愛をうたう

愛をうたう

ショウジョウハイライト明香のアタマ





今朝は午前中から

お風呂用の薪ボイラーに木をくべる。

煙の匂いなんて可愛いものではなくて

私が薪ボイラーと同じ匂いになる。

湯船のお湯をためて

ゆっくりしっかり身体を沈める。


長いようであっという間の1日だったな。



昨日は朝早くからシャワーを浴びてスタート。

お母さんをしながら

頭の中はセットリストを考えているけど

何かを始めたり、続きをしたりすると

考えていたはずのものが消えていって、またふりだし。

そんなこんなを繰り返しながら

準備をして昼をすっかり過ぎて出発。


リハに向かう前に宮津の大きなホールでやっているイベントを覗きに。

ずっと会いたかった人にもやっと会えたし

会えたら嬉しい人たちにも会えたし

美味しいものもちゃっかり手に入れて

浮かれたまま、ご機嫌でライブ会場に向かった。


相変わらずセットリストは決まらないまま

リハーサルして

本番直前にいくつかのヒントがあって

それを携えて歌いました。


知らなかった場所が 知っている場所になって

知らなかった人が 知っている人になって

初めて会った人と また会えて

その人のなかに存在してなかった私が

その人のなかで存在しはじめる。


ステージの上に立って

わたしの中から、全身から声が出て

マイクや空気を通して歌になると

そういう当たり前のことが

急に輝いて

それがまたわたしの中に戻ってくる感じ。


ライブはご褒美


わたしの尊敬する

大好きな歌うたいがくれた言葉。


別の意味では存分に感じているけれど

ご褒美を味わうときに

フォークを落としたり

グラスを取り違えたりして

まだまだご褒美だけに集中しきれない。


一緒に目を閉じて

何も気にせず感じられるように

磨いたり

削ったり

しなくては。


まだまだ

いつでも

途中の私だけれど

昨夜は昨夜だけの特別な夜でした。

そんな夜に招待してくれた

素敵な方々にも感謝。



そんな風に思いをあちらこちらへ馳せていたら

すっかりお湯もぬるくなってきたので

色々済ませてお風呂を上がって外へ出ると

入り口の前に誰かが置いた立派な大根。


それを見て

何も間違っていないことを確信しました。


私は

とてもラッキーで

いい感じににハッピーです。









今日はMaison Julien Miyazuというお店で食事をしてきた。


ライブで知り合った方から

とてもおすすめの店だから是非行ってみてと勧められたお店。

絶対行こうと心に決めていたものの

いつかは決めずになんとなく心の隅に置いていた。

でも何となくこのまま時間が過ぎていって

いつかの事たちがどんどんわたしの中に増えていく気がして

無理やり日程を決め予約メールを送ってみた。

折り返しの電話があり、希望日は満席のため

さらにやりとりして日が決まった。

お店に行くことが目的なので1名で予約したけれど

まったく別のやりとりをしていた友人が

実はその店にいつか行きたいと思っていたとのことで、2名で予約し直した。


予約日の前日

遠方から望まない知らせを受けた。

その知らせは私の中を色んな感情でいっぱいにして

何の落とし所もないまま朝を迎えて

想いもしなかったものを身体の中に詰め込んだままお店へ向かう時間になった。

向かう最中も沈んだり堪えたり溢れたり。

それも込みで、忘れられない日にはなるだろうなという微かな予感を携えて

友人をピックアップし、お店に入った。


とても素敵な笑顔の女性が迎えてくれて

素敵な店内と心地良い雰囲気に

私の中のぐるぐるは奥に下がっていったようで

そこからは驚きと感動と喜びあふれる楽しい食事の時間になった。

最後のデザートの前にシェフのパトリスさんが出てきて

にこにこ最後のデザートの説明をしてくれた。

とてもキュートで、会話すれば自然とこちらが笑顔になるような方。

他のテーブルから1年前までフランスに住んでいたと聞こえてきたので

どうして宮津を選んだのか質問してみた。


呼ばれたんです。

この海に、この家に呼ばれたんです。


その答えが私の中に入ってきて

他のお客さんにも、自身のことを深いところで話しているシェフの言葉が音になって私の中を過ぎていった。

突然何かが溢れてきて

涙が止まらなくなった。

友人には何も話して無かったし

ナプキンで目を拭って外を見ていたけれど

お店に私たちだけになったら

もうどうにもならなくなって顔を覆った。

そうしたらシェフが私の背中に手を置いて

大丈夫。

涙は流せばいいんだよ。

と。


私もここに呼ばれたんだな。

何の事情も知らない人たちの前で泣いて

身体中にあった色んなものが腑に落ちて

空いたところに温かいものが満ちた。


落ち着いたあと笑いながら帰り支度をする私たちに

突然シェフが日本に来る前にギリシャを旅したことを話し始めた。

行かなくちゃと思って奥さまとネコと一緒にすぐに向かったこと。

その時にお土産を買ったこと。

そしてそれはまだ誰のものでもない感じがしてずっと持っていたこと。

そう話しながら、いつのまにかふたつの小さな包みが手の中にあった。


今日だったね。

どちらか選んでください。

と差し出され、私がひとつ選んで友人がもうひとつを受け取った。

私は火山の石で出来ている黒いブレスレット。

友人は赤い革紐で作られたブレスレット。


それを受け取ってすぐに腕につけて

お庭とその先の海へ行き

シェフの日課のカモメの餌やりをみて笑った。

あなたは何をしている人なの?と聞かれ

歌をうたうんです。というとなるほどね!と。

歌いにきてよ!と。その約束をして

ほかにも色々と話して

笑って手を振って帰路についた。


本当に忘れられない1日になった。


望まないことも

信じられないようなことも

何気ないことも

全部どこかの瞬間に繋がっている。

ただどこかに呼ばれて、そこに辿り着いて

またその先に続いてゆくだけ。



これからは

このブレスレットと共に歌うことにしよう。









特に何も深く考えずに予感を信じて

会いに行こうと思い、連絡して予定を合わせたら

それがタンクさんの誕生日の前日。

滞在中はアトリエに泊めてもらい

かとくんと3人で美味しいもの食べに行ったり、なぜかカラオケ行ったり、たくさんいろんなこと話して

夜はあらたるとで過ごして、また色んな面白い人たちに出会ったり。

お誕生日をお祝いに来たお客さんたちが持参したケーキを何個も食べたり。

菊ちゃんの肉体はもうそこにはないけど

わたしの携帯電話には菊ちゃんの写真はずっとあるし

帰ってきたなー!って感じの2日間を過ごした。


今回のあらたるとで

佐渡島にライブをしに行く計画が持ち上がった。

常連のミュージシャンが

佐渡島に家があり、ライブハウスもあるから、タンクさんもかとくんもみんなで行こうと。


大人になると

自分以外の部分でも色んなことがあって

どうしても身軽さは減るけれど

大変に見えることを簡単にやってのけるような

気持ちは持ち続けたいと思う。




今、名古屋でタンクさんの個展をやっている。

最初は絵が1枚も無い会場にだれかが来て演奏をする。

その音を聞いてタンクさんが絵を描く。

それがどんどん壁に並んで、最終日にはたくさんの絵が並ぶ。

個展に行けないのは残念だけど

わたしには約束がある。

タンクさんとの、かとくんとの、名古屋で久しぶりに会った友人たちとの

今暮らしている場所でも色んな人との約束がある。



わたしは好きな人たちと約束をして生きていきたい。

その約束を道標に

手がかりにして

日々を過ごしていきたい。