
駅伝シーズンもひと段落。
春からの新生活に向けて、学生アスリートたちはすでに動き出しています。
今回は、この春から高校生になる、ある駅伝選手との「次のステージ」へ向けた取り組みです。
【リッツの臨床ノート Vol.48】
カテゴリー:アスリート整体
テーマ:高校へ向けて。「固める」のではなく「解放」する回路を。
【患者さんのお悩み ♀️】
中学生・女子・駅伝選手(通院3ヶ月・週1回)
「当初は、走るとすぐに太ももの前が痛くなり、足に疲労が溜まっていました」
「施術を受けて、痛みはなくなり、タイムも上がってきましたが…」
「春から高校生。競技レベルが上がるので、ついていけるか心配です」
【私の考察 】
3ヶ月前、一見、足が長くスタイルの良い彼女ですが、実は「走り方」を知らず、一生懸命「足を上げる(もも上げ)」走りになっていました。
これでは前ももがパンパンになるのも当然です。
この3ヶ月間、仙腸関節や股関節、足首、そして胸郭といった「支点」を丁寧に整え、長距離走に必要な筋肉の役割を少しずつ伝えてきました。
その結果、ストライドが伸び、痛みなく走れる基礎はできてきました。
しかし、彼女の身体はまだ発達途上です。
高校という次のステージへ進むためには、整ってきた骨格に対して、「正しく筋肉を使う命令(運動神経)」をリンクさせる必要があります。
【当院でのアプローチ ✅】
そこで今回、彼女の課題に合わせて「ジャンピングスクワット」を指導しました。
なぜ、マシンなどの重りを使わず、自重でのジャンプなのか?
そこには重要な理由があります。
重りによる「ブレーキ」を避ける: 重い負荷(重錘)を扱うと、身体はどうしてもその重さを支えようとして、出力を「制御(ブレーキ)」する働きが先立ってしまいます。
駅伝のような競技に必要なのは、このブレーキではなく、力を一瞬で前に伝える「解放(アクセル)」の感覚です。
「内在的な制御」は不可欠: もちろん、ただ力が抜ければ良いわけではありません。
「顎を引き、頭蓋骨を骨盤の上に正しく乗せる」。
このフォームを保つための「内在的な制御(インナーマッスルによる安定性)」は徹底的に求めます。
つまり、「軸はブレずに制御」しつつ、「出力は一瞬で解放」する。
この高度なコンビネーションを、ジャンプ動作で脳に覚え込ませるのです。
疲れたら即終了: 回数は決めません。
疲れてフォームが崩れたら、それは「悪い動き」を脳が覚えてしまうので、すぐにやめること。
毎日、正しいフォームを一回一回確認することが重要です。
【その後の変化 ✨】
「キツいけど、お尻で地面を捉えて弾く感覚が分かります」
整いつつある骨格に、正しいエンジンの使い方がインストールされ始めています。
【まとめ 】
今年の彼女のテーマは、「整った骨格 × 正しい運動命令」のコンビネーションを構築すること。
焦る必要はありません。
身体はまだ成長しています。
正しい条件下で走る感覚を、一つひとつ丁寧に積み上げていこう。
春までの宿題、毎日鏡の前で頑張ってね!








