脳卒中・脳梗塞ランキング
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⭕脳卒中(脳出血・脳梗塞)と線維化の病気
線維化の病変で調べると
線維化とは、組織中の結合組織が異常増殖する現象のことをさします。
線維化は脳以外の全てのほぼ全身の全てので発生します。
①深部グループ−1(=内蔵グループ)
②浅部グループ−2(=骨格筋グループ)
① 深部グループ−1(=内蔵グループ)
●心臓(心筋線維化による拡張型心不全→不整脈や突然死)
●肺(線維化で間質性肺炎)
●肝臓(線維化で肝硬変)
●腎臓(線維化で慢性間質性腎炎)
●膵臓(線維化で慢性膵炎)など
参考図→人間の身体(臓器・内蔵)−PIXTA
これらの臓器は、身体の深部に存在して線維化を起こすと、最終的に機能不全に陥ります。
深部グループ−1(=内蔵グループ)は身体の深部に存在しますから、機械的刺激が影響を及ぼす事は少ないか難しいです。外科処置以外では薬に頼らないことには改善しません。しかも完全回復は困難です。
そして、
② 浅部グループ−2(=骨格筋グループ)→
筋肉(骨格筋)筋膜・腱・靭帯・関節・関節周囲組織は身体の浅部に存在して、線維化を起こし、硬くなって動き難いという機能不全=拘縮(寝たきりで不動状態が続く場合・脳卒中など)を起こします。
補足→脳卒中(脳出血・脳梗塞)の場合は、弛緩性麻痺→痙縮→拘縮と進行します。
参考図→筋肉解剖図309
しかしながら、
浅部グループ−2(骨格筋グループ)は身体の浅部・表面近く存在しますから、機械的刺激で血流改善・低酸素状態・慢性的炎症の改善・筋肉ポンプの再稼働により影響を及ぼす事が可能で、過剰な損傷修復反応(=血液・酸素不足なのに無理に修復しようとすること)の阻止による線維化の阻止、改善を期待出来ます。
そこで、機械的刺激としてビューティローラーやベルトバイブレーターマシンが重要になって来ます。
脳血管障害の後遺症の運動障害を回復させるために繰り返しの強制的・受動的な深部筋肉まで届く強烈な機械的刺激を起こすマシン=ビューティローラーを主に使用して展開して行くことが、私の唱える3Mメソッドです。
補足→線維化を引きおこす線維芽細胞は、ガン間質組織内にも多数存在しており、ガンとの関連についても研究されているそうです。
●線維化のメカニズム
正常な組織では、組織障害により炎症反応が起きると、マクロファージによる免疫応答とともに、TGF-βなどの炎症性サイトカインが分泌されます。炎症性サイトカインは、線維芽細胞の増殖と、筋線維芽細胞への分化を促進します。筋線維芽細胞は、細胞外マトリックスを構成するコラーゲンを産生し、修復の材料として十分な量が供給されることで炎症部が治癒していきます。
一方、
血流障害・低酸素状態で慢性的な炎症が発生している組織では、過剰な損傷修復反応(=血液・酸素不足なのに無理に修復しようとすること)により、筋線維芽細胞によるコラーゲンが吸収されずに、コラーゲンが沈着することで、線維化が進行していき、最終的には臓器の機能不全につながっていきます。
参考図→線維化のメカニズム−顕微鏡観察ラボ
脳卒中(脳出血・脳梗塞)は交通事故などによる回復が困難な脊髄損傷(脳からの経路=錐体路・錐体外路が切断・遮断されている)とは異なります。
脊髄損傷は一度傷んだ脊髄が完全に回復する可能性はほぼ0(=自力0・しかしIPS細胞などの脊髄再生医療に期待出来る?)です。
一方、脳卒中(脳出血・脳梗塞)は脊髄損傷と違って、脳神経は阻害因子の存在により再生しませんが、脳までの経路(錐体路・錐体外路)は保持されています。
また、脳の可塑性(環境に応じて変化する能力)も判明しています。
辛うじて生き残っている脳のペナンブラ領域の新しい回路(=脳神経細胞のシナプス結合によるネットワーク形成)が機能を代用してくれます。また、経路の肩代わりもあります。
しかも、浅部グループ−2(骨格筋グループ)→筋肉(骨格筋)筋膜・腱・靭帯・関節・関節周囲組織は身体の浅部に存在していますから、
機械的刺激により血流障害の改善・低酸素状態の改善・慢性的炎症状態の改善により筋肉ポンプが再稼働し始めて、線維化の阻止を期待出来ます。
参考→3Mメソッドのメカニズム→
筋肉の線維化から筋肉の再生のメカニズム+周辺組織の変性−1+2+3(2023年06/13)
https://ameblo.jp/hapikuni/entry-12807470327.html
https://ameblo.jp/hapikuni/entry-12807566817.html
https://ameblo.jp/hapikuni/entry-12807567251.html
まとめると、
① 脳までの経路が保持されている(錐体路・錐体外路)
② 脳の可塑性(新しい回路作成)
③ 経路の肩代わり(右脳に問題あり→左脳が肩代わり・交叉支配→ストレート支配)
④ 浅部グループ−2(骨格筋グループ)は身体の浅部にあり、機械的刺激を受けて変化する事が可能
⑤ ビューティローラーなどの繰り返しの強制的・受動的な強烈な機械的刺激を与えるマシンが現在存在する。
これらの理由で、
脳という場所でトラブルを起こしたことは回復の期待が出来るという意味で幸運とも言えるでしょう。
以前にも書きましたが、麻痺側が動き出したら脳からの指令が筋肉に伝わって来ていることを意味します。脳からの指令が伝わらないことが原因で起こる脊髄反射の異常亢進の痙縮は、次第に失くなって行くでしょう。
痙縮を必要以上に恐れずに、ビューティローラーを使用して、筋肉を解し柔らかくすることで完全回復への道が開かれて行くと思います。
完全回復への鍵は、拘縮+老化と筋肉を柔らかくすることとの競争なのだと思います。
自分の老化を忘れてはいけません。
だから、アスリート並のしなやかで柔らかく筋力のある筋肉とリハビリを加速(回数・負荷増やす)させる意識が必要なのです。