『今夜、ロマンス劇場で』(2018年) #イオンシネマ久御山 #綾瀬はるか #坂口健太郎 | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

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前回に引き続き、2/12(月)の振替休日に、FMうじ(エフエム宇治放送)のプレゼント企画で当選した、イオンシネマ久御山で使用出来るペア無料観賞券を使用して観た『マンハント』と共にハシゴ鑑賞をした『今夜、ロマンス劇場で』の感想をまとめさせて頂きます。

 

 

今回は、その2本目として、この日が公開3日目の作品。

同じシネコンのイオンシネマ久御山で引き続き鑑賞しました、綾瀬はるかさん×坂口健太郎さんダブル主演のラブファンタジー映画『今夜、ロマンス劇場で』について紹介させて頂きます。

 

 

 

「切なくも笑いあり涙ありの感動巨編!号泣必至!(18.2/12)」

ジャンル:ラブ・ストーリー

製作年/国:2018年/日本

配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/romance-gekijo/

上映時間:109分

監督:武内英樹

キャスト:

綾瀬はるか、坂口健太郎、本田翼、北村一輝、中野明慶、石橋杏奈、西岡徳馬、柄本明、加藤剛

 

 

【解説】

綾瀬はるかと坂口健太郎が共演し、モノクロ映画の中のヒロインと現実世界の青年が織りなす切ない恋の行方を描いたファンタジックなラブストーリー。

映画監督を目指す青年・健司はモノクロ映画のヒロインである美雪に心を奪われ、スクリーンの中の彼女に会うために映画館に通い続けていた。

そんなある日、美雪が実体となって健司の前に現われる。

モノクロ姿のままの彼女をカラフルな現実世界に案内するうち、健司と美雪は少しずつ惹かれ合っていく。

しかし美雪には、人のぬくもりに触れると消えてしまうという秘密があった。

「のだめカンタービレ」シリーズの武内英樹がメガホンをとり、「信長協奏曲」の宇山佳佑が脚本を担当。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

今回は、久し振りに邦画で泣かされてしまいました。

それもハンカチでは足りずにタオルで涙を拭わないといけない位の大泣きでした。

決して、作品自体は、お涙頂戴的な難病患者もの映画などでもなかったのですが、今作はあくまでも架空のラブファンタジー映画でしたが、あまりにも映画愛が沢山溢れた作品だった事もあって、周囲を気にしながらも、鼻をすすりながら泣いてしまっていました。

でも周りの多くの観客の皆さんもシクシクと泣かれておられるのが伝わって来ましたので、私自身も、大のオトナが映画で泣くといった恥ずかしさもどこかに消え失せていました。

 

 

 

ここ最近親しくして頂いている、映画ブロガー・めえめえさんのブログ記事が、とても分かり易い解説をされていましたので、以下、勝手乍らも、その内容を参考に書き進める事とさせて頂きます。

 

 

舞台は日本映画界の転換期、昭和35年(1960年)。

TVのカラーの本放送が始まり、映画からテレビへと移り変わりつつあった1960年代。

映画監督を目指す生真面目な助監督の青年・牧野健司(坂口健太郎さん)が憧れる昔のモノクロ映画は戦前の作品のようです。

 

時代の流れを表すBGMの途中に、玉音放送が流れ、(現在の平成の今上天皇皇后両陛下が)、皇太子殿下・美智子妃殿下としてご成婚された際のパレードの様子のニュース報道が流れ、そして翌年の1960年を迎えます。

 

 

牧野健司の苗字の「牧野」は、おそらくですが、<邦画の父>である牧野省三への敬意を払っての設定なのでしょうね。

 

 

これまでも、時空を飛び越えたラブファンタジー映画は沢山ありましたが、この映画がそれらと大きく違うのは、昔の映画のヒロインを演じた女優さん本人がスクリーンから飛び出して来たのではありません。

 

 

映画として作られたヒロインの美雪(綾瀬はるかさん)が健司に会いに来たわけで、彼女はまさに架空の人物とも言えます。

 

 

この作品の劇中劇の映画自体も、もちろん架空の映画『お転婆姫と三獣士』。

 

▲「三獣士」も、タヌ吉役に竹中直人さん。虎衛門役に池田鉄洋さん。鳩三郎役に酒井敏也さんなど豪華な顔ぶれ。

 

そう言う意味合いでは、スクリーンから登場人物が飛び出す作品は、ウッディ・アレン監督の『カイロの紫のバラ』(1985年)が有名ですので、この作品がその二番煎じというような印象をお持ちの御方もかなり多いかも知れないですが、実際に映画を観るまでは、私もその一人でしたが、それよりも、ディズニー映画の『魔法にかけられて』(2007年)が、アニメからお姫様が出て来る作品なので、どちらかというとこちらの方が作風が近いかも知れないですね。

 

▲『カイロの紫のバラ』(1985年)

 

▲ディズニー映画『魔法にかけられて』(2007年)

 

 

私も、映画ブロガー・めえめえさんのブログ記事を拝読して、その事に初めて気が付いた次第でした。

 

 

また、この物語自体が、現在入院中の老人となった健司(加藤剛さん)の書きかけの脚本でした。

もちろん実際にあった二人の話を脚本としてしたためていたのですが、当時は完成することが出来ませんでした。

 

理由は、予告編でも観られるのでネタバレにはならないとは思いますが、彼女には大きな秘密があったから。

 

 

ただ映画を観ながら細かい設定的には、「色落ちについて、お茶はダメでも雨に濡れるのは大丈夫なのか?」とか、「三獣士と三地蔵とは何かしら意味を掛けているのか?」とか「虹への願いは?」とか伏線を回収仕切れていない部分も数多くあり、それらが気になったりもしましたが、あえてそれらにいちいち説明をする事もなく、ただひたすら綺麗な画で魅せる演出に拘った点も奏功したのかも知れないですね。

 

 

特に、目を瞠ったのは、撮影地でもある栃木県足利市のライトアップされた藤棚のシーンが幻想的ですごく美しかったでした。

 

 

 

 

私が生まれる数年前の設定でしたが、昭和生まれの一人としましても、なんだかノスタルジックな感情に浸れましたね。

特に、このロマンス劇場の雰囲気がまた実に良かったでした!

 

 

また、めえめえさんもご指摘の通り、先日までNHKで放送されていた綾瀬はるかさんの主演ドラマ『精霊の守り人』。

 

 

 

この映画のお転婆姫・美雪と、ドラマ『精霊の守り人』の女用心棒バルサが喋り方がソックリでした!(笑)。

度々、健司を「おまえ」と呼ぶ場面。バルサとほぼ同じでした。

しかも、冒頭のモノクロ映画内に槍の戦闘シーンがあったりと、女用心棒のバルサのオマージュ説も、あながち間違いでもないかも?(笑)。

 

 

坂口健太郎さんは、映画では是枝裕和監督の『海街diary』ではあまり出演されていた記憶にもなかったですが、昨年の主演映画『君と100回目の恋』では、かなり熱演されていましたので、印象深かった俳優さんでしたが、今回の作品でも、なかなか昭和チックな役どころも上手く好演されていましたね。

 

 

 

脇を固める俳優陣。

皆さんそれぞれ適役で良かったと思いました。

加藤剛さんは知的な老人役がいつもピッタリですね。今年で御年80歳になられるのですね。

 

 

 

 

 

 

 

特に、お笑いパートを担当された訳ではないのでしょうが、北村一輝さん演じるハンサム・ガイ。俊藤龍之介。

若大将シリーズなどというよりも日活の石原裕次郎さんを意識した設定なのでしょうが、結構笑わせて頂きましたし、その大人の対応には、一同共々「勉強させて頂きました」!(笑)。

 

 

 

 

美雪(綾瀬はるかさん)の恋敵というか映画会社社長令嬢の成瀬塔子役の本田翼さんも好演。

10代の人達など若者層から圧倒的な絶大なる支持を受けているらしく、俳優の人気度調査のランキングでは、綾瀬はるかさんを大きく引き離してベスト10圏内に入っておられるらしく、若手女優さんの中でも注目株みたいですね。

 

 

最後の劇場に、最後の二人。

どういった結末を迎えるのかは号泣必至の観てのお楽しみ❤

 

 

10代の純愛映画・青春映画とは、また違うビターなほろ苦い大人の純愛物語。

めえめえさんの記述されている意見の箇所と同じく、私も、あの映画のオマージュの、ガラス越しのキスシーンや、最後に、二人して浜辺を歩く場面が印象的でした。

 

 

私的な評価と致しましては、

女性視点と男性視点でもかなり印象が変わってくるかも知れないですが、究極のラブファンタジー映画として後世にも残せられる位に素晴らしい映画でした。

個々の伏線を全て回収しきれずに放置したままの箇所もありはしましたが、そんな枝葉末節なことはどうでも良くなるくらいに、お話しが終盤に差し掛かるにつれて、切なくて大粒の涙がポロポロ溢れ出てくるくらいに感動を呼ぶ大人の純愛を描いた、まさに感動巨編でした。

私が、綾瀬はるかさんのファンと言うことを抜きにしても、オードリー・ヘプバーンの『ローマの休日』の雰囲気も見事に再現した様な貫禄の演技で、今作では、オードリーに匹敵する位の魅力を持ち合わせた綾瀬はるかさんが、架空のヒロインのお転婆姫・美雪を演じてられたと思いました。

 

同じく、綾瀬はるかさんの魅力ありきの映画の『本能寺ホテル』とは雲泥の差でしたね。

 

シェネルが歌う映画主題歌『奇跡』も凄く映画にマッチングした曲で、エンディングロールに華を添えていましたね。

 

尚、唯一、改善点があるとすれば、映画タイトルは『今夜、ロマンス劇場で』ではなく『今宵、ロマンス劇場で』とするべきだった様に思いましたが、何か意図的に「今夜」とした方が良いとされる判断材料があったのでしょうかね?

 

従いまして、今年のベスト10圏内のランクインも考えられるほどの感動作でしたので、五つ星評価的にも、文句なしの五つ星の満点評価★★★★★(100点)が相応しい作品と思いました次第です。

 

●映画『今夜、ロマンス劇場で』予告編

 

 

●シェネルー奇跡ー『今夜、ロマンス劇場で』Ver.PV

 

 

 

 

 

 

 

 

◎もしも『ローマの休日』がカラー映像化されたらこんな感じ?(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。