哀しみの街かど | あの時の映画日記~黄昏映画館

あの時の映画日記~黄昏映画館

あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます




哀しみの街かど』 原題:The Panic in Needle Park
1971年度(米) ジュリー・ジャッツバーク監督作品

まだ、「ゴットファーザー 」や「スケアクロウ」などに出る前の、
新人、アル・パチーノが麻薬常習者の役を演じる作品。
物語は暗く、破滅的なのに、
何故か清々しい印象を残す作品です。

舞台はミューヨークの下町。
麻薬常習者たちが集う通称”ニードル・パーク”。

堕胎手術をしたヘレン(キティ・ウィン)が、
画家の恋人と別れ、麻薬常習者のボビー(アル・パチーノ)と一緒になる。



そしてヘレンまで麻薬(ヘロイン)を注射するようになり、
麻薬を買うために身体を売るようなことをする。

ボビーは、兄の泥棒を手伝ったりして、
金を工面しようとするが、結局捕まってしまう。

出所して、薬を絶ってやり直そうとするが、
麻薬に溺れていくばかりで・・・

これぞ70年代という映像感覚です。
気だるい感じと、どうにもならないやるせなさ。
画面の雰囲気、空気、
アメリカが元気をなくしています。

注射のシーンがリアル。
ニードル・パーク付近では、あちこちで麻薬の売買が行われているし、
公衆便所で注射したりする。

そういえば、シドニーに行ったとき、
公衆便所の上に使用済みの注射器を入れる箱があったのを、
思いだしました。

それにしても、麻薬は怖い。
絶対に手を出すまいと思いました。
一度手を出すとやめられないのですね。
そして、麻薬のためならどんなことでもしてしまうのですね。
(説教臭い映画ではありませんが)

警官に、ボビーの情報を流し、
司法取引をするヘレン。

その結果、ボビーがまた捕まることになるのですが・・・
出所したボビーを迎えるヘレン。
ふたりは抱き合って終わりますが、
この先ふたりは大丈夫かなと、思ってしまいました。
でも、ほんのちょっと希望があるような・・・

そしてこの監督、
次回作で傑作「スケアクロウ」を撮ることになり、
アル・パチーノとまたまた組むことになります。

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