![](https://stat.ameba.jp/user_images/20140228/21/hal-9000hn/2e/d0/j/t02200308_0221030912860765517.jpg?caw=800)
『哀しみの街かど』 原題:The Panic in Needle Park
1971年度(米) ジュリー・ジャッツバーク監督作品
まだ、「ゴットファーザー 」や「スケアクロウ」などに出る前の、
新人、アル・パチーノが麻薬常習者の役を演じる作品。
物語は暗く、破滅的なのに、
何故か清々しい印象を残す作品です。
舞台はミューヨークの下町。
麻薬常習者たちが集う通称”ニードル・パーク”。
堕胎手術をしたヘレン(キティ・ウィン)が、
画家の恋人と別れ、麻薬常習者のボビー(アル・パチーノ)と一緒になる。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20140228/21/hal-9000hn/f1/0d/j/t02200165_0480036012860765516.jpg?caw=800)
そしてヘレンまで麻薬(ヘロイン)を注射するようになり、
麻薬を買うために身体を売るようなことをする。
ボビーは、兄の泥棒を手伝ったりして、
金を工面しようとするが、結局捕まってしまう。
出所して、薬を絶ってやり直そうとするが、
麻薬に溺れていくばかりで・・・
これぞ70年代という映像感覚です。
気だるい感じと、どうにもならないやるせなさ。
画面の雰囲気、空気、
アメリカが元気をなくしています。
注射のシーンがリアル。
ニードル・パーク付近では、あちこちで麻薬の売買が行われているし、
公衆便所で注射したりする。
そういえば、シドニーに行ったとき、
公衆便所の上に使用済みの注射器を入れる箱があったのを、
思いだしました。
それにしても、麻薬は怖い。
絶対に手を出すまいと思いました。
一度手を出すとやめられないのですね。
そして、麻薬のためならどんなことでもしてしまうのですね。
(説教臭い映画ではありませんが)
警官に、ボビーの情報を流し、
司法取引をするヘレン。
その結果、ボビーがまた捕まることになるのですが・・・
出所したボビーを迎えるヘレン。
ふたりは抱き合って終わりますが、
この先ふたりは大丈夫かなと、思ってしまいました。
でも、ほんのちょっと希望があるような・・・
そしてこの監督、
次回作で傑作「スケアクロウ」を撮ることになり、
アル・パチーノとまたまた組むことになります。
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