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それから数日が過ぎ、ラーモセは出かけた。 入れ違いにエセが来訪した。
その顔には不本意な色が濃く滲んでいた。 当然だった。
だが、アルは急いでいた。
心も焦っていて、細かいことにかまってなどいられなかった。

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「ラーモセがどこへ行ったか教えて。
密かに彼の後をつけようかと考えたんだけど、絶対追いつけないだろうと思って。
迷惑だってわかっていても、エセに頼むしかなかったの。
時間がないわ。お願い、教えて」
エセは不意をつかれたのか、面食らった様子で聞き返す。
「なんのこと?」
「ラーモセに今の仕事を止めさせる。 サブに直接頼んでみたいの。
だから彼らが今どこにいるのか教えてほしい。 お願い」
アルは必死にエセに頼んだ。

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彼女は皮肉な笑いを浮かべ、腕を組むときっぱりと言う。
「無理よ。 彼らにもいろいろな掟があるのよ。
一度始めたことを、途中で抜け出すのは難しいわ。
たとえそれがラーモセでもね」
「エセ、知っていた?ラーモセは仕事から帰ると、必ず倒れてしまうのよ。
初めは一日休んだら起き上がれたのに、今では三日も寝込んでしまうの。
このままでは彼は必ず壊れてしまうわ。
そんなのエセも望まないでしょう? 彼の心は仕事を拒否しているのよ。」
エセはアルの正視に耐えられなかった。
「だからってどうしろと言うの?
さっきも言ったけど、これはそう簡単な問題じゃないのよ。
仮にあなたが行ったとしても、どうにもならないわ。 無駄よ」
アルは自分の手をきつく握りしめた。
「それでもいい、場所を教えて。 何もしないでただ待っているのは嫌なの。
ラーモセをこのままにはしておけない。 彼を助けたい」

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エセはアルにつっけんどんに言い放つ。
「あなたないラーモセが救えると思うの? 案外自惚れが強いのね。
むしろそんなことをしたら、彼はあなたを憎むわよ」
「そうでようね、でもそんなのかまわない。
彼に嫌われることを恐れるよりも、彼が壊れてしまうことの方が怖い。
苦しむ彼を見たくない。 エセだって本当はそう思っているんでしょう?
だから教えて、時間がないわ」
エセはしばらく思案顔を見せていた。
「私はラーモセやサブに嫌われるのが怖かった。 だから見ない振りを続けた。
あなたはどうしていつもそんなに強いの?」

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「強くなんかない。 自分が誰よりも卑怯で卑劣者であることを知っているわ。
本当に強い人間なら、私は今ここにはいなかった」
アルの真摯なひたむきにエセは折れた。
「わかった。 一緒に行くわ。 ただし私は案内するだけ。
あとは何もできないわよ」
アルは大きく頷くと急いで支度した。

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「パピルスの詩」