すてられた ぼくは ふとりすぎで なん日もうごけなかった。
いままで じぶんで ごはんをつくったことが なかったから
ぼくは ごはんが まったく たべられなかった。
だから、だんだん からだが かれた きのえだみたいに
やせてしまったよ。
でも、そのおかげで はつかねずみのように じゆうに
うごけるようには なったんだ。
ぼくは うまれてはじめて ひとりぼっちで
いろいろなところへ いってみたよ。
ごはんだって じぶんで よういした。
そして、いろいろな ともだちも できた。
ひろいあきちで しりあったのは かえるの ケロ。
いっしょに とびはねたり うたを うたったりしたよ。
ビルとビルのあいだで しりあったのは ねずみの チュー。
ビルとビルのあいだは かぜが とおりぬけるから さむいことを
おしえてもらったよ。
レストランのうらで しりあったのは ねこの ニャー。
にんげんは やさしいひと ばかりじゃないって おしえてくれた。
ごご 3じ 30ぷん と よるの 11じ 30ぷん ごろに
レストランのごちそう いれが でてくることも おしえてくれた。
「わたしは、さかな だけでいいから」
そういって、ニャーは にくのほねを ぜんぶ ぼくに くれた。
けど いつも たべものが はいっているわけじゃない。
からっぽのときだってある。
そんなときは また べつのレストランへ いくんだ。
だから、ニャーと あるきまわることだってあったよ。
ひとりぶんを わけあったこともあった。
ぼくは たべものに こまることもあったし
やせて うすよごれたぼくに いしをなげるこどもたちもいた。
でも、じゆう気ままで けっこうしあわせだったよ。
なのに もっと こまったことがおこったんだ
のらいぬがりの おじさんが ぼくらを おいかけまわし はじめた。
ぼくは いつも こわくて にげまわった。
ゆっくり ねむれないよるが つづくこともあったよ。
だって うわさで きいたんだ。
おじさんにつかまると ライオンの えさになるって!
だけど、ぼくは とうとう つかまってしまったんだ。 つづく