寒い日が続き、身体が縮こまっていませんか?
今回は、そんな冬場に増える「動き始めの痛み」についてのお話です。

【リッツの臨床ノート Vol.57】
カテゴリー:リッツ整体
テーマ:膝の痛み。原因は「遊び」不足。

【患者さんのお悩み 】

60代・女性

「長時間、車の運転や椅子に座ったあと、立ち上がりの一歩目で右膝に痛みが走ります」

「でも、少し歩いて動かしていると、痛みは消えていくんです」

歩行中は痛くないけれど、動き出しだけが痛い。
これは、関節がロックされている典型的な症状です。

【私の考察 】
原因は、右膝の関節の遊び(Joint Play)の消失にありました。

皆さんは「関節の遊び」をご存知ですか?
これは、筋力で意識して動かせる範囲ではなく、関節自体が持っている数ミリの「ゆとり」のこと。
車のハンドルに「遊び」があるように、関節にも衝撃を吸収するための「ゆとり」が必要です。

彼女の場合:右足への過重負荷: 無意識に右足ばかりに体重をかけて生活しており、右膝の関節は常に圧迫され、ガチガチに噛み合って「遊び」がない状態でした(逆に左足は体重が乗らずブカブカ)。

ニーイン・トゥーアウト: 遊びがない状態で動こうとすると、関節はスムーズに滑らず、ねじれます。
膝が内側に入り(Knee-in)、つま先が外を向く(Toe-out)悪い姿勢になり、膝の内側に強烈な負担がかかっていました。

「動き始めが痛い」のは、油切れの歯車を無理やり回すようなもの。
歩くうちに痛みが消えるのは、歩くことで関節に適度な圧力がかかり、それによって関節液(滑液)がジワリと染み出し、潤滑が良くなるからです。

【当院でのアプローチ ✅】
失われた「遊び」を取り戻すための施術と指導を行いました。

関節のリリース: 圧迫されて詰まった右膝の関節を牽引し、数ミリの「遊び」を作り直しました。

歩き方の修正(トゥーアウト): 彼女の骨格の場合、膝を真っ直ぐ出そうとすると内側に入ってしまいます。
あえて「膝とつま先を少し外側に向ける(ガニ股気味にする)」意識で歩くよう指導しました。
これにより、膝の蝶番(ちょうつがい)が正しく合い、負担が分散されます。

【その後の変化 ✨】
「意識してつま先を開いたら、立ち上がりがスッと楽になりました!」
関節の噛み合わせが良くなり、最初の一歩目の激痛が消失しました。

【まとめ 】
関節には、クッションとなる「遊び」が必要です。
今は冬。
寒さで関節周りの組織が固まり、この遊びが特になくなりやすい季節です。

「動き始めだけ痛い」は、放置すると「歩いている時もずっと痛い」に変わります。
関節が固まる前に、ぜひ一度ご相談ください。
その痛み、数ミリの「遊び」を作るだけで変わるかもしれませんよ。
1/24は土曜日の午前診療を終え、急いで北千住へ!
いつも懇意にさせていただいている『K&S Ballet Space』さんの、第10回記念発表会の舞台裏サポートに入らせていただきました

【活動報告】
テーマ:舞台裏の仕事。ゲネプロと本番の「隙間」を整える。

会場は北千住のシアター1010。

ご存知ない方も多いと思いますが、バレエの発表会には「ゲネプロ」という、本番と全く同じ条件(衣装・メイク・照明・音響)で行う最終通しリハーサルがあります。
私の仕事のピークは、この「ゲネプロ」と「本番」の間です️
ゲネプロで全力を出し切ったダンサーの身体には、疲労と緊張が残ります。
そのまま本番を迎えるのではなく、ここで一度リセットする。
今回は「CBDオイル」を使った筋膜リリースに加え、骨格の微調整も含むコンディショニングを行いました。
筋肉を緩めるだけでなく、骨格のアライメント(バランス)まで整えることで、ダンサーたちが最高のパフォーマンスを発揮できるようサポートするのが私の役割です。

ケアを終え、本番は観客席から拝見しました。
先生方のこだわり抜かれた作品、そして舞台上で輝く生徒さんたち(当院にご通院されている方も多数)の姿に、何とも言えぬ感動を覚えました。
まるで自分もチームの一員として参加させていただいているような、熱い一日でした。

出演者の皆様、先生方、本当にお疲れ様でした!そして第10回開催、本当におめでとうございます


今日は、10年ぶりに当院のドアを叩いてくださった、ある患者さんとのお話です。
近所にお住まいの80代の女性。
その変わり果てた姿に、私は一瞬言葉を失いました。

【リッツの臨床ノート Vol.56】
カテゴリー:介護予防整体
テーマ:軟骨は戻らない。
でも「歩き」は取り戻せる。

【患者さんのお悩み 】

80代・女性(10年ぶりの来院)

「膝の内側が痛くて、一歩歩くごとに響きます」

「整形外科では『変形性膝関節症。
軟骨がすり減っている』と言われました」

「息子と二人暮らし。これ以上、迷惑をかけたくないんです…」

10年前は、颯爽と歩き、多趣味で飛び回っていた彼女。
しかし、ドアを入ってきたその姿は、膝が曲がり、背中を丸め、痛みに耐えるように足を引きずっていました。

【私の考察 】
まず、股関節の動きを確認しました。 私が手で動かすと(他動的)、関節はちゃんと動きます。
「これなら大丈夫です」
と私は伝えました。

正直に申し上げます。
変形した骨や、すり減った軟骨は、元には戻りません。
しかし、「痛みが少なく歩ける身体」には戻れます。
股関節が動くなら、膝への負担を分散させる余地が十分にあるからです。

【当院でのアプローチ ✅】
膝だけで支えるのではなく、全身を使って歩くための準備です。

組織の温熱リリース: ラジオ波を使い、冷えて固まった関節内の組織(膠状の組織)を深部から緩めました。

膝蓋骨(お皿)の誘導: 幸い、関節が完全に固まる「拘縮」は起きていませんでした。
お皿の動きを愛護的に誘導し、膝の滑りを良くしました。

運動連鎖の再構築: 股関節を外へ開く動き(外旋)を誘導し、最後に骨盤へ圧を加えることで、足の裏から骨盤、上半身へと力が抜ける「通い路」を作りました。

【その後の変化 ✨】
施術前、恐る恐る出していた10cmほどの歩幅。
それが施術後には、20cm程度まで広がり、リズム良く歩けるようになりました。

「あら、足が軽い。前に出ます」
マスク越しでも分かるその笑顔に、私もホッと胸を撫で下ろしました。

【まとめ 】
急には変わりません。
でも、焦らず股関節と膝を連動させることで、必ず生活は楽になります。

「息子さんに迷惑かけたくない」 その想いがあれば、まだ頑張れます。
また昔のように、颯爽と歩ける日を目指して。
一緒に歩んでいきましょう。


今回は、自分の体を極限まで追い込む「プロ」だからこそ知っておいてほしい、身体との対話法についてです。

【リッツの臨床ノート Vol.55】
カテゴリー:アスリート整体
テーマ:アスリートに必要な「聞く・聴く・訊く」。

【患者さんのお悩み ️‍♀️】

30代・女性・ジム経営兼トレーナー (大会出場経験あり、非常にストイックな方)

「膝の痛みはもうほとんど感じなくなりました!調子良いです!」

膝を痛めて加療中でしたが、経過は順調。
痛みから解放され、彼女は安堵の表情を浮かべていました。

【私の考察と対話 】
しかし、ここで終わらせては「アスリート整体」ではありません。
私は彼女に、あえて痛かった時のことを振り返ってもらいました。

「膝が『痛い』と声を上げた時(=聞く)、その前にもっと小さな不調の音が『聴こえて』いたはずじゃない?」

彼女はハッとして答えました。
「…そういえば、膝が痛くなる前に、股関節に詰まるような違和感がありました」

そう、それが身体からのサインです。
多くの人は、痛みが叫んでから(受動的に)「聞く」ことをします。
しかし、体を最大限に活用するアスリートなら、違和感を注意深く(能動的に)「聴く」こと。
さらに言えば、違和感が出る前に「今日の調子はどうだ?」と身体に(問いかけるように)「訊く」ことが必要不可欠なのです。

【当院でのアプローチ ✅】
この「聞く・聴く・訊く」の話に、彼女は深く納得されました。
その上で、より質の高い身体との対話を行うためのツールを導入することになりました。

身体への「問いかけ(訊く)」: 日々のトレーニング前後に、関節の可動域や筋肉の張りをチェックするルーティンの確立。

質の高い休息(リカバリー): 問いかけに応えるための回復手段として、「CBDオイル」と「CBDティンクチャー」を採用。
外側からはオイルで筋肉の炎症ケアを、内側からはティンクチャーで良質な睡眠を促し、神経系のリカバリーを図ります。

【まとめ 】
痛みとして「聞こえる」頃には、身体はもう悲鳴を上げています。

注意深く耳を傾ける「聴く」。
そして、自分から調子を尋ねる「訊く」。

この3つの「きく」を使いこなせた時、あなたのパフォーマンスはもう一段階進化します。
ストイックなあなただからこそ、身体の声、無視しないでくださいね。


「夕方から夜になると、子供が足が痛いと泣くんです…」 病院に行っても異常なし。
そんな不思議な痛みの正体についてのお話です。

【リッツの臨床ノート Vol.54】
カテゴリー:こども整体
テーマ:4歳の成長痛。「治療」はいらない。

【患者さんのお悩み 】

幼稚園・年中さん(4歳・男の子)

「最近、夕方から夜にかけて頻繁に『足が痛い』と泣き叫びます」

「さすってあげても泣き止まず、どうしてあげればいいのか…」

来院時はニコニコと可愛い笑顔。
関節や筋肉を見ても、炎症や怪我は全くありませんでした。

【私の考察 】
身体に異常がない。
でも、夜になると痛がる。
いわゆる「成長痛」と呼ばれる症状の可能性があります。

実はお母さんにいくつか質問をしたところ、背景が見えてきました。
・1歳の弟さんがいる(お母さんは弟にかかりきりになりがち)
・お風呂は忙しくて、浸からずすぐ出る(リラックス不足)
・ご主人は帰宅が遅く、平日は会えない(寂しさ)

成長痛の明確な原因は分かっていませんが、日中の「筋肉の疲労」に加え、環境の変化や寂しさなどの「精神的なストレス」が関係しているケースが非常に多いと言われています。

年中さんになり、弟も生まれ、「お兄ちゃんだから」と頑張っている。
その小さな我慢が、夜になって「痛み」というSOSとなって現れているのかもしれません。

【当院でのアプローチ ✅】
この痛みは仮病ではありません。
本人にとっては本当に痛いものです。 ただ、多くの場合は整骨院や病院での特別な「治療」は必要ありません。

必要なのは、お母さんの「手」です。

「大丈夫だよ」 「痛いの飛んでいけー」

そう声をかけて、足をさすってあげる。
抱っこしてあげる。
弟くんをちょっと置いておいて、お風呂でゆっくりお母さんを独占させてあげる。

こうした「スキンシップ(手当て)」で安心することで、痛みがスッと落ち着くケースを私はたくさん見てきました。

【まとめ 】
「お母さんを独占できている時は、ニコニコして痛みもないでしょう?」
そう伝えると、張り詰めていたお母さんの表情も緩みました。

お兄ちゃんとはいえ、まだ4歳。
甘えたい気持ちが「足が痛い」と言わせているだけかもしれません。

まずは、少しだけ甘えさせてあげて、様子を見てあげてください。
それでも痛みが続いたり、他に気になることがあれば、いつでもLINEしてくださいね。
一人で悩まず、一緒に見守っていきましょう。

※昼間も痛がったり、腫れがある場合は他の原因も考えられますので、医療機関を受診してください。


産後、自分の体型や体重を気にされるママは多いです。
でも今回の患者さんは、少し違いました。
「自分のことはどうでもいい。赤ちゃんのお世話ができないのが一番怖い」
そんな、強くて優しいママのお話です。

【リッツの臨床ノート Vol.53】
カテゴリー:産後骨盤整体
テーマ:産後の激痛。「優しさ」が招く腱鞘炎。

【患者さんのお悩み ‍】

20代・女性(産後3ヶ月)

「産後、順調に体重は落ちたが、今までなかった背中の張りと、お尻の痛みが出てきた」

「何より、右手首の激痛で抱っこが辛い」

「整形外科で注射(ステロイド)を打ち、一瞬治ったが、その後余計に痛くなり怖くなって来院」

【私の考察 】
彼女は、自分のプロポーションの崩れや痛みそのものより、「育児に支障が出ること」を深く案じていました。
診断名は、産後ママに多い「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」。

原因は大きく2つあります。

ホルモンと過負荷: 産後のホルモン「リラキシン」の影響で関節が緩んでいる中、慣れない抱っこや授乳で手首を酷使したこと。

「手先だけ」の抱っこ: ここが重要です。彼女の「背中の張り」と「お尻の痛み」は、体幹を使えていない証拠。
まだ軽い赤ちゃんを、身体全体ではなく「手先や腕の力だけ」で支えようとした結果、手首への負担が限界を超えていました。
「赤ちゃんのために」という献身的な姿勢が、皮肉にも手首を壊す原因になっていたのです。

【当院でのアプローチ ✅】
注射で炎症を抑えても、抱っこの仕方が変わらなければ痛みはぶり返します。

患部のケア: 炎症を起こしている手首には、圧力波治療器「ショックマスター」を使用。

育児姿勢の改善: 手首を守るためには、骨盤と背骨で支える必要があります。
骨盤・股関節・足首のアライメントを整え、肩甲骨から指先へ力が正しく伝わるよう調整しました。

ホームケア(CBD&テーピング): ご自宅では、炎症と筋肉の緊張を和らげるために「CBDオイル」を活用したケアを指導。
さらに、手首の負担を減らすテーピング法をお伝えしました。

【その後の変化 ✨】
10日後の来院時。
「痛みはまだ半分ありますが、怖くなくなりました」 やるべきこと(身体の使い方)と、やってはいけないことが明確になり、育児への不安が消えたと笑顔を見せてくれました。

【まとめ 】
ご通院の目的は、皆さん様々です。 「痛みを取りたい」のはもちろんですが、その先にある「何ができたら嬉しいか」「誰のために治したいか」を、ぜひ私に教えてください。

その想いが、治療のゴールを明確にし、治癒力を高める一番のエネルギーになります。
ママの手は魔法の手。
大切に守っていきましょうね。


今回は、長年通ってくださっている患者さんとの、世間話から始まった「本音の相談」です。
大人バレエダンサーなら、誰もが一度は悩む壁かもしれません。

【リッツの臨床ノート Vol.52】
カテゴリー:バレエ整体
テーマ:1日2万回の「呼吸」というレッスン。

【患者さんのお悩み 】

40代・女性(バレエ歴15年)

「技術的な理解は深まっているのに、身体がついてきません」

「最近、下腹部やお尻周りの肉付きが気になって…」

「先生にも『手足だけで踊っている』とよく注意されます」

【私の考察 】
知識豊富な彼女が、なぜ「手足だけ」になってしまうのか?
原因は、筋肉ではなく「呼吸」にありました。

彼女は、胸だけで浅く吸う「胸式呼吸」が癖になっており、お腹の圧力(腹圧)が抜けていました。
腹圧が低いと、身体の中心(体幹)が安定しないため、末端の手足でバランスを取ろうとしてしまいます。
また、インナーマッスルがサボるため、下腹部やお尻が緩んでしまうのです。

呼吸は、1日に約2万回も行われる運動です。
この「2万回の質」を変えることは、体質そのものを変えると言っても過言ではありません。

【当院でのアプローチ ✅】
目指すは武道でいう「丹田呼吸(腹式呼吸)」ができる身体です。

骨格の準備: 呼吸筋である「横隔膜」を緩め、息が深く入るように「胸鎖関節(鎖骨)」の柔軟性を高めました。 さらに、骨盤底筋が働きやすいよう、「仙骨」の傾きを調整しました。

意識の書き換え: 難しく考える必要はありません。
「吸う」ことより、「吐く」ことに集中するだけ。 息を吐き切る時、お腹の奥(インナーユニット)がキュッと締まる感覚。
これが「丹田」が入った状態です。

【その後の変化 ✨】
「吐くことを意識するだけで、お腹に芯ができるのが分かります!」
立ち姿がスッと安定し、悩んでいた下腹部の緩みも引き締まった印象になりました。

【まとめ 】
「技術」を頭で追う前に、「呼吸」という土台を見直してみませんか?

1日2万回、呼吸をするたびに体幹トレーニングができれば、身体は勝手に変わっていきます。
「手足で踊る」からの卒業。
その鍵は、あなたが今している「呼吸」にありますよ。 .



今回は、中学生の頃から診させていただいている患者さんのお話です。
今は立派な介護職員として働く彼との、久しぶりの「野球談義」が解決の鍵になりました。

【リッツの臨床ノート Vol.51】
カテゴリー:リッツ整体
テーマ:腰を守る。「ヒップヒンジ」という技術。

【患者さんのお悩み 】

20代・男性・介護職員(週1回のメンテナンス中)

「仕事中、気づくと重心が後ろ(踵)にかかっているのが気になります」

「今は痛みはないけど、このままだと腰を痛める予感がして…」

身長180cmを超える恵まれた体格。
しかし、介護の現場は彼には少し窮屈で、どうしても目線が下がり、腰が引けやすくなっていました。
痛くなる前に相談してくれるあたり、さすが当院のベテラン患者さんです。

【私の考察とアドバイス 】
彼は学生時代、野球に没頭していた元球児。
ポジションは「内野手」でした。
そこで私は、解剖学的な言葉ではなく、彼の身体に染み付いている「あの動き」を提案しました。

腰を守る最強の動作、それが「ヒップヒンジ(股関節の折り込み)」です。

【当院でのアプローチ ✅】
久しぶりに院内で、内野手の守備の構えを取ってもらいました。

ヒップヒンジの再確認: 腰を丸めるのではなく、股関節(ヒップ)を蝶番(ヒンジ)のように折りたたむ動きです。
これができると、野球で言う「パワーポジション」に入り、腰ではなくお尻と太ももで体重を支えられます。

目線の位置修正: 体が大きい分、視線が下がりがちです。
「ゴロを捕る時と同じ。お尻は引いても、顔(目線)は上げておく」 ヒップヒンジとセットで、頭の位置を高く保つよう指導しました。

【その後の変化 ✨】
その姿勢を取った瞬間、 「おー、これかー! 腰が楽だし、足が踏ん張れます!」 と、身体が正解を思い出しました。

「介護も野球も同じなんですね。野球やっててよかった!」
そう言って笑う顔は、中学生の頃と全く変わらない無邪気な笑顔で、私まで嬉しくなりました。

【まとめ 】
「ヒップヒンジ」は、介護や家事、重いものを持つ時の基本動作です。
腰を痛めない人は、無意識にこの「股関節の使い方」ができています。

仕事の動作に違和感がある時、昔スポーツで培った「あの感覚」を思い出してみてください。
意外なヒントが隠れているかもしれませんよ。 .


おかげさまで『リッツの臨床ノート』も、今回で50回目を迎えました。 いつもお読みいただき、本当にありがとうございます。

記念すべき今回は、発表会シーズンによくある、バレエダンサーの切実な悩みについてです。

【リッツの臨床ノート Vol.50】
カテゴリー:バレエ整体
テーマ:バレエのシンスプリント。「安静」は正解?

【患者さんのお悩み 】

中学生・女性(バレエ歴あり)

「年末の発表会に向け、右足のすねの痛みを我慢してレッスンを続けていました」

「リハーサル会場にリノリウムが貼られておらず、硬い床で踊ったことで痛みが激化」

「迷惑をかけたくなくて、バレエの先生にも痛いと言い出せなかった…」

「整形外科では『シンスプリント。使いすぎだから安静に』と言われ、いつ治るのか不安で…」

【私の考察 】
来院時、親子で藁にもすがるような表情をされていました。
整形外科での事務的な対応に、「無理をした自分が悪い」と傷ついてしまっている様子でした。

私はまず、
「大丈夫。必ずまた踊れるようになるから!」
と断言しました。 なぜなら、成長期のバレエ特有のシンスプリントは、これまで私が数えきれないほど診てきた症例であり、原因さえ取り除けば必ず治るものだからです。

彼女の足が悲鳴を上げた原因は、明確でした。

環境要因(床): 普段と違う「リノリウムのない硬い床」でのリハーサルが、成長期の足にトドメを刺していました。

アン・ドゥオールの代償: 右の股関節が硬く、足先だけで無理に開こうとした結果、土踏まずが潰れ(プロネーション)、スネの内側に過剰なねじれが起きていました。

【当院でのアプローチ ✅】
「安静」にしていても、身体の使い方が変わらなければ再発します。
私は「動きながら治す(復帰する)」ための準備を行いました。

患部と骨格のケア: 炎症のあるスネにはラジオ波を。
そして、バレエの命である足根骨(距骨・舟状骨・立方骨)の並びを精密に整復しました。

運動連鎖の修正: 動かなかった右股関節と仙腸関節を調整し、中枢(体幹)から末梢(足先)へ、正しい力が伝わる回路を繋ぎ直しました。

保護とケア: KTテープで筋肉の張力を調整し、ご自宅でのCBDオイルケアを指導しました。

【その後の変化 ✨】
施術後、歩いてみると… 「あれ? 痛くない!」 さっきまでの不安そうな顔が一変、親子でホッと胸をなでおろしている姿が印象的でした。

まずは2週間、週2回の通院で集中ケア。
その後、段階的にレッスンへ復帰するプランをお伝えしました。

【まとめ 】
「使いすぎ」の一言で片付けられた痛みも、紐解けば必ず「治せる原因」があります。

心ない言葉は治癒力を下げますが、正しい見立てと安心感は治癒力を上げます。
50回目を迎えたこのノート。
これからも、皆様の「諦めない心」を全力でサポートし続けます。

年が明けて、久しぶりの来院。
そこで判明した、意外な不調の原因についてのお話です。

【リッツの臨床ノート Vol.49】
カテゴリー:リッツ整体
テーマ:指先のしびれ。原因は「お気に入りのオーバーオール」?

【患者さんのお悩み 】

30代・女性・歯科助手 (昨年の秋から肩こりで通院。
現在は2週に1回のメンテナンス中)

「年明けから、朝起きると指先がピリピリすることがあった」

「最近は仕事中にも痺れを感じる」

「歯科助手なので、手先の細かい作業(巧緻作業)に支障が出ると困る」

【私の考察 】
お仕事柄、指先の感覚は非常に重要です。
検査をすると、胸椎と鎖骨の位置関係に、目で見ても分かるほどの左右差がありました。
「胸郭出口症候群」の疑いです。

そこで私は、あることを伺いました。 「最近、リュックサックやオーバーオールなどを着ていますか?」

すると、「年末に買ったオーバーオールが気に入って、お正月はほぼそれを着ていました!」とのこと。
スマホの写真を見せていただくと、そこには左右のポケットがパンパンに膨らんだ姿が。
中身を聞くと、スマホ、リップ、イヤホン、カイロ、さらにペットボトルまで…。
容量が大きいので、なんでも入れていたそうです。これで確信しました。

【原因のメカニズム ⚙️】
今回のオーバーオールは、ストラップが肩の外側に位置するデザインでした。
そこに「デニム素材の重さ」と「ポケットの重量」が加わり、肩が強力に「外側」へ引き出されたことで、神経の通り道に問題を起こしていたのです。

【当院でのアプローチ ✅】

運動整合の調整: 仙腸関節、股関節、そして首元の「胸鎖関節」のバランスを整え、肩が正しい位置に戻るようにしました。

神経のリリース: 圧迫されていた第一肋骨付近にCBDオイルを使い、過敏になった神経周辺を緩めました。

【その後の変化 ✨】 施術後、指先の痺れはその場で消失しました。

原因が分かって安心された一方、「お気に入りの服のせいだったなんて…」と少し複雑なご様子。
まずはポケットに物を入れすぎないこと。 そして、服の重さに負けないよう、肩甲骨の運動療法と筋トレをお伝えしました。

【まとめ 】
おしゃれを楽しむにも、実は「注意」と「準備」が必要です。

重たい服や鞄を持つなら、それに負けない身体(準備)を作っておくこと。
お気に入りの服を長く着こなすためにも、身体のケアは大切ですね。