不登校・引きこもり専門カウンセラーの田中勝悟です。

 

不登校の繊細さについて引き続きお話をさせていただきます。

 

前回は独特の感性・人とは違うという感覚についてお話をしました。

 

今回は人に合わせ過ぎてしまうというところをお話をさせていただきます。

 

人に合わせすぎてしまう

 

人の雰囲気や空気を敏感に感じてしまう

不登校のお子さんの多くは、頭の良い子が多いです。

 

どう頭が良いかというと、人に合わせるの上手というか、相手の表情や様子から気持ちを敏感に察知する力に長けている子が多いということ。

気持ちというのはある意味電波のようなものです。

 

雰囲気や「感じ」から何となく「この人怒っているな」とか「疲れているな」というのが分かることがあります。

 

それをキャッチする能力は個人差があります。

 

鈍感な人は全くそういうのがわからず、口で伝えてやっと「そういうことか」と気持ちを理解できる人もいます。

 

不登校の子どもはそうしたあいての気持ちをキャッチするということに長けています。

 

「相手がこう考えているんだろうな」

「こう感じるんだろうな」

 

というのを瞬時に感じてしまうのです。

 

こうした繊細さも不登校の特徴です。

 

相手に合わしてしまい気疲れする

そうなると、つい相手に合わせすぎてしまいます。

 

合わせ方は人それぞれですが、共通するのは自分がなかなか出せないこと。

 

「そうだよね」

「そうなんだ」

 

と相手に合わせ過ぎてしまい、自分の気持ちや考えを出すことができなくなります。

 

また、不登校の子どもは「独特の感性」を持っており、「人とは違う」という感覚の中で、日々過ごしてします。

 

自分がどう考えているかもわからないし、どう自分の気持ちを出していいかもわからない。

 

ただ、一生懸命相手に合わせているだけの毎日。

 

これが不登校になる子の世界です。

 

そんな状態で心身共に疲れている中でも、学校に行けば笑顔で人に合わす生活を続けます。

 

それしかやり方がわからないからです。

 

ある日急に限界が来る

こういう状態の中で、生きる力が少ない子は、心身ともに疲弊してしまい、ある日急に限界が来ます。

 

最初は「わからないけど、お腹が痛い、頭が痛い」と身体症状で訴えるかもしれません。

 

もしくは「急に学校に行くのが怖い」と心理反応で訴えるかもしれません。

 

これは学校でのストレスの限界値を超えたために生じる反応です。

 

そして一日学校を休んだことで、さらにガラッと崩れていきます。

 

「もう学校に行くのが怖い、嫌だ、もう行きたくない!!」

 

これが不登校初期の子どもの心理状態です。

 

どうでしょうか?

 

この状態で、無理に学校に生かすことがかなり困難であることが分かるかと思います。

子どもの成長ペースに合わせた支援が大切

一度崩れてしまった人をもとの状態に戻すのは容易ではありません。

 

下手に戻そうとすると、取り返しのつかない状態になってしまうことも珍しくはありません。

 

そうした間違った対応をされたために、不登校の根本的な原因が全く解決できず、より重篤な状態になって心療内科に訪れた人たちを何人も知っています。

 

大切なのは子供の成長をどう支援していくかというスタンスです。

 

そのためには子どもをしっかりと理解すること。

 

それが一番の解決方法です。

 

こちらの記事もどうぞ

不登校の繊細さ①独特の感性・人とは違う感覚

不登校の繊細さ②人に合わせ過ぎてしまう

不登校の繊細さ③裏の裏まで読んでしまう

不登校の繊細さ④自分の気持ちがわからない

不登校の繊細さ⑤感情のコントロールができない

 

 

 

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