しっちゃかめっちゃかのジャパングリッシュで、ひいこら発表を終えたぼくたちのところには、じつにたくさんの方々が、とっかえひっかえ顔を出してくれました。この「虹の人」もその一人。
ダンボール板に黒スプレーをして、そのまま粉ガラス球をぱらぱらと振りかけるだけ、というこの衝撃的な作成法には、本当にびっくりしました。ものの5分で作れてしまう上、それなりに虹が見えるんですね。
スプレーを使うので、屋外の芝生の上での実演でした。
ぼくたちはこれを見て、いっせいに拍手。そりゃ、そうですよね。
虹を見る実験装置を5分でつくれちゃうなんて。
当時、虹をガラス球で見る実験は、日本でも行われていました。が、そろった大きさのガラス球を緊密に並べて貼り付けるのが大変で、気楽に自作することができなかったのです。(今では日本でもこの「虹の人」のやった方法と似た方法で作られた虹実験装置が理科教材として販売されています)
こういう実験交流は、正式な発表会の合間の休憩時に、あちこちで行われていました。
まるで、物理サークルみたいです。
そういえば、このOHPには、サークルの人た日の意見により、科教協のスローガンの一つである「すべての国民に物理を」のメッセージも書きました。
発表後、「この発想はわれわれにはなかった」と、しきりに感心されましたね。
選択制が浸透したアメリカならではの考え方でしょう。
後にハンガリーに行った時は、理科教科の選択制については、このときと立場が逆になりました。ハンガリーでは物理は全員必修でしたが、その頃日本では理科教科の選択制が導入されつつありました。
ハンガリーは社会主義国から資本主義国にもっとも早く鞍替えした国です。
西ヨーロッパに追いつくためには、物理必修ははずせない要件だったと思われます。かつての日本のように。
国が豊かになれば、理科教科は選択制になるんだなあ・・・
ところで、このマンガでは描けませんでしたが、ぼくが紹介した厚紙製のブーメランはすごく人気で、型紙を取らせてくれという人も。その人には「You shall have it.」(正しいのかな? この英語)といって、実物を上げたら、大喜び。まあ、次に使う予定はなかったし、日本に持ってかえるのも場所を取るので、もらっていただいてこちらも助かりました。
ブーメランについては、さらにAAPTのスタッフから「むちゃぶり」をされたのですが、そちらについては、また後ほど、マンガで紹介できると思います。
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