もたもたしているうちに、9月の小学校でのチャレンジタイムのことを書く前に、10月分が終了してしまいました。
だめだな~
第10回目の9月は、18日に開催。
この日は常連の子がおたふくかぜにかかってしまったり、3連休なので来られない子がいたりで、参加者は大人ひとりを入れて6人。
最近はメンバーが固定されつつあり、予想していた踊り場がやってきたようですが、それだけに毎回楽しみに来てくれる子どもたちは、少しずつ、着実に強くなっているように思います。
10月も3連休の初日、9日に開催。
生憎の雨ということもあって、大人ひとりを含めて6人の参加でした。
この日は、たいが初めて欠席。
最近、千駄ヶ谷に行ける日を確保するのが難しくなり、有効期限の残り少ない回数券が1枚残っていたために、ひとり千駄ヶ谷へ向かったのでありました。
さて、この日、ちょっとした事件がありました。実に「ちょっとした」事件なんですけど。
3年生のTくん(千駄ヶ谷連盟道場でおそらく11~12級くらい)と、前回書いた、成長目覚しい1年生のAくん。(とはいえ、まだ15級でしょう)
この日は後半のいつもの将棋大会に駒落ちを採用し、Tくんに飛車を落としてもらって対局しました。
途中、Aくんが銀を真横に動かしてしまった。
すぐに気づいて戻したのですが、Tくん、これを見逃せなかった。
「銀が横に動いたよ!反則だよ~!」
この場面、私は迷わずTくんに言いました。
「間違っちゃったんだよ。Aくん、まだ将棋覚えたてだし、1年生だからかんべんしてあげてね。」
そこから続行となりましたが、Tくん、これがどうしても許せなかった模様。
最後まで「あれはずるいよ~。」とつぶやき続け、最終的に負けてしまいました。
対局終了後、
「君は3年生なんだし、将棋強いんだし、第一あんな反則で勝って、それでもうれしいか?」
するとTくん、
「うん!うれしいよ!!」と即答。
Tくんはいつも用意している賞状の獲得に人一倍執着心があって、1敗でもしてしまうと優勝の可能性がかなり低くなってしまうことを知っているのです。
結局この日、ひとり4局で順位をつけたのですが、定刻の正午をまわってしまったこともあって、Tくんは4局目を指さずに終了してしまいました。
後から聞けば、あの銀が横に動いた反則が許せなくて、4局目はやる気がしなくなってしまったのだそうです。
実はこの件、私の中でもいまだにモヤモヤしています。
将棋の指導、という点から見れば、私の対応は間違っているでしょう。
反則負けは反則負け。
負けて覚えていけばいいのであって、どんな場合でも、たとえ子どもであってもそこは厳格に教えるべきでしょう。
これが二歩だったり、待っただったり、王手放置だったら、私も迷いなくそこでAくんの負けにしていたと思います。
でも今回は、告白しますと、Aくんに負けをきちんと自覚させることよりも、それでもどうしても勝ちたかったTくんを認めたくなかった。
以前に二歩の件を記事にしましたが、相手の反則でうれしそうに勝った!と席をたつシーンがいまだに受け入れられません。
勝負にこだわる姿勢はすごく大切。「負けず嫌い」は誰しもが持っている特性ではないので、どんな競技でも、負けん気の強い子はその部分を大切に伸ばしてあげたいな~とも思っています。
だから、彼のどうしても勝ちたい!っていう気持ちを、ルールを逸脱して傷つけるべきではなかったか?
だけど今回の件は、ルールを逸脱したことになるのだろうか。
Tくんが、ルールに対して他人にも自分にも厳格ならばそれもわかるのですが、普段から、勝つためには他人に厳しく、自分には甘く、という傾向があることも、認めたくなかった理由のひとつでした。
Tくんももう3年生。
自分より弱い子をいたわり、自らの不利を受け入れるくらいの気持ちの余裕をもってほしい。
私はそう思ってしまいました。
彼の世界がこれからどんどん広がっていく中で、それができるほうが、仲間に支持されると思うからです。
世の中、大きくなればなるほど、理不尽なことは増えていきます。
とっさのことでしたが、私はあえて彼にその理不尽さをつきつけてみようと思いました。
将棋に限って言えば、こんな甘い話はないわけで、繰り返しますが、私は間違っていたと思います。
でも帰り際、結局私はTくんにこう言って別れました。
「せこいことをいつまでもくよくよ言ってんじゃないよ。今度はちゃんと実力で勝てるようにがんばれ。」
それで未だにもやもやしています。
Tくんはいつも素直で、いいヤツなんです。
Tくん、来月も来てくれるでしょうか。
子どもを指導するって、つくづく難しいですね。
小学校での将棋のチャレンジタイムもそろそろ丸1年。
初めてのときの緊張感を忘れてはならないと思います。