「森の死神」の続編。主人公は全身麻痺で盲唖の女。舞台は障害者の施設。正体不明の人物が彼女を襲う。猟奇的に殺される犠牲者たち。(∪^ω^)わんわんお! [?]

エリーズ・アンドリオリ:全身麻痺の女性
イヴェット・ホルジンスキー:エリーズの介護人

フランシーヌ・アチュウェル:CLMPAHの所長
ヤン:同訓練士
ユゴー:同
マルチーヌ・パスクワリ:同
レイモン夫人:同コック

マガリ:CLMPAHの患者, 知的発達障害
レオナール・ド・カンセー:同, 運動機能障害, 天文学者
クリスチャン・ルノワ:同, 反響言語症
レティシア・カステリ:同, 下半身不随
ジャン=クロード:同, 進行性の麻痺, ビデオカメラをいつも肩に担いでいる
ベルナール:同, ガンザー症候群, 強迫神経症
エミリー・ドマング:同, ダウン症候群
クララ・リナルディ:同, フェニルケトン尿症
ジュスチーヌ・ロンバール:同, 盲目

フェルナン・アンドリオリ:エリーズの叔父
マリオン・エヌカン:ホームレスの女性
ソニア・オヴァール:“ムーンウォーク”のホステス
タンタン:ソニアの飼い犬
ヴェロニク・ガンス:スキーのインストラクター
エルヴェ・ペイヨ:同
クラリー:羊飼い, フェルナンの幼馴染
D・ヴォール:謎の男
B.A.:作家

フィリップ・ロリユー:憲兵隊上級曹長
シュナベル:ロリユーの部下
メルカンティ:同
モレル:同
デュピュイ:同



爆弾テロに巻き込まれ、目も見えず口も利けなくなった全身麻痺の女性、エリーズ・アンドリオリの身に襲い掛かった恐ろしい事件ももう過去の話。しかしその事件の中で彼女は左腕を動かせるようになっただけではなく、その体験談が作家B.A.の手により本となったことで、ちょっとした収入も得た。そして彼女は一躍有名人となっていた。

有名人なのだからファンレターが送られてくるのも当然だったが、B.A.から転送されてきたファックスの内容を知ったエリーズは大いに困惑した。

「親愛なるアンドリオリさん。あんたは天使だ。俺には抑えきれない。天使を見た途端、俺の中のすべての悪魔が目を覚ます。敬具。D・ヴォール」


雪山にある叔父の別荘に滞在し始めたエリーズは、見知らぬ人物から贈り物を手渡された。それは肉屋の宣伝シールが付いているステーキ肉だった。エリーズとその介護人イヴェットは、さほど疑うこともなくそれを食べた。しかしその翌日、再び同じような肉の贈り物を受け取ったエリーズは、それを分析してもらうことにした。するとそれは、近所の殺人事件の被害者の肉と判明した。

そしてさらに新たな死体が作られ、その両目を贈られたエリーズは、もはやイヴェットと二人きりの山荘に滞在するのは危険と判断し、二人揃って“CLMPAH(成年障害者山岳レジャーセンター)”の施設へと移ることにした。

しかしエリーズに付き纏う正体不明の男――D・ヴォール――は巧妙に姿を隠し、執拗に彼女を付け狙うのだった。


※以下すべて反転表示。ネタバレ注意。



介護人イヴェットは彼女の介護対象が決して命を狙われていないという、己の信念を貫くことに心血を注ぎ、周囲の者たちは襲撃者のために自然な動作で標的から目を背ける。そして標的たるエリーズは健気にその心遣いに応え、可能な限りその台本通りの演技を心懸ける。

そんな序盤に半ばうんざりしつつも、本格推理ものっぽい気配が漂い始めた中盤で盛り返す。しかし終盤で超展開。いったいこれをどう捉えたらいいのか困惑しつつ物語は終わる。


いやー、これは僕には合わないわw ストーリーテリングの力のある作家だから、それなりに読ませてくれるけど、読み終わった後のガッカリ感たるやもう。なんか肩透かし喰らっちゃった。

介護人イヴェットの鈍さや憲兵隊長ロリユーの迂闊さ、叔父フェルナンの下半身が暴れん坊過ぎて制御不能なのは問題ではない。

主人公エリーズが危険を感じさせる偏執的なファンレターらしきものを受け取ったばかりにも関わらず、どこの誰ともわからぬ者にいきなり手渡された肉をあっさりと食べて、案の定、被害を受けたり、そんな目に遭ってなお、中身を確認できないのに贈り物を独りで開けてしまって、やっぱりひどい目に遭うのもまあいい。

しかし終盤の展開には付いて行けなかった。しかもおおまかな真相が暴かれてからが長いこと長いこと。エリーズたちがいたぶられたり脱出したりしながらの説明だから、話がなかなか進まない。

最後にバタバタと殺される者も含めると、死体は締めて20体。多けりゃいいってものじゃないw

登場人物である作家B.A.はもちろん本作の著者ブリジット・オベールを意図したものであろう。ネタが思い浮かばずに、切羽詰まって自分が持ち出したアイデアがこの連続殺人事件の一因になっているというのに、その作者たるB.A.はそんなことは大して気にしない。そんなことよりも、親しい者を亡くし、ズタボロになりながら危機を脱したばかりのエリーズに対し、良いネタができたとばかりにさっそくその体験記を渡してもらうほうが大事なのだ。その姿は作家のステレオタイプのパロディか、あるいは彼女はそれに近い心境を実際に経験したのだろうかw



[プロローグ] 体験談が作家B.A.の手により「森の死神」として出版され、エリーズは有名になっていた。D・ヴォールと名乗る人物から、彼女を天使として崇める奇妙なファンレターが届く。エリーズは雪山の別荘へと行くことになっている。
[1] エリーズ、ゲレンデに到着。エリーズの叔父フェルナンが多額の寄付をしている“CLMPAH(成年障害者山岳レジャーセンター)”の所長フランシーヌと知り合う。謎の人物から贈り物を渡される。中身は肉屋の宣伝シールが付いているステーキ肉。エリーズとイヴェット、それを食べる。謎の人物からの電話。エリーズに天使と呼びかけ、肉は美味しかったかと尋ねる。
[2] 肉屋はエリーズに贈り物は渡していない。この付近のアントルヴォーでは漂白剤を口の中に流し込まれ殺された、十字架に磔にされた身元不明の全裸の女の死体が発見されたばかり。エリーズ、CLMPAHの施設を訪問した後、帰宅。エリーズ、部屋で独りになる。窓の外に誰かがいる。またもや肉を渡される。肉の分析を憲兵に依頼。
[3] エリーズ、センターへ。エリーズへの贈り物は、アントルヴォーの女の死体の肉と判明。その女はエリーズに似ている。謎の人物からエリーズに電話。贈り物のことに触れる。
[4] 別荘にて。窓の外から雀の死骸が投げ入れられる。ヤン、訪問。ソニアもやって来て、ヤンとちょっとした口論。ソニアはアントルヴォーの殺人事件について何か知っているらしい。
[5] 電話が鳴り、この別荘の持ち主であるフェルナンの声が吹き込まれた留守録応答メッセージが流れる。電話の向こうではソニアが襲われている様子。しかしエリーズにはどうすることもできない。イヴェットが電話に出たときにはもうソニアは瀕死の状態。犬は逃したと告げて、沈黙。電話が切れる。連絡を受けた憲兵が発見したときには、彼女はもう死んでいた。ソニアの名付け親はフェルナン。誰かが贈り物を郵便受けに入れ、去って行く。中身は木箱に入った目玉。ソニアのものと見られる。
[6] 二人きりは危険ということで、エリーズとイヴェットはセンターに滞在することに。アントルヴォーの被害者はマリオン。殺人者らしき謎の男がエリーズに接触。胡椒の匂い。ナイフを持っている。間一髪、ソニアの飼い犬だったタンタンが現れ、そのおかげで謎の男は逃亡。タンタンはエリーズに懐き、ひとまずセンターで飼われることに。マガリ、エリーズに贈り物をした男がテレビに映っていると言う。スキー競技の観客の中にいたらしい。エリーズは謎の男をD・ヴォールと確信している。
[7] マガリが見たのは赤いスキーウェアを着た男。特定は困難。エリーズの部屋でマガリが首を吊って死んでいる。
[8] エリーズ、ヴォールが胡椒の匂いを振り撒いていたのは、犬の嗅覚を混乱させるためではないかと思い当たる。もしそうなら彼はセンター内部の者なのでは。ヴェロニクはかつて麻薬治療で入院していた。その入院中の病院にソニアは友人を訪ねていた。ジュスチーヌは“プシゴチック”というアート系の雑誌に実験芸術についての記事を書いたことがる。窓の外かららしきヴォールの声。エリーズはダーツの矢で射られる。近くにイヴェットとジュスチーヌがいたが、エリーズが流血するまで気づかなかった。ヴォールはいつも隙を窺っているらしい。
[9] エリーズ、口笛を聴く。その人物は喫煙者。マリオンとヴェロニクは同時期に同じ病院に入院していた。ソニアは従姉妹だというマリオンに定期的に会いに来ていた。ヤンは同時期にそこで研修していた。エリーズとマリオンとソニアの容姿は似ている。ジュスチーヌが誰かに電話。相手はフェルナン。二人は親密な関係。
[10] エレベーター内に首を刎ねられたヴェロニクの死体。ポケットの中にシガレット・ケース。自分がフェルナンから貰った物だとジュスチーヌは言う。ヴェロニクが盗んだらしい。クリスチャンの部屋から凶器が見つかる。マルチーヌは彼のアリバイを証言。憲兵たちの車のタイヤがすべてパンクさせられている。
[11] クララはエレベーター内でヴェロニカの首を持ったケープを纏った人物を目撃していた。ジュスチーヌを中心とした交霊会。子供の声。「死ぬうう。みんな死ぬうう!」 爆弾が炸裂。部屋の中は滅茶苦茶で負傷者多数。暖炉に隠れていた覆面の人物が爆弾を投げ込んだとレオナールは言う。ちょうどフェルナンが到着。暖炉の煙突を抜けた屋根の上に足跡。シガレット・ケースがジュスチーヌの所持品だったというのは嘘臭い。
[12] エリーズの横にジターヌ煙草の匂いの人物が座る。性別不明な囁きを残してすぐに立ち去る。ジュスチーヌの部屋に彼女の知らぬ写真が貼られている。エリーズやマガリが写っている。メルカンティがエリーズに迫る。ソニアはフェルナンの実の娘。
[13] ソニアはマリオンの妹で、ともにフェルナンの娘。フェルナンはCLMPAHの創設者。そこに息子がいるらしいが、誰なのかわからない。マリオンとソニア亡き今、その男には巨額の遺産を継ぐ資格がある。メルカンティが再びエリーズに激しく迫る。間一髪、他の憲兵が現れ、エリーズは危機を脱する。停電。ジターヌ男がエリーズの車椅子を壁に寄せた。彼とマルチーヌが会話している。マルチーヌは自由に歩き回っている異常者を警戒しているが、ジターヌ男にはそれを恐れる様子はない。一人きりになったエリーズ、シュナベルの死体に触れる。他の憲兵たち数人の死体らしきものもある。瀕死のモレルも事切れた。デュピュイが銃口をエリーズのこめかみに押し付けた。
[14] 種明かし。
[15] エリーズの危機。
[エピローグ] エリーズ、貪欲な作家の餌食となる。
連続児童殺人犯“森の死神”。被害者はそれぞれ体の一部を持ち去られている。犯人の正体を知るのは7歳の少女ヴィルジニーのみ。ヴィルジニーにその秘密の一部を打ち明けられたエリーズは目も見えず全身麻痺で、その内容を誰かに伝えることができない。エリーズの身に危険が及び始める。[??]

エリーズ・アンドリオリ:元映画館経営者, 全身麻痺の女性
イヴェット:エリーズの介護人
ブノワ:エリーズの亡き恋人
ヴィルジニー・ファンスタン:七歳の少女
ポール・ファンスタン:ヴィルジニーの父, 銀行の支店長
エレーヌ・ファンスタン:ヴィルジニーの母
レイボー博士:エリーズの担当医
コンブレ教授:神経精神科医
カトリーヌ・リミエ:運動療法士
ジャン=ミッシェル(ジャン=ミ)・モンディーニ:エンジニア
クロード・モンディーニ:ジャン=ミッシェルの妻
マニュエル(マニュ)・カンソン:航空会社の管理職
ベティ・カンソン:マニュエルの妻
ステファヌ(ステフ)・ミゴワン:建設請負業者
ソフィ・ミゴワン:ステファヌの妻
ジャン・ギヨーム:配管工
イサール:殺人捜査課の警視
フロラン・ガッサン:刑事
ヴィクトール・ルジャンドル:殺された少年たち
シャルル=エリック・ガリアノ:同
ルノー・ファンスタン:同
ミカエル・マスネ:同
マチュー・ゴルベール:同
ジョリス・カブロル:同



爆弾テロに巻き込まれて以来、エリーズは全身麻痺で車椅子生活となった。目も見えず口も利けず、周囲の者の多くは、もはや彼女に意識があるとすら思っていなかった。

しかしエリーズの意識はしっかり戻っていた。彼女の耳は聞こえ、皆が何を話しているのかもわかっていた。なんとか左手の人差し指を上げ下げできるようになった彼女は、自身の意識が戻っていることを伝えようとしていたが、なかなかその望みは叶わなかった。


いつものように看護人のイヴェットによって車椅子の散歩中だったエリーズに、見知らぬ少女が話しかけてきた。エリーズの指の動きから、彼女に意識があるとすぐに気づいた少女は、不気味な話をした。“森の死神”が子供たちを殺し回っているというのだ。

それは作り話だろうと思いたかったエリーズだが、少女が挙げた子供は実際に殺されていた。しかも少女は、その中の一人の死体が発見される前にそれを知っていたのだった。


エリーズに意識があり、耳が聞こえているとわかってから、彼女の生活は多少社交的となった。あの少女――ヴィルジニー――の両親とも知り合いになった。エリーズには自分の姿を見ることはできず、確かめようがないのだが、どうやら彼女は今でもそこそこ美人らしく、彼女に惹かれる男もいるようだった。


イサールという警視がエリーズのもとを訪れた。彼はヴィルジニーが何かを知っていると見ており、彼女と親しいエリーズから情報を引き出そうとやって来たのだ。エリーズはヴィルジニーが犯人を知っていること、その名前は教えてくれなかったことなどを彼に伝えた。


ある日、エリーズに好意を持つ男の一人、ステフが彼女を家に送り届けようと、車椅子を押していた。ところが不意にエリーズの背後で何かが倒れるような音がして、ステフの声が途絶えた。すると彼女を載せた車椅子は猛スピードで走り出し、そのまま池の中に飛び込んだ。

どうやら誰かがステフを背後から殴り倒し、その人物が車椅子ごとエリーズを池に落としたらしい。エリーズは誰かに命を狙われていた。そしてその人物はおそらく“森の死神”。


※以下すべて反転表示。ネタバレ注意。



フランスの女性作家、ブリジット・オベールの第4作。謎解きには重点を置いていないサスペンス。でも伏線・手掛かりはそれなりに。主人公は全身麻痺で、迫る犯人の魔の手に対してほとんど何もできず、それを他人に伝えることもできないというのが特徴。襲われるとわかっていても、それを避けることもできず、ただ待つことしかできない。

エリーズは何度も襲われるが、その理由が彼女にはさっぱりわからない。彼女は犯人の正体も知らず、それに繋がるようなものに心当たりもない。おそらく犯人はヴィルジニーが彼女に何か重大な秘密を漏らしたのだろうと疑い、そのために彼女を狙っているのであろうが、それならなぜ犯人は彼女よりもヴィルジニーの口を塞ごうとしないのか? もしやヴィルジニーは犯人と深い関わりが? そしてエリーズはヴィルジニーの実の父トニーの存在を知る。

犯人やヴィルジニーは、うっかり重大なヒントを漏らしたりもしているのだが、エリーズはその言葉を誤解してしまい、真相に気づかない。

作中でヴィルジニーの話のいくつかは嘘と見做されるが、それを嘘と見做す根拠にこそ犯人を指し示す手掛かりが隠されている。二つの話の齟齬は、裏を返せば…というもの。

いくらサスペンスものとは言え、警察がステフの死を自殺と片付けようとしているのは頂けない。彼はエリーズとの電話中に襲撃され沈黙したはずだが、大男の彼を黙らせるには強力な武器による一撃が与えられたはず。それが銃であったにしろ鈍器であったにしろ、簡単に別の場所での拳銃自殺として偽装できるとは思えない。



[1] 大怪我をして全身麻痺となったエリーズは目も見えず、話すこともできないが、意識はあり、耳は聞こえている。左手の人差し指を上げることはできるようになった。しかし周囲の者は、彼女の耳が聞こえ、意識があることに気づいてない。ある日、エリーズはヴィルジニーに話しかけられ、“森の死神”が子供たち(ヴィクトール、シャルル=エリック、ルノー、ミカエル)を殺したという話を聞かされる。その後、エリーズは四人の子供が殺されたのは事実であると知るが、ヴィルジニーはミカエルの死体が発見される前にそれを知っていた。
[2] エリーズはヴィルジニーの両親とも知り合う。エリーズの耳が聞こえていることにイヴェットがようやく気づく。エリーズは指の動きでわずかに意志を他人に伝えられるようになった。
[3a] イサール警視――ヴィルジニー曰く「ピエロみたいな顔」の人――がエリーズを訪ねて来る。彼は連続児童殺害事件の手掛かりについて、ヴィルジニーがエリーズに何かを話したのではないかと尋ねる。エリーズはヴィルジニーが犯人を知っているらしいこと、でもその名は明かしてくれなかったことなどをなんとか伝える。イサールもいくつかのことをエリーズに教えてくれる。ルノーはポール・ファンスタンとその先妻との間の子で、ヴィルジニーの義兄。イサール、立ち去る。
[3b] 誰かがエリーズの体に触れる。針のような物でエリーズの腕に文字を描いている。「SALOPE(あばずれ))」? その人物はエリーズの体中をチクチクと突き刺す。イヴェットの声がする。正体不明の人物が遠ざかって行く。
[3c] 誰かがエリーズの体に触れる。先ほどの人物と違い、彼女を優しく愛撫し、キスをする。
[3d] ステフがエリーズの車椅子を押している。彼はエリーズに好意を持っていると告げる。突然に車椅子が止まる。後ろでは何かが倒れたような気配。ステフは無言。車椅子が再び動き出す。速度を増し、ガタガタと揺れる。明らかに帰宅の道筋ではない。車椅子ごとエリーズは池に沈められた。
[4] エリーズはギヨームによって救助された。エリーズはイサールから、ステフが鈍器で後頭部を殴られ、血まみれで倒れていた(死んではいない)と知らされる。イサールによると、ヴィルジニーは連続殺人犯について何かを知っているのであろうが、まったくの真実ばかりを話しているのではないという。たとえばルノーの殺害時には彼女は風邪を引いており、さらに雨が降っていたこともあり、家から出なかった。それは彼女の母のエレーヌが明言している。そしてミカエルの場合も彼女が分譲地の外に出たはずはないという。エレーヌはルノーの一件以来、ヴィルジニーについて特に気を使うようになっており、彼女はすぐに帰宅し、庭で遊んでいた。エリーズはマスコミにも漏れていない情報を得る。被害者たちはそれぞれ異なる体の一部を持ち去られている。
[5a] ステフがエリーズを訪問。彼女を守れなかったことを謝罪し、再び特別な好意を伝え、帰っていった。
[5b] エレーヌが図書館から借りてきた朗読テープをイヴェットが掛けているが、エリーズはそれをあまり気に入っていない。
[5c] ヴィルジニーから聞いた次の犠牲者“マチュー”が誰なのかわかったが、エリーズにはそれを他人に伝えるすべがない。結局すぐにマチューは殺されてしまった。ガッサン刑事がやって来た。イサールは今はパリにいるという。
[5d] マチュー殺害を知りパリから急ぎ戻ったのか、イサールがエリーズを訪ねてきた。犯人は車を使用している可能性が高いという。
[6] ヴィルジニーが誰かに話しかけている。それはルノーで、彼はヴィルジニーが独りきりのときに会いに来るという。
[7a] エリーズとファンスタン一家とのドライブ。ポールとエレーヌの夫婦仲が悪化している様子。白のステーション・ワゴンに乗ったステフを見たとエレーヌが言うが、ポールはそれを見つけられなかった。
[7b] 警察は白いステーション・ワゴンを捜している。ステフの車は青のBMW。
[7c] エリーズ、電動車椅子を入手。制限付きながらも自らの意志での移動が可能になる。ソフィの自殺の報が入る。ステフが別れ話を持ち出したせいではという噂。イサールによると、他殺の疑いが濃厚。ステフが白い車に乗っていた目撃情報も入っているという。エリーズには、ポールとエレーヌが彼を売ったのだと察しが付く。様々な要素を総合して、ステフに逮捕状を出さないわけには行かなくなっている。妻殺しだけではなく、連続児童殺害事件の犯人としても。
[8] エリーズは自宅にいる。ステフから電話が来る。留守番電話が作動する。何やら恐ろしい陰謀があり、エリーズの身も危険だという。「やめろ!」という声とともに話は途切れる。衝撃音と荒い息遣い。通話は切れた。それからしばらくして、家の窓が破られ、誰かが侵入した。イヴェットとギヨームが帰って来て、侵入者は立ち去った。留守番電話に残されたステフのメッセージは消されていた。
[9] イヴェットが負傷し、エリーズは一時的にファンスタン家で世話されることとなった。エレーヌはソフィを殺したのはステフではなく、誰なのかわからぬが、ソフィの愛人ではないかという。エリーズはソフィの愛人はポールなのではないかと思い当たる。もし連続殺人犯がポールなら、ヴィルジニーが彼を庇ってその名を明かさないのも説明がつく。しかも彼は白いステーション・ワゴンを持っている。ステフが拳銃自殺したニュースがテレビから流れる。
[10a] ガッサン、訪問。警察はステフの自殺に疑念を抱いている。真犯人が彼に連続殺人の罪を被せる罠ではないかと。
[10b] エリーズ、おしゃべりなクロードとの散歩。ソフィの愛人はマニ。
[10c] ポールはヴィルジニーの実の父ではない。エレーヌによると、ヴィルジニーはそれを知らない。実の父は「トニー」。
[10d] マニュエルにはマチュー殺害時のアリバイがある。イサールによると、容疑者のトップスリーはジャン=ミ、ポール、ギヨーム。
[11a] エリーズ、左腕を上げられるようになる。エレーヌはポールと喧嘩して家を出ており、ポールは彼女を捜し回っている。ジョリスが列車に轢かれ即死のニュース。ヴィルジニーは死神がジョリスを線路に突き落としたのだと言う。
[11b] エレーヌによると、トニーは現在は精神病院に監禁されている。彼女は彼に腕を折られたこともある。彼女の父も暴力的な男だった。そのせいで彼女はポールの些細な暴力的な振る舞いも耐えがたい。
[12a] イヴェットは朗読テープをセットして買い物に出かけた。ところがテープが止まり、再び動き始めたとき、エリーズは異変に気づいた。それは殺人犯の告白。殺人の場面の録音。誰かが彼女のそばにいた。その誰かは彼女の体に刃物を突き立てた。エリーズは無我夢中で左腕を振り上げた。イサールがやって来た。それで不審人物は逃げ去ったらしい。テープは持ち去られていた。
[12b] エリーズは救急車で病院に運ばれた。エリーズの部屋にはナイフが落ちていた。どうやら彼女が振り上げた腕は犯人を直撃していた。イサールは入院したエリーズを訪問。犯人の指紋や血痕は見つからなかったことなどを話し、帰って行った。時刻は午前3時。なぜこんな時刻に彼はやって来たのか? 後にエリーズはイサールが死んだことを知らされた。彼が死んだのは、彼女に会いに来る前だった。イサールについて皆が話している。「彼はどう見ても飲み過ぎだった」 エリーズの知る彼は酒の匂いをさせていたことはない。「あと何ヶ月かで定年を迎えるはずだった」 彼はそんな歳には思えなかった。「相当なヘビースモーカーだった」 彼からはタバコの匂いはしなかった。エリーズは彼女のもとを訪れていたイサールが偽者だったとを知った。
[13a] 偽イサールの正体はトニー。彼は近所の8歳の少年の殺人容疑で逮捕されていたが、2年前に病院を脱走して以来、行方知れず。
[13b] イヴェットとエリーズが乗った車をエレーヌが走らせている。突然、エレーヌが声を張り上げ、エリーズは意識を失う。
[13c] 意識を取り戻したエリーズは、事故に遭ったのだと思い当たる。トニーが現れる。
[14] 小箱の中に殺人犯の戦利品が収められている。
[15] 事件の真相。マニュについての誤解が解ける。
[エピローグ] ファンスタン夫妻の葬儀。エリーズは手術を受ける。
モース警部シリーズの長編第10作。1年前から行方不明のスウェーデン人女子学生。警察に送られてきた、失踪事件について示唆する謎の詩。[???]

カリン・エリクスン:失踪したスウェーデン娘
イルマ・エリクスン:カリンの母
クレア・オズボーン:モデル・エージェンシーの女
アラン・ハーディンク:ロンズデール・カレッジ特別研究員
リン・ハーディング:アランの妻
セーラ・ハーディング:アランの娘
デービッド・マイクルズ:森林管理人
キャシー・マイクルズ:デービッドの妻
ジョージ・デイリー:庭師
マーガレット・デイリー:ジョージの妻
フィリップ・デイリー:ジョージの息子
アラスデア・マクブライド:“セカム・ビラ”の住人
ジェームズ・マイトン:ポルノ雑誌編集者
ミシェル・トンプスン:モデル・エージェンシー経営者
セリーナ:ミシェルのアシスタント
オードリー・モリス:YMCAの管理人
ハワード・フィリップスン:“タイムズ”学芸部長
ドロシー・エバンズ:エリクスン一家の知人
ジム・オケーン:“コッツウォルド・ハウス”の主人
アン・オケーン:ジムの妻
ウイリアムズ:“コム・ロッジ”の番人
マックス・プリン:病理学者
ローラ・ホブスン:マックスの部下
ストレンジ:主任警視
ハロルド・ジョンスン:主任警部
ルイス:部長刑事
モース:主任警部



警察に届いた謎の詩をきっかけに、未解決となっている1年前のスウェーデン人女子学生失踪事件に再びスポットが当てられた。

姿を消したのはカリン・エリクスン。彼女はロンドンからヒッチハイクでオックスフォードに辿り着き、そこで一両日を過ごしたと見られているが、その後の彼女の足取りは掴めなかった。死体は見つかっていないが、警察は殺人事件の可能性も考慮してした。


上司から事件を担当するように指示され、休暇を早めに切り上げたモース主任警部は、目星を付けたワイタムの森を捜索。白骨化した死体をさっそく発見する。


※以下すべて反転表示。ネタバレ注意。



モース警部シリーズももう10作目。シリーズのいくつかの作品のプロットを流用しており、分量は最大級。まさにこれまでの作品の集大成…と言うには無理があるw 思わせぶりな日記が挿入されるのも、モースが事件を引き受けるまでの焦点の定まらないダラダラした展開も、いつも通りと言えばその通りだが、やっぱキツイわw

本作のモースには何か後ろめたいところがあるのか、その言動がいつもよりは抑え目で落ち着いた印象。(事件捜査でもないのに勝手に初対面の人物のプライバシーに忍び込んだりしてるけど)


後半のジョージ・デイリー殺害にはアリバイ・トリックが使われている。それは9時45分にデイリーを射殺し、すぐに死体を彼の車に乗せ、共犯者がデイリーに変装して、10時以降に別の場所でわざと目撃され、その後に死体を遺棄するというもの。これでデイリーは10時以降に殺されたと見做され、10時以降のアリバイを持つ殺害者は安泰となる。

しかし作中ではデイリーが最後に目撃された時刻が曖昧にしか記述されておらず、二点間の距離やその移動に必要な時間などの補足情報もロクにない。殺害者の「10時ちょっと過ぎ」のアリバイがどの程度堅固なものなのか読者にはわからない。不可能性の説明があまりにも不足しており、トリックが解明されてようやく読者は詳細を知らされる。何せそのアリバイがどんなものなのかよくわかってなかったのだから、それが解明されようが感動などあろうはずもなく、「へー、そうなんだ」としか言いようがない。

トリックの出来の問題ではなく、その提示の仕方がヘタ。

容疑者のライフルが殺害に使用された形跡はなかったというトリック(?)には呆れるばかり。


本作でモースの友人が死ぬ。それはその重大さに見合った扱われ方とはとても思えない。ストーリー上の必然性もなく、その場面こそとても重いものだが、すぐに忘れ去られてしまう。あるいは後の作品への伏線かもしれない(この時点では僕はまだ読んでない)が、本作に限れば何を狙って書かれたエピソードなのかまったく理解できない。まさかその後任として若い美女を登場させたかっただけではあるまいが…。


詩人の正体についての謎はオマケ程度。



[序章] 女が自身の罪を神父に告白している。
[1] モース主任警部、休暇へ。
[2] モース、ライム・リージスにあるベイ・ホテルにチェックイン。
[3] モース、“ミセス・ハーディング”と出会う。“タイムズ”紙の記事に興味を惹かれる。
[4] “ミセス・ハーディング”は偽名の疑い。
[5] ある男の日記からの抜粋。
[6] モースから“ミセス・ハーディング”への手紙に返信。
[7] “タイムズ”紙に掲載された詩。未解決となっている、スウェーデン人女子学生(カリン・エリクスン)の失踪事件について示唆するもの。
[8] ある男の日記からの抜粋。
[9] “ミセス・ハーディング”こと、クレア・オズボーンとモースとの語らい。
[10] ストレンジ主任警視、カリン失踪事件の再捜査をジョンスン主任警部に命じる。
[11] カリン失踪事件の概略。彼女の足取り。
[12] カリン失踪事件の概略の続き。7月9日、庭師のジョージ・デイリーが散歩中に彼女の遺留品であるリュックサックを発見。その中にはカメラ。撮影済みのフィルムが入っていたが、それは焼却した。彼の妻・マーガレットの働きにより、カリンの遺失物は警察の手に渡る。
[13] カリン失踪事件の捜査にはモースもわずかに関わっていた。彼のメモ。「(a)ジョージ・デイリーや彼の妻は自分のカメラを持っていたか? (b)7月9日(火)の天気は? (c)“縞が入っている。ZE+パンティーは?”(5字) (d)“デンドロコプス・マイナー”の生息地は? (e)“ロイヤル・サン”(あるいは“ホワイト・ハート”)ではどんなビールを出すか? (f)犬の名前は?」 (f)の回答はマイクロフト。モースはワイタムの森を捜索すべきと言っていた。ブレニムの捜索に力を入れていたジョンスンにしても捜索範囲の拡大には賛成で、それを求めたが、人手不足のために却下された。
[14] “タイムズ”紙に掲載された詩の分析。
[15] モースのメモについての回答。「(b):乾燥、晴天、華氏72度から74度、天気安定、夜間に霧発生の可能性あり。(c):Zebra。(d):それは鳥の名で、森林か公園。ワイタムにも生息。
[16] モース、ルイス宛に葉書を送る。詩の意味がわかったと書かれている。
[17] ある男の日記からの抜粋。
[18] クレア、“コッツウォルド・ハウス”にチェックイン。窓の外を歩くモースを見かけた。アラン・ハーディング、到着。
[19] “タイムズ”紙の投書欄。多くの素人探偵が詩の解釈に挑戦している。
[20] オケーン夫妻、新聞に掲載されたカリンの写真を見る。1年前に宿泊した娘のような気がする。
[21] クレア、モースの自宅を訪ねる。彼女の住所を用いて新聞に投書したことを追及。
[22] “タイムズ”に掲載された投書。「ワイタム」いう言葉が隠されていると指摘。
[23] クレア失踪事件がジョンスンからモースへと引き継がれる。
[24] モース、ワイタムの森へ。森林管理人のデービッド・マイクルズから、死体を隠すのに適した場所の情報を得る。
[25] ワイタムの森で人骨が見つかる。
[26] 警察医マックス、死体発見現場に到着。
[27] モース、次の作戦を検討。
[28] モースとルイス、デイリー宅を訪問。ゴミ焼却や玄関に無造作に置かれたライフルについてなど、ルイスは違法行為を指摘。教師の話によると、フィリップ・デイリーは模範的学生ではないらしい。
[29] モース、デイリー宅を再訪。フィルムをすぐに焼き捨てたという嘘を暴き、それを現像した写真12枚のうち、7枚を入手。モースが去った後、マーガレットは残りの5枚(カリンの挑発的な裸・半裸体が写ったもの)を処分。
[30] マックス、冠状動脈血栓症で入院。
[31] 盗難車に撥ねられた少女が死亡。
[32] モース、マックスとの最後の面会。ワイタムの森で発見された人骨は男のもの。その死体の主はカリンではないと判明。
[33] 若者たちの暴走行為が大きな社会問題となっている。
[34] モース、写真に写っていた家“セカム・ビラ”に到着。そこの住人・アラスデア・マクブライドに、その前に住んでいた人物について尋ねるが、会ったこともないという。
[35] モース、不動産屋を訪ね、1年前に“セカム・ビラ”に住んでいた人物の名がアラスデア・マクブライドであると知る。すぐに“セカム・ビラ”に引き返したが、既にマクブライドの姿はなかった。
[36] “セカム・ビラ”の捜索。ポルノ撮影スタジオらしき様子。客のリストを見つける。ジョージ・デイリーやアラン・ハーディングの名が並んでいる。女の写真もある。その中の一つにはクレアが写っている。
[37] モース、マックスの肝臓について考える。
[38] ルイス、スウェーデンに入国し、カリンの生家へ。彼女の母イルマ・エリクスンと面会。カリンは三姉妹の一人。ルイス、三人が写る写真を借りる。
[39] モース、ハーディングと面会。ハーディングたちは“セカム・ビラ”でしばしば女の撮影会を行なっていた。写真に写った男はジェームズ・マイトン。何でも屋のような人物。ハーディングはクレアを愛している。
[40] ワイタムの森の中から男が何かを持ち去る。
[41] カリンの足取りの一部が判明。彼女はカネで体を売らなかった。
[42] 少女を撥ねた暴走車の運転手たちに捜査の手が迫る。
[43] マーガレット、自身の罪を神父に告白。
[44] モース、マイクルズに会いに行くが、何かを思いつき、挨拶だけですぐに引き返す。
[45] キャシー・マイクルズが出演するオペラ「ミカド」の準備は順調。
[46] モース、マクブライドについての情報を求める記事を新聞に掲載させる。
[47] モース、カリンについての彼の見解の正しさを確かめる。
[48] 「ミカド」が開演。
[49] マイクルズの車が走り出し、警官が尾行。不仲のモースとジョンスンが和解。
[50] ワイタムの森で見つかった死体がマイトンのものであることが確認される。「ミカド」の第二夜。初日には観客席に着いていた夫がそこに現れなかったのを、舞台上からキャシーは見ていた。
[51] ハーディングの供述。“セカム・ビラ”での撮影会。マクブライド、デイリー、マイクルズ、マイトン、ハーディングが集まった。マイトンはモデルとしてカリンを連れて来たが、話に誤解があったのか、彼女は皆の前での撮影は拒否。カメラマンであるマイトンと室内で二人きりでの撮影ということになった。30分後、異変に気づき撮影部屋に入った他の者たちは、倒れた裸のカリンと、脇腹から流血し座り込んだマイトンを見た。カリンは既に死んでおり、マイトンもすぐに死んだ。欲情に駆られてマイトンがカリンに襲い掛かったが、彼女もナイフで反撃し、両者ともに死んだらしい。残った者たちは保身のため、マイトンの死体をワイタムの森に捨て、カリンの死体をブレニムの湖に沈め、事件を隠匿した。ハーディングは死体を遺棄した場所を知らない。
[52] ルイスの疑問。なぜカリンのリュックをデイリーは近場に捨てたのか? なぜマイクルズは死体遺棄するに適した場所を問われて、実際に遺棄した場所を答えたのか? 後者の答え。マイクルズは死体が遺棄された場所を知らなかった。
[53] ジョンスン、ブレニムを捜索。デイリーの車と彼の射殺体を見つける。
[54] カリンとは数年間会っていないというドロシー・エバンズ、口を滑らせる。
[55] モース、デイリーの死体発見現場に到着。彼の命を奪った銃弾は、その体を貫通している。死亡推定時刻は10時間前、午前10時前後。
[56] マイクルズ、所有するライフルを警察に提出。
[57] マクブライド、オックスフォード市内を自由に歩き回っている。キャシー、染めた髪の根本にわずかにブロンドが見え始めている。
[58] マイクルズ、ハーディングの供述内容を事実であると認める。マイクルズのライフルには犯行に用いられた形跡なし。
[59] マーガレットの供述。デイリーが保有していたカリンのリュックをフィリップが見つけ、カメラを取り、フィルムを現像した。
[60] フィリップは行方知れず。マイクルズは未だに拘留中。
[61] モースには自信があった。「犯人は警察に死体を捜させたいのだ。今も生きている人物ではなく」
[62] モース、キャシーを訪ねる。スウェーデン大使館から取り寄せた、「カタリナ・アダムズ」と記載されたパスポートのコピーを見せる。キャシー、自身がカリンの姉カタリナであると認める。モース、それを否定する。キャシー、逮捕される。
[63] キャシーの供述。
[64] デイリー殺害の弾丸は未だに発見されず。フィリップ、走行中の電車の前に飛び込み、死亡。デイリー殺害についてはアリバイあり。
[65] ウイリアムズ、デイリーが運転する車を見たと証言していたが、モースに指摘され、その人物がデイリーの帽子を被った別人であったかもしれないと認める。
[66] マイクルズのオフィス小屋付近の捜索。
[67] デイリーの車から、彼以外の人物の指紋が見つかる。
[68] デイリーは体が小さく、体重も軽かった。
[69] 詩の送り主が手紙を書いている。
[エピローグ] “タイムズ”誌に、事件解決への協力に対する感謝の投書が掲載される。