不登校・引きこもり専門カウンセラーの田中勝悟です。

 

今回は5回シリーズで不登校の繊細さについてお話をしたいと思います。

 

というのも、この繊細さという概念は、かなり幅広い意味があります。

 

それを一つ一つお話しさせていただければと思います。

 

1回目は「人とは違う感覚」です。

 

 

幼稚園の頃からある違和感

不登校のお子さんの多くは、小さい頃から「何か人とは違う」という感覚をもっていることが非常に多いです。

 

そのため、友達の輪に入ろうとしても、「なんかしっくりこない」という感じを持ちます。

 

不登校の子どもは独特の感性を持っています。

 

人とは違うという感じが幼少期からあり、そのため集団活動の輪の中になかなか入れない子どももいます。

 

単純に人の輪が怖いという場合もあれば、この場に自分がいてはいけないんじゃないかという曖昧な場合もあります。

 

「人とは違う感覚」はなかなか気づきにくい

こうした「人とは違うという感覚」はなかなか周りも本人もなかなか気づきにくい傾向にあります。

 

しかし、思春期に差し掛かると、この感覚は一気に出てきます。

 

自我が出てくると、自分の感覚や感性が一気に花開いてきます。

 

そこで不登校の独特の感性や「人とは違う」という感覚が自覚できるようになってきます。

 

といっても、すぐに「あ、自分は人と違うんだ」とすぐにわかるようなものではなくて、急に人の言動が気になったり、些細なことで傷ついたり、疲れやすくなったり、身体症状に出やすくなったりと、本人もなぜそうなっているのかわからない形で出てくるのです。

 

みんなと同じような感覚であれば、お友達と共有することで、「自分だけじゃないんだ」と思えるようになります。

 

これを専門的には「自己受容」と言ったりします。

 

しかし、不登校の子どもと同じような感覚の友達はなかなかいないので、自分の気持ちを共有することがなかなかできません。

 

人はわかってくれる人がいて、初めて自分を理解できるようになるものです。

 

よくわからないまま、気疲れしてしまい、ある日エネルギー切れしてしまって学校に行けなくなるのです。

 

人はよくわからない状態ほど、しんどい状態はありません。

 

この独特の感性、人とは違うという感覚を持っているのが不登校の一番の特徴でもあります。

 

自分は人と違っていいと思えるかどうか

「人とは違う感覚」が不登校の原因だと言っても、じゃあどうすればいいのかということについてですが、答えは「人とは違う自分を受け入れること」です。

 

別にみんなと一緒じゃなくてもいいい。

 

人とは違っていても別に大丈夫。

そういう風に思えたら、不登校は解決します。

 

有名な臨床心理士である河合隼雄先生は、「不登校はさなぎの状態だ」と話されていました。

 

それは「人とは違う」という感覚をいかに受け入れていくかという不登校回復のプロセスを見事に描いている言葉だと思います。

 

そのためには、子どもの感性をしっかりと理解する人がいることが必要不可欠です。

 

そうした人との関わりが、子どもの自己受容を促進し、子どもの可能性を広げていくのだと思います。

 

こちらの記事もどうぞ

不登校の繊細さ①独特の感性・人とは違う感覚

不登校の繊細さ②人に合わせ過ぎてしまう

不登校の繊細さ③裏の裏まで読んでしまう

不登校の繊細さ④自分の気持ちがわからない

不登校の繊細さ⑤感情のコントロールができない

 

 

 

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