前回妊娠前でも、妊娠してからでもインフルエンザワクチンの予防接種は大丈夫というお話をしました。

 

でも、妊娠初期は心配という方もおられるかもしれませんね。

 

 

妊娠初期の接種は避けたほうがいいという慎重な意見もあるようですが、日本産科婦人科学会のガイドラインでも、「流産・奇形児の危険が高くなるという研究報告はないため,妊娠全期間においてワクチン接種希望の妊婦には接種可能」とされています。


逆に、妊娠初期にインフルエンザに罹患した場合、胎児のリスクが高まるといった報告もありますので、ワクチン接種の希望があれば妊娠週数にかかわらず接種いたします。

また、インフルエンザワクチンを妊娠の後期(第3三半期)に接種した妊婦さんの赤ちゃんは、生後6か月までインフルエンザにかかりにくくなるというデータもあります。


通常、生後6か月未満の乳児にへのインフルエンザワクチン接種は行われないため、妊婦さんがワクチン接種することはお母さんと赤ちゃんの両方にメリットになる可能性があります。

次回はインフルエンザワクチンに含まれる保存剤「チメロサール」についてお話しします。


以前の記事もご参照ください

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(文責:[生殖医療薬剤部門] 山本 健児 [理事長] 塩谷 雅英)

 

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