<勇者の剣>
さき「ともだちとハロウィン・パーティーするんだ。クッキー作ったり、仮装したり」
ひろじ「イラストも、ハロウィンの絵だね。かぼちゃもいいけど、お墓からにゅっと出た死者の手がいいな。この死者はカソリックだね」
さき「え?」
ひろじ「お墓の形が十字架だろ。これはカソリック。プロテスタントのお墓は十字じゃなくて、四角い石板。ほら、アメリカのドラマの埋葬シーンでよく見かけるやつ」
さき「へえ、ちがうんだ」
ひろじ「昔、手塚治虫が鉄腕アトムのアニメをアメリカに売り込んだとき、お墓の形を指摘されたっていうよ。手塚治虫も、さきと同じように十字架のお墓を描いたんだ」
さき「えへへ、マンガの神さまと同じだね」
ひろじ「ハロウィンも、いつの間にか日本にも定着したねえ。以前は、クリスマスと違って、ハロウィンなんていうアメリカだけのお祭りは、誰も知らなかったけど」
さき「そうなんだ」
ひろじ「たぶん、スピルバーグの映画『ET』がきっかけだと思うよ。あの映画は日本でもすごくヒットしたけど、とちゅう、ハロウィンの仮装行列が出てくるんだ」
ひろじ「11月1日は、カソリックの万聖節(オールセイントデイまたはハローマス)で、キリスト教の聖人を祝う日。ハロウィンはその前夜祭だよ。万聖節もハロウィンも、もともとカソリックの行事だったんだ。でも、もっと古くは、ハロウィンは古代のケルト人の祝日で、ケルト暦の大晦日に当たる夜に、悪霊や魔術師が戸外を駆け巡り、次の年はこうなるぞ〜って予報を叫んだといわれる。たぶん、アメリカに移住した人の中で、アイルランドやスコットランドの人たちが広めたんじゃないかな。それが今のハロウィンになったんだろうね。アメリカのハロウィンはカソリックの宗教行事というより、ケルト系の人たちのお祭りが、アメリカ人向けに変化したものだろう」
さき「へえ、歴史があるんだね」
ひろじ「ハロウィンのバケモノたち、魔女や吸血鬼の歴史は、ユダヤ教やキリスト教より古いからね」
さき「えー、そうなの?」
ひろじ「古代ギリシャには哲学者のアポロニオスが吸血鬼ラミアの正体を見破るという話があるし、ペルシャのゾロアスター教では、悪魔の下っ端の中に魔法使いがいた」
さき「へえ、おもしろそう! それ、『さりと魔法の国』でも出てくるの?」
ひろじ「たぶん、扱うことになるだろうね。でも、今は、他にやることがあって、いっぱいいっぱいだから・・・」
さき「11月の後半は時間が出来るんでしょ? すぐ描きはじめてね」
ひろじ「うん。そう思ってはいるんだけどね・・・さあ、作業の続きをやらなくちゃ・・・」
さき「がんばって〜」
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