70年代から80年代に制作されたモノクロ映画は名作ぞろい! | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

時代はとっくにカラー作品に移行していた70年代。

その時代以降に作られたモノクロ作品には実に名作が多いです。

 

80年代中盤くらいにかけて作られたこれらのモノクロ作品群。

作家たちのノスタルジィも多分にあったのでしょうけど、

この時期に問題になっていた過去の映画フィルムの劣悪な保存状況に作家たちが声を上げていたのが原因だったと思います。

 

4Kリマスターなど夢だった時代。

公開後のフィルムはどんどん劣化していき画質は悪くなる一方。

スティーヴン・スピルバーグ監督は、

『ジョーズ』のクライマックスでロバート・ショウがサメに喰われるシーンで、

彼の口から吹き出す血の色が年々どす黒くなっていくことに不満を述べたりしていました。

 

そんなこともあり、

映画作家たちの映像劣化に対するアンチテーゼとしてモノクロ作品が作られることになりました。

 

パッと思いつくだけでも名作ぞろい。

ピーター・ボクダノヴィッチ監督の『ペーパー・ムーン』(1973)

 

 

ウディ・アレン監督の『マンハッタン』(1979)『スターダストメモリー』(1980)『カイロの紫のバラ』(1985)『ブロードウェイのダニーローズ』(1984)

 

 

マーティン・スコセッシ監督の『レイジング・ブル』(1980)

 

 

デヴィッド・リンチ監督の『エレファント・マン』(1980)

 

 

フランシス・コッポラ監督の『ランブル・フィッシュ』(1983)

 

 

ジム・ジャームッシュ監督の『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(1984)

 

 

ビム・ヴェンダース監督の『ベルリン・天使の詩』(1987)

などなど。

 

日本映画でも、

麻雀放浪記』(1984)や『泥の河』(1981)などの良作がモノクロで発表されました。

 

 

 

最近はフィルムの保管方法も改善されてきたようですし、

デジタル技術の発達でそもそもフィルム撮影をしなくなってしまいました。

 

が、

カラー作品よりもイマジネーションを刺激されるモノクロ作品に対する作家たちの気持ちは熱く、

90年代以降になっても、

スティーヴン・スピルバーグ監督が『シンドラーのリスト』

クリント・イーストウッド監督が『硫黄島からの手紙』なんかを作ってますね。

最近では『アーティスト』がアカデミー作品賞を受賞したりしています。

 

思い入れのある作品ばかりで、

一本一本のレビューをしていきたいのですけどね。

過去のレビューを貼り付けましたので、

良かったら覗いてみてください^^

 

作家のこだわりを強く感じることができる作品の数々。

より自分の感性が磨かれるような気がします。

 

どの作品も必見ですよ^^