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~映画鑑賞雑記帳 &京都・滋賀の季節の歳時記 & 読書などのお気儘ライフ~

2022年の映画初めには、前売り券の都合上、稀代のエンターテイナー、故ジョン・ベルーシの生涯を描いたドキュメンタリー映画『BELUSHI ベルーシ』が急遽1月6日(木)での終映が決まった為に、慌てて、正月三が日の1月3日(月)に京都・烏丸御池のミニシアター・アップリンク京都まで鑑賞に出向いてきました。

 

今年度の1本目の劇場鑑賞作品。2022年度の映画初めの作品。

(※今年度のアップリンク京都での1本目の劇場鑑賞作品。)

 

 

 

「知られざる、故ジョン・ベルーシの素顔(22.1/3・2D字幕版)」

ジャンル:ドキュメンタリー

原題:BELUSHI

製作年/国:2020年/アメリカ

配給:アンプラグド

公式サイト:http://belushi-movie.com/

上映時間:108分

上映区分:一般(G)

製作:ジョン・バトセック

監督・脚本・製作:R・J・カトラー

劇中アニメーション:ロバート・バレー

インタビュー:

ジョン・ベルーシ / ダン・エイクロイド / チェビー・チェイス / キャリー・フィッシャー / ジュディス・ベルーシ 他

 

 

【解説】

「ブルース・ブラザース」のジェイク役で知られるジョン・ベルーシの栄光と苦悩に迫るドキュメンタリー。

破天荒な魅力で人気を博し、アメリカのコメディ界に革命を起こしながらも、人気絶頂の1982年に33歳の若さで薬物の過剰摂取により急逝したジョン・ベルーシ。

 

アルバニア系移民の家庭に生まれ、シカゴの即興コメディ劇団からキャリアをスタートした彼は、その成功を機にニューヨークへ拠点を移し、コメディアン・俳優・ミュージシャンとして大成功を収める。

 

しかし、あまりにも早くアメリカンコメディの象徴的存在になったことが、大きなプレッシャーとなって彼にのしかかっていく。

 

高校時代からのパートナーである妻ジュディスの自宅地下室に保管されていた未公開音声テープや大量のラブレター、詩が物語を牽引。

 

ジョンの相棒とも言える俳優ダン・エイクロイドら関係者へのインタビューやアーカイブ映像、アニメーションを交えながら、嵐のように駆け抜けた彼の人生を愛あるまなざしで振り返る。

 

監督は「ビリー・アイリッシュ 世界は少しぼやけている」のR・J・カトラー。

ロックバンド「ゴリラズ」のアートワークで知られるアニメーター、ロバート・バレーが劇中アニメーションを手がけた。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

ジョン・ベルーシは、1982年の3月5日に33歳の若さで亡くなった喜劇人。米国NBCのコメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」(ベルーシは1975年~1979年にかけて出演。番組自体は、第46シーズン目である現在も放映中)や、学園コメディ映画の『アニマル・ハウス』(1978年)で一躍人気者になり、ジョン・ランディス監督と組んだ、盟友ダン・エイクロイドとのコンビの『ブルース・ブラザース』(1980年)のヒットで、映画スターとしての地位を固めたのでした。

 

 

時代のせいもあったのでしょうが、1970年代の中盤からドラッグに親しむようになり、やがて薬物への耽溺がひどくなり周囲を心配させるのでした。それでも何とか持ち直したと思われた矢先の突然の訃報でした。

 

 

この『BELUSHI ベルーシ』は、そんなベルーシの生涯を、豊富なアーカイブ映像とこれまで未公開だった音声テープ、友人たちの証言、そしてゴリラズのMVやNetflixオリジナル作品の「ラブ、デス&ロボット」のキャラクター・デザインでも知られるアニメーター、ロバート・バレーによる劇中アニメーションなどで振り返るといったファン必見のドキュメンタリー映画です。

 

 

ベルーシが他界して早40年近く経ちましたが、この映画は、彼の最も近くで同じ時を過ごしてきた妻のジュディス・ベルーシの協力により完成した作品です。

と言うのも、彼女から提供を受けた、彼女の自宅の地下室に保管していた音声テープや、映像、手紙や写真といった思い出の品である、約50時間分の音声テープとプライベートな資料がこのドキュメンタリー映画の中心となっているからでした。

 

 

私個人的には、ジョン・ベルーシというと、ひと昔前に読んだ、ボブ・ウッドワードによる評伝「ベルーシ最期の事件ーハリウッドスターたちとドラッグの証言ー」(集英社文庫)に書かれているような、破天荒でスキャンダラスなイメージばかりが占めていました。

 

 

ですが、このドキュメンタリー映画にはそんなスキャンダラスなイメージも決してなくもないのですが、その中心は、彼とジュディスのアマチュア時代の交流と、彼が有名になってからも彼女のもとで羽を休めるプライベートな姿であって、いままでの評伝にこういう作りのものはなかったので、なんとも貴重に思えるのでした。

 

 

 

私も、ジョン・ベルーシの生涯については、「サタデー・ナイト・ライブ」自体を観たこともなく、主に、映画『1941』(1979年)、『ブルース・ブラザース』(1980年)で観たくらいの知識しかなくて、あまり詳しく知らなかったので、今回このドキュメンタリー映画を観て、ベルーシが妻のジュディスを溺愛していたかなりの愛妻家だったという事実や、ラジオ番組「ナショナル・ランプーン・ラジオ・アワー」で人気を博した後に、NBCの新番組「サタデー・ナイト・ライブ」の出演のTVデビューのオファーを当初は渋っていた事実など、意外な証言を目にして、あの「サタデー・ナイト・ライブ」で爆発的な人気を誇ったことは知っていましただけにかなり驚かされました。

 

また、『ブルース・ブラザース』で共演した、レイア姫こと、故キャリー・フィッシャーの証言も今となっては貴重でしたね。

 

 

それにしても、映画監督のジョン・ランディスがジョン・ベルーシをアテ書きしながら脚本を書いていたという、あの大ヒット映画『ゴースト・バスターズ』(1984年)に、もしも彼が薬物の過剰摂取で亡くなる事がなければ、主演していたことを考えると、実に惜しいですし悔やまれます。

 

※因みに、彼の代役には、コメディアンのビル・マーレイが請け負っていましたよね。

 

 

私は英語が堪能ではないので、この映画を観ながらも「サタデー・ナイト・ライブ」などでのアメリカンジョークがイマイチ笑いのツボにはハマりませんでしたが、そんな中でも、アーカイブ映像の中の、ただひたすら「チーズバーガー!」を連呼するコントには思わず爆笑してしまいました。

 

 

チェビー・チェイスのような生粋のニューヨーカーの「インテリなコメディアン」とは違って、「アルバニア移民といったコンプレックスを抱きながらも、破天荒ながらもどこか憎めないキャラクターの喜劇人」として多くのアメリカ人に笑いを提供していたジョン・ベルーシという対比もよく分析されていましたし、愛ある目線で辿ったドキュメンタリーで良かったと思いました。

 

 

前述しましたように、私の場合には、ひと昔前に読んだ「ベルーシ最期の事件ーハリウッドスターたちとドラッグの証言ー」という評伝の文庫本で、彼がオーバードーズで亡くなった事を知っていたくらいで、あまりジョン・ベルーシのプライベートの真の姿まで知らなかったので、今回このドキュメンタリー映画を観て良かったです。

 

 

 

 

私的な評価と致しましては、

伝説的コメディアンの故ジョン・ベルーシについて、どの程度の思い入れがあるかで、このドキュメンタリー映画に対する評価も変わってくるかも知れないですが、単なる破天荒なコメディアンでもなく、愛妻家で、盟友ダン・エイクロイドたちとの友情や、ファンのことも大切にしていた心優しい喜劇人といった側面も今回知ることが出来て、私は好印象を持ちました。

しかしながら、ただただ薬物に耽溺してしまったのだけが悔やまれました。

従いまして、五つ星評価的には、四つ星評価の★★★★(80点)の高評価も相応しい映画かと思いました。

 

 

 

 

○映画『BELUSHI ベルーシ』予告編

 

 

 

○The Olympia Restaurant: Cheeseburger, Chips and Pepsi - SNL ※サタデーナイトライブ(SNL)のチーズバーガー連呼のコント

 

 

 

いまの若い方々はご存知ないかも知れないですが、かつての昭和の漫才師で、MANZAIブームの際にも一世を風靡された、太平サブロー・シローの故・太平シローさんが、よくジョン・ベルーシの物真似をしていたのが今も懐かしく想い出されます。

 

▲太平シロー(本名:伊東博)1956年10月30日生ー2012年2月9日没・享年55歳

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。

旧年中に観た映画の感想の記事については、2021年の映画納めに観た本作品が最後。計51本目の劇場鑑賞作品となります。

 

新型コロナ禍により日本公開が都合4回、2年間も延期になっていた曰く付きの作品が、ようやく公開の陽の目を見ました。

 

大晦日の前の日の、12月30日(木)に、一緒に観に行った父親からの希望で、auシネマ割も使える、滋賀県大津市のユナイテッド・シネマ大津までクルマで鑑賞に出向いた『キングスマン:ファースト・エージェント』の2D字幕版について、年を跨いでの今更ながらの感想の記載と思われるかも知れないですが、一応は、本作品も、年末年始向け映画でもありますので、今回も私の個人的な備忘録としても、当該ブログに記録を残しておくことと致します。

 

 

2021年度の51本目の劇場鑑賞作品であり、映画納めの作品。

(※2021年度のユナイテッドシネマ大津での3本目の劇場鑑賞作品。)

 

 

 

「今明かされる”キングスマン”誕生秘話(21.12/30・2D字幕版)」

ジャンル:アクション

原題:The King's Man

製作年/国:2021年/アメリカ

配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

公式サイト:https://www.20thcenturystudios.jp/movies/kingsman_fa

上映時間:131分

上映区分:PG12

公開日:2021年12月24日(金)

監督:マシュー・ヴォーン

キャスト(配役名):

レイフ・ファインズ(オーランド・オックスフォード公) / ハリス・ディキンソン(コンラッド・オックスフォード) / ジャイモン・フンスー(ショーラ) / ジェマ・アータートン(ポリー・ワトキンズ) / リス・エヴァンス(グリゴリー・ラスプーチン) / トム・ホランダー(イギリス国王ジョージ5世/ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世/ロシア皇帝ニコライ2世) / チャールズ・ダンス(キッチナー伯爵) / マシュー・グード(モートン) / ダニエル・ブリュール(エリック・ヤン・ハヌッセン) / ヴァレリー・パフナー(マタ・ハリ) / ジョエル・バズマン(ガヴリロ・プリンツィプ) / アーロン・ボドボス(フェリックス・ユスポフ) / アーロン・テイラー=ジョンソン(アーチー・リード) / ブランカ・カティチ(アレクサンドラ皇后) / イアン・ケリー(ウッドロウ・ウィルソン大統領) 他

 

 

【解説】

スタイリッシュな英国紳士が過激なアクションを繰り広げる人気スパイアクション「キングスマン」シリーズの3作目。第1次世界大戦を背景に、世界最強のスパイ組織「キングスマン」誕生の秘話を描く。

 

表向きは高級紳士服テーラーだが実は世界最強のスパイ組織という「キングスマン」。

国家に属さない秘密結社である彼らの最初の任務は、世界大戦を終わらせることだった。

1914年、世界大戦を裏でひそかに操る闇の組織に対し、英国貴族のオックスフォード公と息子のコンラッドが立ち向かう。

人類破滅へのカウントダウンが迫るなか、彼らは仲間たちとともに闇の組織を打倒し、戦争を止めるために奔走する。

 

「ハリー・ポッター」シリーズでも知られる英国の名優レイフ・ファインズがオックスフォード公、「マレフィセント2」「ブルックリンの片隅で」の新鋭ハリス・ディキンソンが息子のコンラッドを演じた。

彼らの前に立ちふさがる敵でもある怪僧ラスプーチンには個性派俳優のリス・エヴァンスが扮した。

 

監督、脚本、製作はシリーズ全作を手がけるマシュー・ボーン。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 

パロディーで、ドタバタ喜劇で、アクロバティックなスパイアクション活劇。そこに少々ブラックな味わいを加えた、それがマシュー・ヴォーン監督の『キングスマン』シリーズでした。

今回も前2作と同様に監督はマシュー・ヴォーンが担当。

と来れば、今作の第3弾もと思われたところですが、印象はかなり違い、前半部分は、なかなか重苦しい内容で展開。

 

 

時代設定は、前2作から遡って、第一次世界大戦の開戦前夜。

そんな中、国家に属さない独自のスパイ組織「キングスマン」の誕生秘話が描かれるのでした。

 

 

時は、1914年。貴族社会の打倒を目指す闇の狂団が率いる秘密結社の陰謀によって、第一次世界大戦を引き起こすのでした。

 

 

そこで、平和主義者の英国貴族オーランド・オックスフォード公(レイフ・ファインズ)は独自の情報網を駆使して、闇の狂団の動向を察知し、陰謀を阻止して世界大戦を終結させようと秘密裏にスパイ活動を開始するのでした。

 

 

仲間となるのは、オックスフォード家の使用人たち。

一家の世話係で家政婦でありながら射撃の名人でもあるポリー・ワトキンズ(ジェマ・アータートン)、アフリカの戦士だった執事ショーラ(ジャイモン・フンスー)など、ユニークな顔ぶれが中心となり、世界中の要人の使用人たちとによる独自の情報網を駆使するのでした。

 

 

まさに「家政婦は見た!」の国際組織版かのようでした(笑)

 

 

さらに、オックスフォード公の息子コンラッド(ハリス・ディキンソン)は、英国軍の兵士として仕官し世界大戦に参加しようとするのですが、父に止められ、闇の狂団との戦いに加わっていくのでした。

 

 

第一次世界大戦はいかにして起こったのか。

その複雑な事情が虚実を織り交ぜて描かれるのでした。

怪僧ラスプーチン(リス・エヴェンス)、二重女性スパイのマタ・ハリ(ヴァレリー・パフナー)、超能力でヒトラーをも操ったとされる預言者エリック・ヤン・ハヌッセン(ダニエル・ブリュール)、そして第一次世界大戦の火種となった、あの「サラエボ事件」を起こした張本人のガヴリロ・プリンツィプ(ジョエル・バズマン)ほか、実在した人物たちが次々に登場します。

 

 

また、その他、イギリス国王ジョージ5世、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世、ロシア皇帝ニコライは実際に従兄弟同士でしたが、何と、トム・ホランダーが1人3役で演じています。

 

 

このように時代背景はほぼ史実に基づいており、その点では歴史ドラマのような面白さを体感出来て、その一方で、実在の人物たちの描き方は非常にコミカルで、史実からどんどんと逸脱していくのが、これまた愉快で楽しく観ることが出来ました。

 

 

特に、その中でも、ロシア皇帝ニコライ2世を傀儡のように陰で操る、怪僧ラスプーチンの存在がコミカルに誇張されていて、非常に面白かったです。

 

 

更に、実際の戦争が絡むシーンのシリアスさは、あたかも戦争映画のようでもあり、それらを観ていますと、もはや何を見ているのか分からないほどの多様な内容でしたが、それらは不思議と一つになっているから面白かったです。

平和主義者の父と正義感溢れる息子という、オックスフォード家の親子のドラマが全体を巧く貫いていて、物語を推進する原動力にもなっているからでしょうか。

 

 

そして勿論、圧巻はアクションシーンに尽きました。

当然ながら、スタントダブルによるスタント撮影も実施しているでしょうが、それでもオーランド・オックスフォード公役のレイフ・ファインズが、こんなにも動けるのかと驚かされてしまいました。

 

 

チャイコフスキー作曲の『1812年』の演奏に合わせて、コサックダンス風の派手な動きで剣を繰り出す怪僧ラスプーチンと戦うシーンもすごく斬新で愉快でしたが、終盤のアクションがすごかった。

 

 

飛行機からパラシュートで敵のアジトに落ちていくあたりからピンチに次ぐピンチ、アクションに次ぐアクション。終盤は手に汗握る、いつも通りの大活劇のメインまで、フルコースの料理を堪能しました(笑)

 

 

内容的には前2作の前日譚ではありながらも、第1作目、第2作目を観ていなくても、単体映画としても充分に楽しめる「キングスマン」の誕生秘話であり、これまで『キングスマン』シリーズを一度も観たことがなかった方々にも是非とも観て楽しんで欲しい作品でした。

 

 

エンディングロール途中でのオマケ映像に、あの有名な歴史上の人物まで登場させるくらいでしたので、このレイフ・ファインズ演じるオーランド・オックスフォード公を中心とした独自のスパイ組織「キングスマン」のその後の活躍を描く、この『ファースト・エージェント』の続編の製作も、(本作品の興行成績次第かも知れないですが)、是非とも期待したいですね。

 

2021年度の締めくくりの映画納めにも実に相応しい作品でした。

 

 

私的な評価としましては、

内容的には、前2作の前日譚でありながらも、これまで一度も「キングスマン」シリーズ作品をご覧になられておられない御方々でも、単体の作品としても充分に楽しめる作りの作品になっており、時代背景はほぼ史実に基づかせながら、その一方で、実在の人物たちの描き方は非常にコミカルで、史実からどんどんと逸脱していくのがまた愉快で楽しめますので、是非とも、この年始に、お勧めの映画です。

 

従いまして、五つ星評価的には、ほぼ満点の★★★★☆(90点)の四つ星半の評価も相応しい作品かと思いました。

 

 

 

○映画『キングスマン:ファースト・エージェント』レギュラー予告編 12月24日(金)公開

 

 

 

 

▲第2作目の『キングスマン:ゴールデン・サークル』の感想の過去記事も上記に貼り付けておりますので、ご興味が惹かれましたらば、お目をお通し下されば幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。

旧年中に観た映画の感想の記事については、あと2作品を残すのみ。

その2作品の『マトリックス レザレクションズ』と『キングスマン:ファースト・エージェント』のうち、先ずは、クリスマス・イブの12月24日(金)に、滋賀県大津市の大津アレックスシネマまで鑑賞に出向いた『マトリックス レザレクションズ』の2D字幕通常版について、今更ながらの感想の記載になりますが、あくまでも今回も個人的な備忘録として、当該ブログに記録を残しておくことと致します。

 

 

2021年度の50本目の劇場鑑賞作品。

(※2021年度の大津アレックスシネマでの23本目の劇場鑑賞作品。)

 

※個人的な備忘録ですので、以下、ほぼネタバレの記事内容となっていますので、鑑賞前の御方々は呉々もご注意下さい。

 

 

 

「セルフパロディ的な趣で見事に”復活”(21.12/24・2D字幕版)」

ジャンル:SF/アクション

原題:The Matrix Resurrections

製作年/国:2021年/アメリカ

配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/matrix-movie/

上映時間:148分

上映区分:一般(G)

公開日:2021年12月17日(金)

監督:ラナ・ウォシャウスキー

キャスト(配役名):

キアヌ・リーブス(ネオ/トーマス・アンダーソン) / キャリー=アン・モス(トリニティー/ティファニー) / ヤーヤ・アブドゥル=マディーン2世(モーフィアス) / ジョナサン・グロフ(スミス) / ジェシカ・ヘンウィック(バッグス) / ニール・パトリック・ハリス(精神科医/アナリスト) / プリヤンカー・チョープラー・ジョナス(サティー) / ジェイダ・ピンケット・スミス(ナイオビ) / テルマ・ホプキンス(エコー) / エレンディラ・イバラ(レクシー) / トビー・オンウメール(セコイア) / マックス・リーメルト(シェパード) / ブライアン・J・スミス(バーグ) / ランベール・ウィルソン(メロビンジアン) / ダニエル・バーンハード(エージェント・ジョンソン) / アンドリュー・コールドウェル(ジュード) / チャド・スタエルスキ(チャド) 他

 

 

【解説】

1999年に公開され、革新的な映像技術とストーリーで社会現象を巻き起こしたSFアクションの金字塔「マトリックス」。2003年に公開された続編「マトリックス リローデッド」「マトリックス レボリューションズ」で3部作完結となった同シリーズの新たな物語を描く、18年ぶりとなるシリーズ新章。

 

主人公ネオを演じるキアヌ・リーブスが過去作と変わらず同役を担当するほか、トリニティー役のキャリー=アン・モス、ナイオビ役のジェイダ・ピンケット・スミスらが続投。

ネオを救世主と信じ、世界の”真実”を伝え、彼を導くモーフィアス役を「アクアマン」のブラックマンタ役で知られるヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、ネオの宿敵スミス役をドラマ「マインドハンター」のジョナサン・グロフが新たに演じ、ニール・パトリック・ハリス、クリスティーナ・リッチらが扮する新キャラクターも登場する。

 

シリーズの生みの親であり、過去の3作品を監督しているラナ・ウォシャウスキーがメガホンをとった。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 

 

無謀とも思われる人も多いかも知れないですが、私は、公開当時には過去3部作の劇場鑑賞には行っていたのですが、現在では、ほぼ内容も失念しておりましたが、この難解と言われていた『マトリックス』シリーズの過去3部作を全作品とまでは行かず、一応、第1作目の『マトリックス』(1999年)のみを復習したのみで、今作の第4弾の『マトリックス レザレクションズ』の、所謂、”Resurrections”=復活という名の新章の鑑賞に臨みました。

 

 

映像的にも物語の設定自体も、あまりにも革新的だったウォシャウスキー兄弟による『マトリックス』(1999年)、『マトリックス リローデッド』、『マトリックス レボリューションズ』(共に、2003年)の3部作。

 

 

先ず、この『マトリックス』は、人間が暮らしているのは、AIが創った仮想空間で、そこで起きている出来事は現実ではない。つまり「バーチャル・リアリティ」という概念を先取りしています。今でこそVRとかARという言葉は巷に溢れていますが、ここまでVRオリエンテッドな世界観を、22年も前の1999年に既に呈示していたというのは衝撃的ですらあります。

 

また、AIが支配する世界において、人間の体力が発電エネルギーとして培養され脳内信号を電力源的に搾取されているという設定はなかなか斬新であり衝撃的でしたが、その前段階として、人間が太陽光を遮って、AIが依存する太陽光発電をできなくしてしまったというのもまた秀逸です。

グリーンエネルギーを自ら断ったのは人間だったという斜め上を行き過ぎる設定。

そう言えば『マトリックス』の中で描かれる年代は、2199年頃となっていました。

 

そして、この3部作の第3作目の『マトリックス レボリューションズ』において、ネオとトリニティーの死を以て、人類VS.機械文明=人工知能(AI)との戦いに終止符を打ち、停戦協定を結んだ事により、一旦は完結したはずでした。

 

 

その続編たる新章は、その3部作の新たな展開というよりも、第1作目の『マトリックス』を踏襲しながらも、過去3部作のセルフパロディ的な趣の作風で、(私のアタマでは、すべてを理解することは出来ていないとは思うのですが)、案外面白く観ることが出来ました。

 

 

今回の新たな仮想世界では、主人公のネオは『マトリックス』3部作という空前の大ヒットのゲームを生んだ、高名なゲームデザイナーのトーマス・アンダーソン(キアヌ・リーブス)であり、そのゲームの過去3部作は、あくまでも彼の空想による世界だとするメタフィクション視点で、更に、そのゲームも主人公のネオが自らの命と引き換えに人類を救った形で完結していたものの、親会社のワーナー・ブラザーズ社から圧力を掛けられ、『マトリックス4』の製作を余儀なくされているといった、実に自虐的な切り口でお話しが始まります。

しかし、トーマス・アンダーソンは、この現実にどこか違和感を抱き、時折現れる幻覚症状に悩まされ、サンフランシスコで精神科医のアナリスト=所謂、セラピスト(ニール・パトリック・ハリス)から精神安定剤として”青いカプセル薬”を大量に処方してもらいながら日々生活を送っていたのでした。

 

 

そこに、トーマス・アンダーソンが職場で仕事をしていると、オンラインゲームのアップデートを恨んだ少年から会社に爆破予告が届き、同僚たちと揃って勤務先のオフィスビルから脱出する必要が生じるのでしたが、所持するスマートフォンには何者かからオフィスビルの一角にあるトイレに向かうようにメッセージが入るのでした。指示通りにトイレに向かうとモーフィアスと名乗る男(ヤーヤ・アブドゥル=マディーン2世)が現れて、この現実は、本当は、人工知能(AI)が生んだ仮想世界だと告げるのでした。

本当の”真の世界”ではネオは人類を解放する救世主だと信じられていたのでした。

 

 

そして、”赤いカプセル薬”を見せて、ネオとして”真の世界”たる現実世界へ帰還するように迫り、さらには変形する鏡の中に手を入れて仲間に状況を伝えるのでした。

しかしながら、トーマス・アンダーソンにとっては自分自身の幻覚症状の再燃を疑うしかなかったのでした。

 

 

そんな中、或る日の夜、時折フラッシュバックしてくるネオとしての記憶は次第に自分自身の事かも知れないと思い、ビルの屋上から飛ぼうとすると、モーフィアスの仲間のバッグスから制止されるのでした。

 

 

ワーナー・ブラザーズ社のマスコットキャラクターのうさぎのバッグス・バニーと同じ愛称と、腕に大きなうさぎのタトゥーがある彼女が、昔にビルの清掃員として働いていた当時、トーマス・アンダーソンが実際にビルから落ちずに飛び立ったところを目撃して、自分も仮想世界の《マトリックス》の中に居ることに気付かされたとの事実を伝えられるのでした。

 

 

 

続いて、彼女の言われるがままに、トーキョーに向かう新幹線の車内に繋がる扉へと案内され、車内のトイレから再度モーフィアスが居る部屋に案内されるのでした。

 

 

 

 

モーフィアスはネオと最初に会った時の部屋を出来るだけ再現して、多少なりとも安心を施した上で、トーマス・アンダーソンに対して、再度説得を試みて、”赤いカプセル薬”と”青いカプセル薬”を差し出して各々の効果を説明すると、トーマス・アンダーソンは今まで飲んでいた”青いカプセル薬”ではなく、ネオとして”赤いカプセル薬”を服用する事を決心するのでした。

 

 

その直後、精神科医/アナリストが現れてネオを鏡に引き込もうとし、居場所を察知した敵が乱入してきて銃撃戦が起きるのでした。

 

 

 

敵の攻撃を回避して新幹線の車両のトイレの小さな鏡に突入。

すると、荒廃した現実世界の人工子宮(人間の脳内活動を発電エネルギーとして培養し搾取しているポッド)から目覚めて起き上がると、突如として現れた見知らぬ機械に身体を掘り起こされ運ばれるとともに、自分自身と対になった向かい側にある人工子宮には、未だ仮想世界たる《マトリックス》に繋がれたままの状態のトリニティー(キャリー=アン・モス)が居ることを目撃。

 

 

 

 

 

かつて自分を覚醒させてくれたトリニティーも未だ仮想世界に囚われていると知り、彼女を救おうとするのでした。そして仲間と共に仮想世界で超人となって覚醒し、人工知能が生む様々な敵と戦うのでした。

 

といったイントロダクションの映画でした。

 

 

カンフーとVFXの融合の極み。

 

 

《バレットタイム》と呼ばれる特殊な撮影手法によるスローモーション。

過去3部作で斬新だったアクションやスタイリッシュな映像は、今回も見事でした。

 

 

無重力状態のように体躯を回転させ、宙を跳び、壁や柱を豪快に壊しながら延々と続く格闘。華麗なカンフー。凄まじい数の敵を猛スピードで倒していく格好良さ。

 

 

ネオとトリニティーがDUCATI(ドゥカティ)のモンスターバイクで夜の町を駆け抜けるシーンでは、次々とぶつかってくる車をネオが、カメハメ波のみで、はじき返し、転倒させていく。

 

 

実に凄まじい迫力のVFXアクションシーンでした。

 


 

一方で、過去3部作の映像が繰り返し登場し、それらを前提に第1作目『マトリックス』をなぞって踏襲したようなお話しには、セルフパロディー的なユーモアもふんだんに感じられました。

 

それが故に、既視感が有り過ぎて、目新しさをあまり感じないという意見もあるのかも知れない。

 

 

ただ、そんな中、そもそもトリニティーに夫と子供たちがいるという設定自体も笑いを誘います。

そして、彼女から家庭を奪って覚醒させようとするネオは、あたかも不倫に誘う男のようでもあります。

そう思って観ますと、二人がドキドキしながらカフェで再会する場面などは実に可笑しく微笑ましい。

 

 

シリーズ自体が荒唐無稽なのに真実味を感じさせるのは、仮想世界と”真の世界”との対立が、理念的な「本質存在」と、リアルな現象に根差した「事実存在」といった西洋哲学上の対立概念に根ざしているからと言えるかも知れません。

 

 

また、会社も家庭も国家も「仮想」ではないかという現代人の気持ちも反映しているとも言えるでしょう。

ですから、決して、ジェンダー(性別)も例外ではない。

監督のラナ・ウォシャウスキーは女性ではありますが、過去3部作を「兄弟」の兄として監督した頃は男性でした。

性同一性障害から性適合手術を受け、現在は弟も性別の変更をして、二人は「姉妹」となったのでした。

 

 

第1作目『マトリックス』が公開された20世紀末と比べて、今では仮想社会のメタバースや、ARやVRといった現実の仮想化が進み、現実と仮想の世界の境界が実に曖昧になりつつあることを鑑みれば、セルフパロディー的な趣でメタフィクション視点で描くのも、むしろ正解なのかも知れないと思われました。

 

 

そして、また今回の新章は、老いらくの恋だとかと揶揄される感想をお持ちの方も居られるようですが、キアヌ・リーブスにしてもキャリー=アン・モスにしても良い塩梅で歳を重ねていながら、「本物の愛」を貫く姿を描いた良作だと思いました。

 

 

私的な評価と致しましては、

「過去3部作で機械との戦いの末に死亡したネオが、機械によって蘇生させられてから長期間に亘り、仮想世界《マトリックス》の人工子宮に繋がれて、その脳内信号を電力源として培養し搾取されながら、ネオとしての記憶を自作のゲームの空想によるストーリーだと思い込まされた上で、トーマス・アンダーソンとして生活させられている。」という、謂わば、今回の新章ならではの”入れ子構造”をはじめ、セルフパロディー的な趣でメタフィクション視点な作風で、それなりに面白く観ることが出来ましたので、巷間では、賛否両論が大きく分かれているみたいですが、私の場合は肯定派であり、更に言えば絶賛派です。

 

 

キアヌ・リーブスがガンアクションをしていたら、そのまま『ジョン・ウィック』シリーズと見紛う恐れもあるからか、出来る限り、ガンアクションは封印し、カンフーアクションとカメハメ波のみで、あたかもゾンビ映画のゾンビのような敵をドッカンドッカンと倒していくスタイルを貫いているのも面白かったです。

 

 

また、エンドロールの最後の最後に短めの「オマケ映像」があります。


これは、表面的に見るとかなり「蛇足」に見えてしまうかと思います。
しかし、これを単に、「ラナ・ウォシャウスキー監督はユーモアセンスが乏しいな」と切り捨てるのか、「現在のハリウッド映画の状況を揶揄した表現」と見るのか、はたまた「エンドロール前のシーンによってマトリックス内の世界における、その後の変化を見せている」と見るのかによって作品の評価も大きく分かれてしまうでしょうね。

 

従いまして、ただ、絶賛派とは言いながらも、決して満点評価ではなく、五つ星評価的には★★★★(80点)の四つ星くらいの高評価も相応しい作品かと思いました次第です。

 

※今度は復習教材として過去3部作を観終えた上で、機会があれば再度鑑賞してみたいですね。

 

 

 

 

○映画『マトリックス レザレクションズ』本予告 2021年12月17日(金)公開

 

 

 

※因みに、アメリカの大手製薬会社メルク社が新型コロナウイルスの飲む治療薬の「モルヌピラビル」の開発をしたことが話題になっていますが、この治療薬は、偶然にも”赤いカプセル薬”なので、この映画『マトリックス』を観た人などの中から、それこそ現実と仮想の世界の区別が付かない人達により、またもや陰謀説などが広く流布して服用を拒む人が出ないかと心配ですね(汗)


▲米国・メルク社の新型コロナウイルスの飲む治療薬・モルヌピラビル。

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。