「自主勉」とやらで、小3の娘が『いきいき物理マンガで実験』の「電気パン」の実験をしたいというので、ステンレス板とコードを貸しました。あとは、娘とママで。ぼくは実験をするときの危険回避の注意をしましたが、おおむね二人でやり、成功して、娘は大喜び。
以前、イラストでの説明はしましたが、実験過程の画像を挙げていなかったので、よい機会なのでママのとった写真をわけてもらいました。
冒頭の写真は娘専用の黒板(100円ショップで買った黒板シートをやはり100円ショップで買ったスチロール板に貼りつけて作ったもの。しめて200円。娘のお気に入りボードです)で、娘が『いきいき物理マンガで実験』を見ながら書いた実験の計画図だそうです。
では、実際の実験の様子の画像を、順を追って載せていきます。画像がちょっと小さいですが・・・
材料はホットケーキミックス。初めてなので、味つけはせず、ホットケーキミックスをそのまま水で溶きました。ホットケーキミックスと水の比率は普通にホットケーキを作るときと同じ。
牛乳のパックは、適当な高さに切ります。牛乳パックの幅に合わせて切ったステンレス2枚(高さは10センチくらい)をパックに取りつけます。このとき、ステンレス板の一番下がちゃんとパックの底についていることを確認しておきましょう。
溶いたホットケーキミックスをパックに入れます。
こんなコードを、パックに入れた二枚のステンレス板につなぎます。
今回はステンレス板を使いましたが、アルミホイルを2〜3重におりたたんで、これと同じ大きさの板にして使ってもかまいません。
『いきいき物理マンガで実験』に書きましたが、ステンレスからクロムのイオンが溶け出す危険性がないわけではないので、初めての方はアルミホイルを使う方が安心です。それに、ステンレス板を買ってきて万能ハサミで切って加工するなどの手間がいりませんから、実験自体が簡単になります。
アルミホイルをたたんで同じ大きさにするだけですから。アルミホイルの場合、一枚でもできますが、それだと薄すぎるので、折りたたんで丈夫にしておいたほうがやりやすいです。(『いきいき物理マンガで実験』では、アルミホイルを折りたたんで使うというコメントを入れ忘れましたので、ここで補足しておきます)
【重要な注意:この段階では、コードはまだコンセントにつないではいけません!】
試作品なので、このくらいの量で。もっと入れてもいいのですが、子どもだとあんまりたくさんは食べられないので、このくらいの量で十分でしょう。できあがると、2倍くらいにふくれあがりますから。
用意が全部完了したら、いよいよコードをコンセントに入れます。
最初は結構な電流量が流れます。特に実験の開始直後は10アンペア以上の電流が流れることがありますので、他の電気機器をつないでいるコンセントと同系列のコンセントを使わない方がいいでしょう。具体的には、電子レンジやトースターなどといっしょに使うとすぐにブレーカーが上がってしまいます。キッチンで実験するときは、それらの機器を同時に使わないようにしてください。
なお、パンが電流のジュール熱で焼けるにつれ、水分が蒸発するために、パン生地の抵抗値が大きくなっていき、電流量は小さくなっていきます。パンが焼き上がる頃には水分がほとんどなくなり、電流はゼロになります。
電流が流れている間は、パックをそとから触ると(熱いので割りばしなどで触りましょう)、水が沸騰するぐつぐつという振動が感じられます。これがなくなると終了です。見た目では、出ていたゆげが消えます。
パンが焼き上がったら、まずコンセントを抜き、そのあとでコードをステンレス板から外します。
【重要な注意:この順は必ず守ること!】
いよいよパンを取り出します。カッターでパックを切ります。これは大人の人がやってあげましょう。今回は、ここだけ、ぼくがやりました。
切ったパックを開きます。きれいに焼き上がっていますね。クロムがイオンとして溶け出すと、ステンレス板に接触していた面が薄緑色になります。今回は、まったくそういう気配がありませんね。でも、一応、安全のため、ステンレス板付近のパンは切り落としておきます。
さて、いよいよ、試食。
最後の写真だけ大きいのは、ぼくのスマホで撮った画像だからです。
娘の感想「おいしかった!」
今度は蜂蜜をつけるといいかな。
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