こんにちは。
人と組織を咲かせる人財育成コーチ
吉田裕児です。

 

日曜日、フィギュア全日本選手権女子の大会があり、
演技を終えた選手たちの涙がとても印象的でした。

 

限界に挑み、葛藤と向き合ってきたからこそ
自分を愛おしく、誇らしく思えたのだと。

 

私たちも同じです。
悩み、向き合っている今の自分を、
愛おしく、誇らしく思っていいのだと思います。

 

そんな自分で今週も
誰かの花を一緒に咲かせていきましょう。

 

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今週の名言

 

人は、
自分に関心を向けてくれる人のために、
力を発揮する。

 

‐作者不明‐

 

関心を向けるだけで
心はつながっていく
そのまなざしが安心になり
声が生まれ
職場は静かに変わっていく

 

そんな思いで物語を書きました。

 

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災害(トラブル)がなくなる本当の理由
~ルールや仕組みの前に、大切にしたいこと~

 

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ちゃんと指示は出している。
困ったら聞いてくれればいいとも伝えている。
それでも、現場では声が上がらない。
 
前回までの物語では、
災害やトラブルの多くが、
ルールや仕組みの問題ではなく、
関係性や関わり方の積み重ねによって起きていることを見てきました。
 
では、
災害やトラブルが起きにくい関係性や関わり方は、
どのようにすれば生まれるのでしょうか。
 
それは、
職場の中で、仲間同士が自然に声をかけ合えるようになることです。
 
今回は、職場がそんな雰囲気へと変わっていくために、
現場リーダーはどんな考え方で、どんな関わりをしていけばよいのか。
前回に引き続き、加藤職長と吉田部長の対話からご紹介します。
 
(※加藤職長は、ある建設現場の現場リーダー。
 吉田部長は、その上司であり教育担当です)
 

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吉田部長
前回、災害の原因を
本人の不注意だけで終わらせないことが大切だと伝えたけど、
次に何をすればよかったかな。
 
加藤職長
本人の不注意を招いた、本当の原因を考えてみることだと思います。
 
吉田部長
いいね。一歩進んだね。
では、それを考えるために、
作業員の不注意が少ない現場、
つまりトラブルの少ない職場をイメージしてみよう。
どんな現場かな。

 
加藤職長
うーん……
作業員同士が、声を掛け合っているイメージが浮かびます。
 
そう考えると、うちの現場は、
作業員同士でも、あまり声を掛け合っていないかもしれません。
 
困っていても、
誰も何も言わずに作業を進めてしまうというか……。
 
吉田部長
それに気づいたのは、大きな一歩だね。
 
では、
「声かけのある現場」になるために、
何か特別なことが必要だと思う?
 

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加藤職長
ミーティングを増やすとか、
新しいルールを決めるとか……でしょうか。
 
吉田部長
実はね、
声かけのある職場は、
つくろうとして生まれるものじゃない。

 
日々の関わりの中で、
結果として生まれているものなんだ。
 
そのために、まず一番大切なことは何だと思う?
 
加藤職長
日常のコミュニケーション……でしょうか。
 
吉田部長
そう。まずは挨拶だね。
「おはよう」「こんにちは」。
 
次に、労いと感謝。
「お疲れ様」「ありがとう」。
 
こうした言葉を、
職長である加藤職長から、先にかけているかな。
 
加藤職長
……正直、忙しいと、
用件だけ伝えて終わってしまうことが多いです。
 
吉田部長
挨拶や労い、感謝を
自分から続けていると、
作業員の中に、こんな感覚が芽生えてくる。
 
「この人は、自分のことを気にかけてくれている」
 
その感覚が、
声を出してもいい土台になるんだ。
 
できれば、笑顔でね。


笑顔は、
「あなたを受け入れています」というメッセージになる
から。

 

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加藤職長
なるほど……。
でも、声を掛けても、
あまり話してくれない人もいます。
 
吉田部長
そんなときは、焦らなくていい。
 
「最近どう?」「調子はどう?」
 
そんな一言で、
相手が話し始めるきっかけをつくってみよう。
そして、しっかり話を聞く。
 
相手が話し始めたら、
「そうなんだ」「そう考えているんだね」
と、まず受け止める。共感することだ。
 
加藤職長
つい、
「それは違うんじゃないか」と
言いたくなってしまいます。
 
吉田部長
その気持ちはよくわかる。
 
でも、ここでは
正そうとしなくていい。
結論を急がなくていい。
 
「他には?」
「もう少し詳しく教えて?」

 
関心を持って聞き続けると、
少しずつ本音が出てくる。
 
「話しても大丈夫だった」
その経験が、
職場の空気を変えていくんだ。

 

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加藤職長
なるほど……。
これは、やっていませんでした(汗)。
 
吉田部長
もう一つ大切なのが、
加藤職長が現場に行ってやることだ。
何だと思う?
 
加藤職長
進捗を確認する声かけと、フォローですね。
 
吉田部長
そう。
ただし、管理やチェックじゃない。
 
「困ったことはない?」
「どうしたい?」
「協力できることはある?」

 
質問しながら、
作業員の小さな一歩に気づく。
 
「いいね。できているね」
「その調子。こうしたら、もっと良くなるよ」

 
リーダーから、
そんな声かけとフォローがあると、
声は自然に出るようになる。
 
加藤職長
結局、
職長である自分の関わり方次第、
ということなんですね。
 
吉田部長
その通りだよ。
一番大切なのは、
メンバーへの関心だ。
 
どんな気持ちでいるのか。
何を大切にしているのか。
その背景に、何があるのか。
 
リーダーがそこに関心を向け始めると、
それは職場全体に広がっていく。

 
やがて、それがその職場の文化になる。
 
加藤職長
正直、なんで自分だけが……と思うこともあります。
 
吉田部長
そう感じるのは自然だよ。
 
でもね、
それは職長の役割であり、
同時に、リーダーとして
視野が広がり、視座が高くなっている証拠でもある。
 
人としての器が大きくなっている瞬間なんだ。
そう考えると、少し嬉しくならないかな。

 
■今回の問い
 
【あなたの職場では、どんな声かけが生まれていますか。】

 

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次回は、この空気をさらに定着させる
「認める・勇気づける関わり」について深めていきます。
どうぞお楽しみに。

 

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