 

 

室長:田中勝悟

 

カウンセリングのご案内

カウンセリングルームはぴっとでは、不登校や引きこもりに特化したカウンセリングを行っております。

 

カウンセリングのご案内はこちらから

 

また、お問合せはこちらからできます。

 

お問合せフォーム

 

 

にほんブログ村 子育てブログ 不登校・ひきこもり育児へ
にほんブログ村