3月上旬伊豆大島の旅。
1泊2日約28時間滞在で
大島を満喫してきました。









大島の南にある波浮港をほんの少し北上し
【筆島見晴台】へ。


見晴台の駐車場すぐ側に
シェルターがあります。
火山の島だと言う事を実感します。


海に浮かぶ筆先のような島が
【筆島】です。


伊豆大島が誕生する遥か昔
この地には3つの火山が存在していたそうですが
最も古い火山が筆島です。

240万年〜数十万年前に
火山活動をしていたとされています。

現在姿を現している部分は
高さ約30m。
マグマの通り道(火道)にあった岩の部分で
長い年月をかけ日本海の荒波に削られ
このような形となりました。

火山活動を終えた筆島は
三原山の噴火をこの場所で
静かに見守ってきたのでしょうね。

小さな筆島ですが
不思議とパワーを感じます。

もっと近くで筆島を眺める事の出来る
筆島海水浴場がありますが
今回は時間が足りず訪れませんでした。
お天気が良い日に砂浜を散策してみたいですね。

こちらは白い十字架が印象的な
【オタイの浦】


筆島が佇む筆島海岸を
『オタイの浦』『オタイネの浜』と
呼ぶそうです。


文禄元年徳川時代
朝鮮貴族の娘
《オタア・ジュリア》が
キリシタン大名小西行長の養女となり
キリスト教徒となりましたが
徳川家康の禁教令に従わず
大島に流されました。

オタア・ジュリアはここ大島でも
キリスト教を信仰し続けていたそうです。

その為
キリシタンの有志により
この白い十字架が建てられました。


 目の前は太平洋。



オタイの浦から眺める筆島と筆島海岸。
曲線が美しいですね。


筆島海岸は《日本の渚百選》に
指定されています。


オタア・ジュリアの意思の強さと
大島の力強い自然が重なります。


筆島海岸沿いには更に
【カキハラ磯】と言う
独特な地形が楽しめるスポットがありますよ。


ポコポコと不思議な形。


『ボムサッグ』と言うそうで
噴火で飛び散った噴石が地面にめり込んだもの。
侵食で周りの地面が削られ
このような形になったそうです。
自然の神秘ですね。

火山灰層にある丸い小さな石のようなものが
『火山豆石』


水分を多く含んだ噴煙の中で
小さな岩片に細かい火山灰が付着すると
丸い形になるそうです。

筆島・オタイの浦・カキハラ磯
この3スポットはすぐ近くにあるので
大島の歴史や火山活動の足跡を知るには
ぴったりではないでしょうか。

カキハラ磯の先には十字架。


筆島後方の赤色の岩脈も見えますね。


北海道では拝見出来ない景色が
大島には沢山存在します。


ここが東京都だと言う事に
驚きますね。

大島は三原山周辺だけではなく
島全体に火山の名残りを
見る事が出来ます。

いつ噴火しても
おかしくないと言われている活火山三原山。

島民の皆様が
火山と共に暮らしている事を
とても感じた大島旅となりました。

この後
日本で唯一の砂漠『裏砂漠』へ。
伊豆大島旅の記録はまだまだ続きます。


筆島・オタイの浦・カキハラ磯

東京都大島町波浮港