「本の森の入口で」 -117ページ目

「本の森の入口で」

本の森 イメージはドイツの童話にでてくる森 深くて暗い森に足を踏み込む勇気はないけど、
付近から離れることはできない 物心ついたころから本好きの読書日記 とりとめなく書いてみます

日本の難点 (幻冬舎新書)日本の難点 (幻冬舎新書)

幻冬舎 2009-04
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「好きです。宮台真司」って思っていた10年前。いやもっと前だ。ブルセラで名を売っていた頃~サカキバラ事件とか郊外の憂鬱を扱っていた頃。感覚的にすらすらわかった気にさせてくれる唯一の学者というか知識人だった。日常をまったり生きろといっていた頃、それしか処世術がないようにさえ感じていた。


で、久々の宮台真司です。「日本の難点」。幻冬舎というだけで、買いたくなかったけど、そんな偏見はいけないわと思い、今を著者がどう見ているのか知りたくて購入。


ご無沙汰している間に、とても大人なロビイストとして、社会に現実的にコミットしていたんだなと知りました。大真面目に社会を憂いている真面目な社会学者なのかもしれません。みかけは斜に構えた少年みたいですけど(笑)


しかし、本全体としてはなんだかわからない、です。最も現代の日本の知性を代表する方のひとりですから、私なんぞの頭じゃ理解できないのかもしれませんが。


相変わらず、頭切れまくって、びゅんびゅん論を進めていくけど、キーワードの「抱摂」というのがわからない。弱者を含め、広く受け入れてくれる社会というのでしょうか?「包摂的な社会」の建設には両手を挙げて賛成です。しかし、具体的にどんな社会よ?システムとしてどう作るかを示して欲しいところです。まさか、昔はよかった、とか言っているんではないですよね?昭和の時代は、近所のおじちゃんが子どもたちを云々とか?まさかね?


ひどく現実的に、政治的バランスからしか社会、世界は動かないといいながら、結局は利他的な「すごい人」に期待するって何?


カリスマが降りてきて、世論をまとめてぱっぱと社会の難点を整理してくれる?そんな夢みたいなことは私は期待できないな、というのがつたない感想です。でも、私の生きてきた世界には、居そうも無いけど、宮台氏みたいなエリートがみてきた社会にはそんな兆しがみえるっていうなら、それにすがってみたいところです。


まとまらないまま現時点の感想を書いときます。


ひとつめっけもんは、宮台真司が「スラップハッピー」が好きだと知れたこと。同好の士だなんて・・感激っす!


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おいしいテーブル (集英社be文庫)おいしいテーブル (集英社be文庫)

集英社 2005-02
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手作りパンとコーヒーセットのテーブルの写真が表紙の「おいしいテーブル」堀井和子著(集英社be文庫)

素敵な本です。

女性のささやかだけど大切にしたい、そんな小さな幸せを作る、ではなく支える料理のレシピなどをおしゃれ生活実践者のエッセイを添えて。


おそらくこれを見て実用本として活用する読者はそうはいないと思われます。雰囲気だけ、見ている間だけ幸せに。そして、自分の生活も結構おしゃれよねと確認、自己肯定する本だと思います。


だって、この本を手にした時点で、私的快適生活志向ってことだものね。


まちがっても、もっと頑張って、お料理しなくちゃっとか、テーブルリネンの替えを揃えなくちゃなんて思ってはだめ。こういうのに上昇志向は不向きですから。

今の幸せを大切にする。好きなものを少しずつまわりに取り入れていく。簡単なことです。心のゆとりがあ・れ・ば。


私も大好きこういう本。ほっこりおうちの幸せ。でもね、たぶん「上智大出て、料理スタイリストとして活躍、夫の転勤に合わせてニューヨーク生活を経験。帰国後はテーブルコーディネイトとして雑誌等で活躍中!」の著者の本意は、視線を浴びてこその人生、もっと社会でもまれ感性磨いて、知性を活かしなさい!ポジティブライフあってのおうち本だと思うな。はい!先生!


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妻と私妻と私

文藝春秋 1999-07
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文芸評論家としての江藤淳は、大塚英二氏の著作つながりで知る程度。本として読んだのは、江藤淳の飼い犬と奥様関連のエッセイばかり。

つまり、思索家としての内容はろくに知らぬまま、インテリの在鎌倉のハイソな暮らしぶりを、覗き見している感じの読者です。

「妻と私」(文芸春秋社)は奥様の最晩年の夫婦の暮らし。つまり、病気発覚から看取りまでの苦悩の生活覚え書きですが、読んでいる間中感じたのは、うっとり憧ればかり(笑)。なんという程度の低い読者でしょう!でもね、鎌倉プリンスでのお食事、銀座ミキモトで真珠のネックレスを探すが、野暮で気に入らず結局和光で購入するお話。出てくるエピソードが全て素敵ね~。


しかも奥様への長年にわたる尊敬と愛が、随所に溢れているところが、またぐっと来る。


若い時はともかく、年とったらお金よね。それを上品に当たり前に使う慣れは、やっぱり若い時からの生活がものをいう。結局、庶民が努力してできるものではない世界を堪能しました。


いいもの読ませていただきました。


本の中では,、奥様の死を受け入れて生きていく・・と思ったのに、その後自殺されたことを思い出せば、より感慨深い本です。合掌。

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