さき「この建物、あちこっちが穴で通じていて、日常組(ユーチューバー)の「脱出」みたい」
ひろじ「あれはマイクラを利用して迷宮みたいなのを作ってるんだろ。複雑な迷宮を矛盾なくつないでいて、あれはすごいなと思ったよ。残念ながらお父さんのマンガの方は、そこまで緻密じゃない。もっとざっくりした穴でつながっているだけだからね」
さき「建物の上にシカがいるの?」
ひろじ「これは日本のシカじゃなくて、アフリカのガゼルなんだ」
さき「ここ、未来の日本じゃないんだ」
ひろじ「うん、もう大陸の形も変わっちゃった超未来の話で、どこの国かなんて関係なくなってしまった世界の話だからね・・・ただ、本編とは無関係に、この短編の設定は、少しだけ知り合い向けに遊んで作った部分があるんだよ」
さき「えっ、なになに?」
ひろじ「この短編は『ドゥヴィ』という同人誌に載せたものなんだけど、このもうちょっとあと、『アウトサイダー』(旧題:現在は『クロノシューター』に改題)という長編を出すことになっていて。そこに出てくるキャラクターの身につけている衣服を先取りして、この主人公の男の子に着せたんだ。ガゼルも、そちらの作品に登場するので、練習で描いたんだよ。じつは『アウトサイダー』はもっと以前から私家版で4作ほど描いていた作品で、同人誌で本にしたのはその第5部に当たる話なんだ。だから、前4作を読んでいた人は、『太陽世代』を見て、いろいろ流用しているなあ、と笑っていた」
さき「そういう遊びって、日常組もよくやってるよ。昆布とか」
ひろじ「まあ、そういう遊びは、作品とは無関係だから。あくまでも、いたずらみたいな遊びだからね」
さき「今日の絵は、なんだかわかるでしょ? 『ドクターX』毎週見てたから」
ひろじ「あっ、主題歌だ。ええと、たしか」
さき「阿修羅ちゃん。これは歌のタイトルで、歌ってるのはAdoさんだよ」
ひろじ「というと、この絵は、動画に使われていたイラストをアレンジしたの?」
さき「そう。腕の数も、阿修羅っぽく、6本に増やしたんだよ」
ひろじ「お〜、やるじゃん! そっか、タイトルは『阿修羅ちゃん』だけど、もとの動画の絵は阿修羅みたいなフォルムじゃなかったんだ」
さき「6本の手の形も、本物の阿修羅像に似せたんだよ」
ひろじ「あーっ、そういえばそうだね。これは、いいアレンジだ」
さき「えへへへ」
ひろじ「さき、いつの間にか、手の形、うまくかけるようになってきたね。お父さんが小6のとき、こんなふうには描けなかったなあ。まあ、マンガの絵の質も時代の違いがあるけど」
さき「なんか、ネットで見るイラストって、こういう感じの絵が多いから、真似しているうちに描けるようになったんだよ」
ひろじ「いいなあ。ぼくが子供の頃は、阿修羅像を見るのに、区の図書館までいって、京都の本とかを探さないと、見ることができなかった。今は、ネットで検索したら、ポンって出てくるんだもんなあ。うらやましい〜」
さき「お父さんだって、ネット利用してるじゃん」
ひろじ「画像は本当に助かるよ。でも、うかつに拾ってくると、それがその人の描いたオリジナル画像だったりすることもあるから気をつけないと」
さき「そういえば、お父さんがブログに載せた絵とそっくりな猫の宙返りの絵が、わたしが前にかったイラストの動物の本に載っていたけど」
ひろじ「あれは、ぼくの絵を参考にしてリメイクしたんだろうね。というのは、ネコの宙返り画像のもともとの写真があるんだけど、お父さんの描いたイラストはその写真を買っていたスノーシューの猫の絵に変えたり、画像の枚数を特徴的なものだけに変えたりしたんだ。そして、決定的なのは、その図の猫の前足後ろ足の伸ばし方や角度を、物理的な理屈がよくわかるように、連続写真の絵とは少し変えて描いたんだよ。つまり、このブログに載っている猫の宙返りの連続絵は、世界に一つしかない絵なんだ。さきのいってた本のイラストは、お父さんが加えた物理的な変更点までそっくりだったからねえ。笑っちゃったよ。せめて、このブログの絵を参考にしたとか、どこかに描いておいてほしかったと思うけどね」(*1)
さき「わたしはそれ、気をつけてるよ」
ひろじ「そうだね。ぼくも気をつけようっと。ブーメランになっちゃ困るからね」
(*1)別記事「マクスウェルと光2~猫の回転」は関連記事リンクで御覧ください。
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