世界の大洪水のお話
前回、サラスヴァティとブラフマーの間に〝マヌ〟という人間の祖先となる子がいたことを書きました。
そして〝マヌ〟について探ると新しい発見がありました。
前に一度、三神一体の一人であるヴィシュヌの化身の話について書いたことがあります。
それは時に魚だったり、亀だったり、猪だったり、はたまたあの仏教のブッダにまで!
その中の魚(マツヤ:サンスクリット語で〝魚〟という意味。)のお話に今回クローズアップ。
ここにその〝マヌ〟が登場するんですね。
マヌが川で神や祖先を祭っていると、小さな魚が手の中に入ってきた。
魚は自分を家に持ち帰るように言った。
家で育てるとその魚は日に日に大きくなり、やがて巨大魚となった。
飼いきれなくなったので海へ放つことにした。
すると魚は〝7日後に洪水が起きる。大きな船を与えるから7人の聖仙(リシ)とあらゆる生物と共に乗れ!〟と言った。
そして7日後その予言は当たった。
マヌは魚の言うとおりにしたので人類も動物も植物も破滅からまぬがれることができた。
そしてこの大洪水の話はどこかで聞いたことがあるかもしれない、
そう、あの〝ノアのはこぶね〟など形を変えて世界中の神話や伝説で語り継がれています。
でもこの話の源ってのはどこにあるんでしょうね。
不思議です。
ただ、ここは世界を救ったのはマヌの父であるブラフマーではなく、ヴィシュヌ神、なんですね。
恐らくこれはヴィシュヌ派独自のストーリーなのかもしれないです。
ずっと見ていたい美しい川の神(2)
昨日のお話の続きです。
ブラフマーの視線があんまりにもうっとうしく感じてしまったサラスヴァティは
四方がダメなら空へ逃げてしまえということで、
次は天空へ逃げ出したんですね。
そしたらなんてこと!?
ブラフマーには天空を見る第五の顔が生まれたんです。
もう彼からは逃げられないのだと気付いたサラスヴァティは
とうとうブラフマーの妻になることを決めたのでした。
そして二人の間に子供ができたということですが、、、
名前はマヌ。
人間の祖先と書かれていますが。。。
人間??
ちょっと謎ですね。。。
マヌ?
なぜに人間なんでしょうかね。
ずっと見ていたい美しい川の神(1)
元々はインドにサラスヴァティという川があったと言いますね。
なので川の神、水の神だったのが、
後に言葉の女神と同一視されるようになって、徐々に学問、芸術の女神となって、
仏教で取り入られてから〝弁財天〟となりました。
白衣をまとって、ヴェーナーという楽器を手にしておられます。
ヴェーナーは日本の琵琶です。
(ちなみに知り合いのおばさんにヴィーナーアンティって方がいますが、毎回すさまじい音を奏でます。)
ここで疑問ですが、
『弁才天』でなく、『弁財天』と記すことがあります。
そのルーツはなんとインドの最古の聖典〝リグ・ヴェーダ〟にありました。
その当時は財宝の神であったそうです。
三神一体の一人、宇宙の創造を司る神、ブラフマーの体の中からサラスヴァティは作り出されたとか。
見とれるほど美しいサラスヴァティを四方のどこにいても見ていたいという想いから、
ブラフマーには四つの顔が誕生しました。
だけれど彼女はその視線に耐え切れず天空へ逃げ出してしまうんです。
つづく。